オーストラリア ライフスタイル&ビジネス研究所:留学生回帰で人口が過去最多の56万人増

留学生回帰で人口が過去最多の56万人増

” オーストラリアの人口が3月に2,650万人となり、前年同月比で56万3,200人増と増加数が過去最多となったことが、豪政府統計局(ABS)の最新のデータで明らかになった。

人口増加率は2.2%と、人口増により経済を活性化する2008/09年度の「ビッグ・オーストラリア構想」時に匹敵するという。

ただ、留学生が新型コロナウイルス流行中に中断していたコースを修了するために急速に回帰していることが主な要因で、人口への影響は短期的になるとの見方が出ている。地元各紙が伝えた。

人口は年初来3カ月で、1日に2,000人増えている計算となった。移民流入数は45万4,400人と過去最高の伸びとなった。

州別の人口では、西オーストラリア州が285万5,600人と前年同月比で2.8%増加し、伸び幅が最も大きくなった。ビクトリア州も676万6,600人で2.4%増と大きく伸びた。ニューサウスウェールズ州は829万4,000人で1.9%増だった。

オーストラリア連邦政府は、5月に発表した23/24年度(6月期)予算案で、6月までの1年間の純移民数(移入民と移出民の差)は40万1,000人と予測していたが、長期滞在目的の入国者数が堅調で、移民の出国者数が低迷していることから、これを大きく上回るとみられる。

一方、出生数と死亡数の差である自然増加数は10万8,800人と、18.5%減少。人口増加への寄与度は過去20年以上で最も低くなり、新型コロナウイルス流行を背景とした出生数の低迷や死亡数の増加が原因だという。

■「人口増は計画的でない」

オンライン証券コモンウェルス・セキュリティーズ(コムセック)のチーフ・エクイティ・エコノミスト、ジェームズ氏は、「人口が増えれば、雇用や住宅、交通機関、インフラへの需要は強い状態が続くことになる。移民数の堅調な増加は経済を支える」と評価。

一方、「人口は計画的に増やす必要があるが、今のオーストラリアの状態が計画的なものだとはあまり言えない」と指摘した。

特に賃貸住宅市場は、8月に空室率が1.1%と過去最低となっており、移民の急増は住宅危機にさらなる圧力をかけることになる。”(出典:NNA ASIA via Yahoo! JAPAN)

デモグラフィックに、労働市場(失業率等)に、統計から感じられる堅調さは社会、経済を下支えして好転を生み出すように。

上記はFacebookページ「オーストラリア ライフスタイル&ビジネス研究所」の2023年9月22日分の掲載記事です。

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