『「おバカ大国」オーストラリア だけど幸福度世界1位!日本20位!』読了記、第7弾.ー
今回は最終の第五章「「おバカ」大国が教えてくれること」。章の冒頭、これまでの復習で
” ここまでで、オーストラリアはまだまだ成長期で、人口も少なく、インフラもこれからということがよく分かりました。
さらに人々は強い自己主張を持ち、マイペースで現状認識が低く、原因と結果がつながらないけれども、
本人たちは極めて幸福だと感じていることも。”
また、
” オージーは「頭脳」「知性」より「筋肉」「力」を重視する傾向があることが十分にお分かりいただけたかと思います。
成果が分かりやすい後者のほうが、自信が持て、幸せにたどり着く道としては近いかもしれません。
あるいは知性で争う機会が少ないため、劣等感が生まれにくいという幸福もあるでしょう。”(89-90%)
を踏まえた上で、本章の役割を
“それらを貫く「オージー原則」を基に、この章では日本に住む方々でも取り入れられるような、
幸福へとつながるヒントを考えてみたいと思います。”(82%/百分率は電子書籍でのページ数に相当/以下同様)
と位置づけ。そして、最終章へ・・
オージー流「会議」から読み解く本質
” オーストラリアで黙っているのは「負け」。そして愚痴を言うのは「弱者」という土壌があります。
勝つ人というのは一方的に話す人であって、相手の話を聞く必要はありません。
がんがん喋りまくり、自分の言いたいことだけ言うと、大抵それで「話し合い」はおしまいです。 ・・中略・・
もしもオーストラリアで「会議だよ」「ミーティングするよ」と言われたら、
少なくともあなたの意見を聞く場ではないのです。”(82%)
” 会議の事例と共通する話題ですが、オージーの原則の一つとして「他人の意見を聞かない」ということがあります。
基本的に「自分が言いたいことを言う」が原則で、相手の言うことに耳を傾けることはしない。
これも決して悪い意味だけではなく、意味の無い話にまで付き合うことはしない、ということだと思います。
普段の生活で、時間をかけて耳を傾けなければならないような有益な話、ためになる話がどれだけあるかと言われれば、
実はそれほど多くないようにも感じます。”(82-83%)
限りなく 家族>職場 が、重視される価値観
” 働く人たちのあいだで交流はありますが、最大限就労時間内で行い、家族と過ごすプライベートな時間への影響が少ないように誰もが心がけています。
日本でありがちな、居酒屋で仕事上の人間関係を引きずった管理職の話に無理に付き合うということはあり得ません。
というのも、それ以前にみんなどんどん転職していくため、そういった話が盛り上がるタイミングが無い。
社内人事の話題などというのは、終身雇用が前提になって初めて生まれているものなのです。”(84%)
「強さ」が軸となりて
” もう一つ、オージーの特徴として「謝らない」ことがあるでしょう。
オージーは基本的に自分の非は認めません。自分が悪いことが明白であっても、「Sorry(ごめんなさい)」とはめったなことでは言いません。
というのも謝罪する、ごめんなさいとい言うことは、自分の弱さをさらけ出すことを意味するから。
「強さ」に軸を置く社会での「ごめんなさい」は、敗北を認めることを意味するから。” (85%)
” 万が一、彼ら(オージー)とトラブルが生じたなら、やっかいな点があります。
それは彼らがトラブルの中身や相手について理解しようとしないこと。 ・・中略・・
この根底にあるのは「所詮、他人とは分かりあえない」という諦念。 ・・中略・・
ならずものと強者、さらに移民の多い社会で、彼らの根底には「お互いのことなど分かりあえるはずがない」という思いが備わっています。
それゆえ「話せば分かる」とか「理解しあうことが問題解決につながる」などとは考えません。 ・・中略・・
難しいこと、ややこしいことを理解するのを放棄すれば、ストレスも生まれません。これもまたしても幸福の秘訣なのです。
ですので、困ったことがあったなら、相手のことなど「理解できるわけが無い」と、割り切って接してみてはいかがでしょう。
トラブルがあっても過度に思いわずらわず、気にしない。意外とそういった姿勢から、解決の糸口というのは見えてくるのかもしれません。”(86-87%)
我が道を突き進む
この他、オーストラリアでは今でもABBA(アバ)が人気があるとして・・
” 周りの誰がなんといおうと、自分が心地よいと感じるものだけを好きでいればいいのです。
流行に流されない。本当に好きなものに囲まれていたほうが誰もが楽しい。これが幸福の秘訣の一つです。”(89%)
朝番組の司会者が泥酔したままで出演し、失態をやらかした際、逆に視聴者からの激励が多数に及んだとの事例を引用して・・
” もしもあなたが失敗して窮地に陥るようなことがあっても、それで引き下がるのではなく、
オージーのようにそれはそれとして、「あっけらかん」としてみてはいかがでしょうか。
周りの人は、自分が思っているほどにあなたのことを気にしていないもの。
ですので本人がどんどん進み出ていくことで、環境は意外に早く変わっていくかもしれませんよ。”(90%)
時間に関しては・・
” 彼らにとって時間とは、守るものではなくて、あくまで目安とするもの。
時間にルーズで良いと学んで育つのです。
そのため、大人になっても時間の件でストレスを感じている人はいないのです。”(92%)
総括的な内容に突入し、
” オージーを取り巻く環境は日本などに比べ、相対的にストレスが少ないと思います。
日々の暮らしの中で、まだ起きていない災害などに過敏に反応し、また発生したからといって、
素早く対応することもよほどのことが無い限りはありません。
夕立が来て洗濯物がびしょ濡れになったら、次に晴れて乾くまで何日も放置。
隣家の人々は留守なのだろうかとこちらが心配していると、1週間くらいして晴れ晴れと洗濯物を取り込んでいました。
確かにおバカ、もしくは能天気と言えるかもしれません。
しかしこの能天気さこそが、幸福さの要因の一つなのではないでしょうか。”(92%)
今回、最終回と思っていましたが、更にポイントが続くので、もう1回、次回で読了記を「了」とします。