斎藤一人さんの『変な人が書いた成功法則』を読了.-
通算3冊目の斎藤一人さんで、2冊目の『ツイてる!』は、amazonの読者レヴューを参照したものの
斎藤一人さんの処女作である(はずの)本書は、もともと「最初に書かれた本」という理由だけで読んでみようと思っていた一冊。
音楽を例にすると、長くミュージックシーンで活躍してるアーティストの多くは、1作目で「名作」と称されるアルバムを出している例が目立ち、
それは、そこに至るまでの熱量であったり、それまでのストックであったり等、やりたいことをやろうとする等、様々要因はあると思いますが、
出版に関しても、著者の一番言いたいことが描かれているであろうし、一冊目が売れることなしに二冊目以降の出版の道は容易に開けないであろうといった事情を考慮して。
「成功に方法論はない」の真意
(文庫版の)初版は2003年と意外と古くなく、時代性を感じる描写も殆どなく、約250ページのボリュームながら読みやすかったです。
本が出版された経緯に関して
” あなたは決して苦しむために生まれてきたのではないこと、あなたがあなたのままで楽しく成功への道を歩いていけるということを、知ってもらうために、この本はあるのです。
そこから「成功に方法論はない」との読者への問いがあり・・
” では、成功に導くものは、才能でも、努力でも、苦労でもないとすると、それでは、いったい何なんだということになります。
その秘訣は、実はとても簡単なことなのです。困ったことが起きた時、声を出して自分自身に問いただしてみるのです。
「私は本当に困っているのか」と。そして、「私は本当は困っていない」と思えた時、あなたは成功への道を一歩踏み出したことになるのです。
・・中略・・
「困ったことは起こらない」と考えたときに、現実が変わるということを知っていただきたいのです。
・・中略・・
目の前の困ったことというのは、前段階の魂の波動が起こしたものです。
これを解決するには、あなたの考え方を変えて、心を豊かにして、魂を向上させないと解決できないのです。
・・中略・・
私が成功したのは、このような考え方をしていたからです。だから、成功するには、方法論より考え方のほうが大事です。
そして、その考え方の基礎として、あなたに最初に知らせたいものが、「困ったことは起こらない」なのです。”(p18-24)
その心は・・
” 成功の方法論に重きを置くのは、自分で苦しみを選んでいることと同じです。
たとえば、東京から大阪まで歩いて行こうと思えば歩いて行けます。決して不可能なことではありません。・・中略・・
でも、逆立ちして一〇〇メートル先のバス停まで行くとなると、それはちょっと難しい。だいたい、逆立ちすること自体が難しいですよ。
成功の方法論を聞きたがる、まねしたがるという人は、このように逆立ちしているようなものなんです。
成功する方法というのは、成功したその人だけに通用するものです。それなのに、必死になってまねてみる。
成功するためには、ただ、直立して歩いてみればいいのです。
ただ、「困ったことは起こらない」、そう考えるだけでいいのです。逆立ちしていたのでは、苦しいだけなのです。”(p24-25)
と、「やり方(方法)」ではなく、まず本の序盤で「あり方(考え方)」を指摘して、そこに鍵があると説かれています。
以降も、
” 神様は私たちを苦しめようとはしません。神様は私たちに、与えて、与えて、与え尽くしているのです。だから、困ったことも起こらないのです。”(p29)
*与えられているものの例:水、酸素、食物、人間が生活出来る環境
” あなたは自分を完璧な人間だと思えますか。あなたはそのままで、完璧な人間です。
もし、あなたが「自分は不完璧だ」と思っていたら、そんな考えは今すぐ捨てるのです。”(p44)
” 「豊かさを持っている人間はさらに与えられ、豊かさのない人間にはたった一つしかないものまでも奪われる」”(p68)
” 魂を豊かにして、初めて努力が身になるのです。今までのようながむしゃらな努力は通用しない時代がやってきたのです。”(p109)
” これからは心を豊かにして、人に重要感を与えて、魂を向上させて、ということを真剣にやろうという人は、私と同様、成功するように生まれています。”(p181)
と、様々な事例、表現を用いて、成功のもととなる考え方、それを定着することの重要性について繰り返し言及されています。
「魂、又は心を豊かに」の件は、斎藤一人さんが講演で語られていた「限りある自分のエネルギーを恐れに使うな」というメッセージに符合する内容です。
言葉が創る未来
先日、読了した「ツイてる!」と重複するところでは
” 心はどうしたら力強くなれるのか。それが、肯定的な考え方です。肯定的な言葉です。
肯定的な考え方ができるようになると、日常生活すべてにわたって、肯定的な言葉で満ちあふれてきます。
肯定的な言葉のフルコースで、あなたの手に、足に、頭に、そして、魂に栄養を与えるのです。
・・中略・・
肯定的な言葉で栄養をつけて、世の中がどうなるかが見えてくれば、それを正しい方向に使えるのです。
そして、パワーを正しい方向に使った者が、成功するのです。”(p204-206)
と、斎藤一人さんの根幹を成すメッセージの一貫性は貫かれており、読者の理解、確信を促進してくれます。
身近に触れられる成功者の教え
本の中では、更に成功するためのアイディアを得る方法など、「困ったことは起こらない」に始まる成功に至るまでの道のりの一から十までが、包括的に記載されています。
誰しも Youtube(動画視聴サイト) にアクセスすれば、山のような数(違う人が同じ内容のものをアップロードしていることも多数)の斎藤一人さんの講演を視聴することができ、
本書でも役割を果たしてくれるものと思いますが、興味を持った内容に関連した本のタイトルを見付けれれば、耳と目から昭和から平成にかけての大成功者の頭の中を垣間見ることができ
「変わり始める、はじめの一歩」としてなど、日頃、自分に身についた習慣/思考法を良くしていく(=生きることの本質に触れる、お金を稼ぐ)ために効果的と思います。