Facebookの告知で知って「未踏の分野につき理解出来るかなぁ」と気になることしばし、
開催前日に意を決して申し込んだ「板倉雄一郎&近藤駿介サバイバル投資セミナー 〜株価に翻弄されない投資手法〜」に参加。
「理解出来るかなぁ」の心情の背景には、株式投資の素人であること、また、板倉さんが運営されている会員制組織への入会が審査制とハードルが高い事。
但し、今回は
” 株式投資の「基本的な知識」さえ持っていれば、誰でも腹の底に落ちる理解が得られる内容をお伝えします。”
という一文が告知文に掲げられており、” 株式投資の「基本的な知識」” に対するリスクは自分が背負うとして
直前まで気になっている以上は「行かねば残るは後悔のみかな」といった心の移ろい(笑)。
その決心の背景には、前年に参加した板倉さんの講演(内容は、起業などご自身のキャリアを振り返られたのもの)が明瞭で、
何より、もともとは10年以上前に読んでいた『社長失格』で描かれていた世界に惹かれ、今もその記憶が脳裏に刻まれていて、
それらの点が、線となって迎えたセミナー当日であったと思います。
世界No.1投資家ウォーレン・バフェットの投資理論を正確に明瞭に
板倉さんは二部構成の一部で登壇され、質疑応答を含め、持ち時間が2時間。
懸念されていた難解な用語、算式等の出現はなく、世界一の投資家として名を馳せるウォーレン・バフェットの投資理論を
バフェット保有の銘柄(AMEX、コカ・コーラ、IBM、Microsoft)をもとに、告知通り分かりやすく説明頂きました。
大事な事は「株式市場から設けたいだけ儲ける」といった漠然とした考えで投資を行うのではなく、
しっかり投資での目標を明確にして、その計画値をもとに銘柄の選定、購入の時期を見極めていく事。(=同じバフェット銘柄でも購入時期が大切)
もっとも現在は、株式市場の乱高下によって儲けを出さなねばならない人たちが暗躍している事、
また、全般的に割高で今回紹介された手法で割安銘柄を見付け出す事は困難であるため、
マーケットの推移を見極める事が大切。
見極めとは株式市場に参入している人たちの思惑で10年に1度はバーゲン・プライスの時期が訪れるので
その機を見計らって、長期保有に資する銘柄を見付け出す事。
因みに直近のバーゲン・プライスは2008年のリーマン・ショック時。
なお、短期売買に関しては今回のテーマとそぐわないため、軽く言及された程度。
例えば今回、北米市場で明るみとなったフォルクスワーゲン社の不祥事を一般の人たちが予見することは不可能だとして
同社の事例を代表例として、世の中、そういう事に溢れており、底値で買って、高値で売るようなことは一般的に期待し得ない。
よって投資判断で予測に頼る割合を極小化し、ウォーレン・バフェットの投資スタントに習い
一旦、保有した銘柄は短期的な事情に左右される事なく、長期保有を前提とするもの。
何から手を着けていいのか、経験値の無さから株式市場に得体の知れない恐怖心、疎外感を感じていた自分としては
株式投資に対するマインドセット、見るべき指標、時期の重要性が明確となり、
それまで「ぼや〜っ」としていた視界が、随分明瞭になった感覚を得ました。
金融市場のベテランが見た株式市場の裏側
休憩を挟んでの第二部は、ファンドマネージャーなどのお立場で金融市場で20年以上のキャリアを持つ近藤駿介さんによる
「機関投資家の土俵 〜元プロファンドマネージャーが伝える機関投資家の運用の理屈とビジネスモデル」と題された約90分の講演。
一概に株式市場と言っても、どういった人たちがプレーヤーとして参入しているのか(ex. トレーダーとファンドマネージャーの違い)、
どのような時代認識で株式市場を捉える必要があるのか( ex. 一般投資家は短期売買のスピードに対応出来ないので勝てない)
どういった金融商品が、どういった意図で投資家に販売されているのか等々。
当初は70分の持ち時間であったようですが(笑)ご経験に基づいて、懇切丁寧に分かりやすく株式市場の裏側を披露頂きました。
基礎力養成には、その道のプロから分かりやすく
計3時間半に及ぶセミナーで、登壇された板倉さんと近藤さんが顔合わせされたのは、実は今回が2回目であったそうで
打ち合わせも無かったとの事ですが、明確な目標を持って株式市場に臨むといった姿勢など
擦り合わせがない中で、内容が一致している点が多かったのは、9共催されるだけあって見事で、理解度を深めてくれました。
株式市場に関わる立場は異なっていて、表現の仕方が違っていても結論が統一されている事で、それまで白紙に近かった理解度が
「(何となく)そういうことかぁ」と、うっすら外形のような姿を確認する事が出来た半日セミナーでありました。