以前、連続試合安打記録(日本記録成らず)で取り上げた
埼玉西武ライオンズの秋山翔吾選手が、シーズン最終戦を前にしてシーズン安打数のタイ記録に到達。
圧巻の5打数5安打(2四球)の固め打ちで、チームの打棒が爆発した巡り合わせも大きいですが、
5安打打つ傍ら、しっかり2四球を選ぶなど、野球で大切な確かな選球眼、好球必打が実践されている様子がうかがわれます。
かつての記録保持者イチロー選手(現:フロリダ・マーリンズ)も言及していますが、
過去の記録とは年間試合数が増えていることから比較出来ませんが、記録更新の重圧がかかる中で、それを撥ね退けての偉業。
*追記:最終戦で2安打を上積みし、新記録(216安打)樹立.-
シーズン中は記述の31試合連続試合安打もあり、チームはクライマックスシリーズに出れるかの攻防で
且つ首位打者もソフトバンクホークスの柳田悠岐選手に及ばずも、2015年シーズンを代表する選手として球史に刻まれることでしょう。
明治大学 高山俊選手が叩き出した46年振りの偉業
他方で、46年ぶりに年間安打タイ記録を樹立した選手がもう一人。東京六大学野球の明治大学 高山俊選手。
従来の記録保持者はDeNAベイスターズのGM(ジェネラル・マネージャー)高田繁さんで
その間、数多の選手、プロに進む選手を輩出しながらも並ばれることのなかったリーグ通算最多安打記録に到達。
こちらは、残り試合が最低6試合(同一カードで2勝するまで試合は行われるので増える事も有り)行われることから記録更新が濃厚です。
高山選手の場合、圧巻であったのは2015秋季リーグ戦が開幕前、記録まで10本というところ・・
各試合で、2安打、3安打、2安打、1安打、2安打とコンスタントに打ち続けた事。
タイ記録樹立に至るまでには、本人の苦悩があり、善波監督との師弟関係で開眼に至った記事を目にしましたが
この記録で特筆されるべきは、入学直後の1年生春のシーズンが試合に起用され出続け、
その間の苦悩がありながらも、着実に数字を積み重ねっていった事にあると思います。
かつて、猪瀬前東京都知事が副知事時代に、ジャーナリストの津田大介さんとの対談時、
「今の時代、立ち止まって考える奴はダメだ。歩きながら考えるくらいでないと」
といった発言を思い出しましたが、偉業を成し遂げる裏側には、「 <– 前提 –> だから <– 結果 – ->でも良い」のマインドセットではなく、
「 <–前提–> だけど <– 結果 –> だ」と、前提が変わっても結果に対して強くコミットしているマインドセットが重要に感じました。
両選手とも前人未到の記録達成の機会を導き、それを乗り越えた技術に、それを支えた精神力は賞賛されるべきで、脱帽です。