斎藤一人さんの著書『ツイてる!』を読了。
もっかマイ・ブームにとなっている斎藤一人さんの講演はYoutubeを通じて日課として聞いていますが、
一人さん本を読むのは『おもしろすぎる成功法則』以来、本書で2冊目。
数ある著作の中から「どれがいいかな?」と、amazonのレヴューを斜め読みして、
” 内容は他の本に書かれていることを集大成したようなものでした。”
の一文が決定打となり、購入。
なお、斎藤一人さんをご存知ない方・・、漢方薬品などを扱う「銀座まるかん」の創業者で、かつて実施されていた長者番付の常連で、累計納税額日本一。
本書が出版された2004年時点で、1993年から11年連続で10位以内(2003年度は1位。以降、少なくとも6年連続で1位を記録)に入っておられた唯一のお方。
内訳も、不動産、株式公開などなく、すべて事業所得によるものという圧巻のご経歴の持ち主。
「過去は変えらえるが、未来は変えられない」の真意
1冊目の本は読みやすかったものの、声で聞くより深く沁み入ってくる場面が少なかったように記憶していますが、
本書は講演とは違った形で、深く入ってくる部分があり・・
” 「過去は変えられるけど、未来は変えられない」これが現実です。
なぜ、過去が変えられるのかというと、昔のことを思い浮かべるとき、過去の出来事はもう「思い出」ですよね。
「思い出」というものは、後でいかようにも変えられるんです。
・・中略・・
人間は、おもしろい。今がしあわせだと、過去の不幸がしあわせなことに思えてしまう。
過去の嫌な出来事が、今の自分の宝なんだと思えてしまうものなんです。
たとえば、自分が幼い頃に大病して、「つらい思いをした」という人がいるとします。
けれど、あのとき大病したからこそ、今、人に思いやりをかけてあげられる人間になったんだ、と。
いい経験してよかった、そう思う日が、やがてくることもあるんです。
こんなふうに、過去のどんな出来事も「しあわせ」と思える人は、今も「しあわせ」です。
今が「しあわせ」だからこそ、未来がしあわせになるんです。
未来を変えられるのは、こういう場合のことです。
だから、今、嫌なことがあっても、時が過ぎてそれが思い出になれば、そのことがやがて自分の宝になるんだ、と。
そう思いながら現実に向かっていけばいいんです。
・・中略・・
私たち人間は、万物の霊長です。過去は変えられるんです。目の前の現実に向かっていけば、嫌な出来事が、やがて自分の宝になります。”(p140-141)
一人さん流の成功者の定義
” 世間では、一流企業に勤めたり、出世したり、自分で商売をやってお金を儲けたりといったことを実現した人たちのことだけを「成功者」と呼んでいますが、私はそうは思わないんです。
人間の肉体が滅んで、魂が故郷である天国に帰るとき、肩書きやお金、この世で身につけたものは、すべてこの世に置いていかなくてはいけないでしょ。
だから、私は、こんなことをいうんです。「天命を全うする者が成功者だ」
ちなみに、天命とは、人間がこの世に生まれてくるときに、神さまと交わした約束のこと。人には愛のある言葉をかけ、笑顔で接する。
・・中略・・
なぜ、人がこの世に生まれ出てくるときに、神さまとそういう約束をしてくるのか。
「神さまは笑顔で愛のある言葉を話す人間を欲しているからだ」というのが、私の持論です。
神さまは、草や木、虫や鳥、人間、この地球上にある、ありとあらゆるものを創ってくれました。
でも、神さまにも、できないことがあるんです。神さまは、自身の大いなる愛を表現することができないんです。
それを表現できるのは、笑うことができ、言葉を話すことができる人間しかいない。
だから、神さまは、人間がこの世に生まれてくるときに、人間にこうお願いするんです。
「自分の代わりに、笑顔で、愛のある言葉をしゃべってきてくれよ」
その願いを実現しようとする人は、神さまのお役に立つ人だから、何でも望みを叶えてくれる。
だから、私にとって、神さまは、おすがりの対象ではないんです。
自分が神さまの役に立つんだ、と考えて、この天命を守っていればいいんだ、と思うんです。
この天命を守れば、敵を作りません。会う人すべてを自分の味方にすることができますから、会社でも、商売でもうまく行きます。
家庭でも、学校でも、人生、すべてがうまく行く。”(p179-180)
納税額1位を呼び込んだ、たった一つの習慣
なお、本書の題名になっている「ツイてる!」は、
斎藤一人さんが、ご自身を「学歴も秀でた才能もない」と自己分析される中、納税額1位になった秘訣に直結する言葉で・・
” 「勝負強い人」というのがいるのです。そういう人は、たいがい、「自分はツイてる人間だ」と思っているんだ、ということです。
ツキって、強いんです。実力よりも、ツキのほうが上です。なぜかというと、実力は人間の力だけど、ツキは天が与えるものだから。
・・中略・・
私は、中学校しか出ていません。商人の息子として育てられたから、多少は商売のことを知っているつもりでしたが、ずば抜けて秀でた商才があったわけでもないんです。
でも、どうしたわけか、私は納税額が日本一になってしまった。
それは、ツキ以外の何ものでもないんです。別に謙遜しているんじゃないですよ。私は、本当に、ツイてる人間なだけなんです。
では、なぜ、私は「ツイてる人間なのか」、ということになるのですが、答えはいたって簡単です。
昔から「ツイてる」というのが口グセだったからなんです。
・・中略・・
無意識のうちに「ツイてる」という言葉を口にしてきたら、ツキがどんどん舞い込んで、今に至るわけです。
だから、「ツイてる人間になる」って、その程度のことでいいんです。「ツイてる、ツイてる」と、いえばいいんです。
ツイてない人間って、自分のことを「ツイてない人間だ」と思っているだけなんですよ。
ツイてる人間と、ツイてない人間との違いとは、たったそれだけのことなんです。”(p38-40)
誰でも出来ることを限りなくシンプルに
一人さんの持論で人間は肉体と魂で出来ているから、問題があるのは食べ物(→肉体)と、考え方(→魂)の何れかだと。
本書は、その「考え方」について、斎藤一人さんのご経験、学びから導かれた見識が盛り込まれた内容となっていますが、端的にまとめると・・
自分自身を「ツイてる!」存在であることを自覚、感謝し、また、日々それを脳に口グセ(習慣)として語りかけること。
これ以上ないまでの至ってシンプルなメッセージで、本質を極限までに研ぎ澄ました明瞭さが
ここまで多くの人に斎藤一人さんが信奉されるに至った源泉があると改めて思いました。
私自身、この一冊で随分と元氣にしてもらい、口グセの習慣も継続出来ており、細切れの時間のちょっとした楽しみになっています。