オーストラリアを日豪関係に40年以上携わる田中豊裕さんに学ぶ一冊「大陸横断/縦断鉄道&地震」:『豪州読本:オーストラリアをまるごと読む』おさらい ⑩

『豪州読本:オーストラリアをまるごと読む』のおさらい。

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10回目となる今回は「第六章 大陸は、広〜い」で、前回、カバー出来なかった大陸横断/縦断鉄道、気候&地震についての学びの整理です。

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大陸横断鉄道

” 現在、大陸横断鉄道には1971年創業のインディアン・パシフィックがある。東のシドニーから西のパースまで4,352kmの道程である。

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インディアン・パシフィックの走路

世界で一番長い直線コースは、なんと約480kmに及ぶ。荒野のどまんなかを行けども行けども真っ直ぐな鉄道が伸びる。

鉄道の幅も統一されているので、以前のように乗り換えの必要がなくなった。1つの国を走る鉄道としては世界最長である。

しかも、東側の山岳、森林地帯、穀倉地帯、放牧地帯、荒野に散在する鉱山町を横切り、大陸中央の荒野、砂漠地帯を経て西への旅は、その自然の変化、多様性に驚嘆する。

東西両サイドから週2便が運行され、3泊4日の旅である。シドニーを水曜日の午後2時55分に出発すれば、パースには土曜日午前9時10分に到着する。

料金はシドニー・パース片道で、大人1人当たり680〜1,790ドルで、いろんなクラスが提供されている。

▪️INDIAN PACIFIC TRAIN

もちろんレストラン、バー、レクリエーション、読書室なども完備されている。また、到着地での移動、観光のための自家用車も搭載できる。

さらにグループのため8〜10人用の客車も利用でき、フルサイズのバス・トイレ、ラウンジが付いている。”(位置No.2287、2297)

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INDIAN PACIFIC(インディアン・パシフィック)

大陸縦断鉄道

” 一方、大陸縦断鉄道は、アデレードから中央部のアリススプリングを経由して、北の端ダーウィンまでガン特急が走っている。

・・中略・・

アデレードからダーウィンまで、2泊3日の快適で感動的な旅ができる。

ここも両方向から週に2便が運行されていて、アデレードを日曜日の午前12時20分に出発すれば、火曜日の午後5時30分にダーウィンに到着する。2,979kmの旅である。

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ガン特急の走路

オーストラリアを旅するときには、時間の許す限りこの鉄道の旅をぜひ体験して欲しい。

▪️The Ghan, Time to Explore

料金はクラス別によるが一般の大人料金は、片道690〜1,920ドルで、横断鉄道より割高である。横断鉄道と同じく鉄道の旅を快適にするための設備、サービスが整っている。”(No.2297、2306)

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The Ghan(ガン特急)

オーストラリアの気候と地震

” オーストラリア大陸は、日本の約20倍もある広大な土地である。東西約4,000km、南北約3,700kmあるので、気候も場所によって大きく違いがある。

大陸の北の方は、熱帯地域で、乾期と雨期がある。乾期は、秋、冬で、雨はほとんど降らない。

日中の温度も平均して摂氏20度前後で、快適な日々が続く。

雨期は春、夏で湿度が高く、雨が多い。この時期にはよく洪水が発生する。日中の温度は、30〜50度になる。

大陸の中央部は、世界でも一番乾燥した大陸である。

また一日の温度差も大変大きく、たとえば、夏場日中温度が40度にもなるのに夜になると10度以下まで下がり、零度以下になることもある。

・・中略・・

東南部の海に近い内陸、海岸線には四季があり比較的温暖で過ごしやすい地中海性温帯地域である。

シドニー、メルボルン、アデレード、パース、ブリスベンなどの海岸線の都会に、全人口の実に8割が生活している。世界でも都市に住む人の割合が一番高い国である。

もちろん南半球なのでこの地域での四季は、日本の逆になる。つまり、日本が冬であればオーストラリアは夏である。

・・中略・・

オーストラリアで一番寒いところはニューサウスウェールズ州にあるスノーウィーマウンテンで、冬には零下22度にもなる。

都市のなかで一番寒いのはキャンベラで、一番よく雨の降る街は、タスマニア州のホバートで、一年のうち159日が雨の日、その次はビクトリア州の州都メルボルンで147日である。

またクイーンズランド州の北部山岳地帯では、年間1万mm以上の雨が降るところもある。

・・中略・・

オーストラリアは南極に近いので、寒いのではという印象を持っている人もいるが、オーストラリア大陸の南端から南極点までは約6,000kmもあり、沖縄とオーストラリア間の距離に匹敵するので寒いという感覚ではない。

100万人以上が住む都市では、日本より雨量も少なく晴れの日が多いので日照時間も長い(日本の平均が一年を通して1日当たり、4〜5時間に比べて6〜7時間)。

また、乾燥しているので夏など案外快適である。気温も日本の主な都市と比べ、オーストラリアの五大都市では、冬場10度以下に下がることはあまりない。都会の百貨店で冬場、コートを売っているところがないくらいである。

だから、上記五大都市では雪が降ることもほとんどないので、生の雪を見たり、手で触ったりしたことのない人が多い。

・・中略・・

この国では火山性地震はないので、日本で起きるような災害は少ないが、まったく地震が起きないということではない。

大陸を横断している断層がずれて、地震がまれに起きることがある。”(No.2315ー2347)

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大陸縦断の夢

オーストラリアへの渡航歴は何回もあるものの中央部を貫くアデレード、ダーウィンといった都市への来訪歴がない自分にとってはガン特急の走路は魅力的です。

鉄道で2泊3日は未知の世界ですが、日本で消えゆく寝台特急に乗り損ねた感も抱いており、

その思いも実現するには「オーストラリアだな〜 」なんて、夢広がりながらの章後半でした。

次回は「第七章 暮らしぶり ーオーストラリアのライフスタイルー」に移行します。

 


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