小説家 万城目学さんの『八月の御所グラウンド』を先月(2023年10月)末読了。
サイン本販売情報に
反応して夏に入手してした新刊。
『あの子とQ』↓以来、約1年ぶりの
万城目学さん本で通算5作目。(万城目学さんとの)出会いが
と超大作であったため、(買ってはいたものの)読み始め前は弩級のボリュームを覚悟していましたが、本書は
十二月の都大路上下ル
八月の御所グラウンド
の二篇を収録。計204ページと軽量?で
“「坂東、アンタに決まったから」”(p14)
と急遽駅伝の代走に直面した方向音痴な女子高校生を巡る「十二月の都大路上下ル」と、
” 卒業するためには、幽霊から人間に戻り、卒業論文を書かなくてはならない。”(p69)
という状況に直面している大学生が教授から示された交換条件で同じ芸妓さんに心励まされた者たちが代表を務める六チーム間で
” 京都御所の敷地内にある運動用広場 “(p78)
という「御所G」舞台に開催される草野球大会に参加することになり、
“「これは、沢村栄治です」
「いや、どこからどう見たって、えーちゃんでしょう」
「もしも、朽木君がこの人物に会ったのなら、それは沢村栄治に会ったということになります」”(p150)
窮状から招き入れた助っ人から映画『フィールド・オブ・ドリームス』を彷彿とさせられるファンタジー入り混じる展開な「八月の御所グラウンド」に、
特に後者は中途から不思議な心地に導かれ満足&心地良い読後感を得ることが出来ました ^^