ひと昔ほど前、深夜の放映を楽しみにしていたTV番組から出版に至った『怒りオヤジ 愛の説教BOOK』を読了。
Wikipediaで番組情報を検索してみると、『怒りオヤジ3』の放映期間は2005年10月から2009年3月。
断たれていた点が・・
10年以上の時世を経て「なぜ今ごろか」というと、(2022年)5月に『怒りオヤジ』のシンボルとでも言うべき立会人 及川奈央さんを目の当たりに機会があり、
有吉によるブスキャバ嬢へのおもしろ説教
YouTubeにアップロードされているこの時↑の放映回などで紹介された本書に興味を持った経緯。
ご存じのない方のために番組を紹介すると
“「愛の説教対局」は「悩めるダメ人間(挑戦者)」と「怒れる芸能人(名人)」による10分間 x 3本(合計30分)の対局スタイルで行われます。”(p6)
というもので、大概は悪い意味で!?キャラが確立されてしまった一般人と、お笑い芸人など話芸に長けた芸能人が限られた時間の中で怒りをエンターテインメントした番組。
本書は、名勝負と謳われた十番が誌上再現されたもので
” 江川 お幾つですか?
谷 えっと40歳・・・。
江川 あ、若く見えますね。
谷 言われます・・・見かけは。
江川 悩みは?
谷 ま、この年なのに、ちょっとニートかな、と。”(p117/註:江川=漫画家 江川達也さん)
といった具合、
冒頭、挑戦者から番組出演に至った振りがあり、
” 江川 それでも自分に自信があれば、何にもなくても全然OKじゃない。”(p120)
” 江川 そうそう。どうやって稼ぐっていう風に考えちゃうと、プレッシャーになっちゃうじゃん? そうじゃなくて、その仕事をしてみんなにどういうことを伝えたいかっていうことのほうが大事なんで。”(p124)
というようなアドヴァイスがハマることもあれば、TV番組に引っ張り上げられるだけに、挑戦者の逸脱ぶりは尋常の域を超越した回も少なくなく、その辺りに番組が人気を博した要素もあったという。
真夜中過ぎに楽しさが待ち構えていた頃
映像で馴染んでいた分、文字起こしされた本を読むと今ひとつTVモニターの前にいた頃の感覚が呼び起こされないようなもどかしさも感じましたが、
とかくコンプライアンスを問われる「今のTVじゃこれは出来ないよな」と、
懐かしの深夜の感じが部分的であれ蘇ってきた過程には心地良さもあり、出版に至っていた意義を見出せました〜