日本総合研究所会長、多摩大学学長で、ニュース番組ほかでのコメンテーターとしてもお馴染み寺島実郎さんの『ジェロントロジー宣言 「知の再武装」で100歳人生を生き抜く』を読了.-
先日参加した本書刊行記念の特別講演に合わせて入手していたもので、
講演直前に(全体の)1/4ほど、講演後に3/4ほど。
購入前は馴染みないタイトルから(読了まで)時間を要するものかと思いきや
講演で概略を把握出来ていたことに、本の内容を分かりやすく、快調なペースで最終ページまで。
定年後四〇年を生きるロードマップ
冒頭の「ジェロントロジー宣言」で
” 日本において、ついに八〇歳以上の人口が一〇〇〇万人を超した。異次元とも言うべき高齢化社会の到来を、これまでの政策科学・社会科学は予見してはいたが、
その意味を理解した社会システム・制度の再設計は活かしてこなかった。”(p10)
と問題提起があり、
続きを読む 寺島実郎さんが明示する、人生100年時代を生き抜く慧眼:『ジェロントロジー宣言 「知の再武装」で100歳人生を生き抜く』読了 →
日本総合研究所会長、多摩大学学長で 寺島実郎さんの『ジェロントロジー宣言「知の再武装」で100歳人生を生き抜く』刊行記念
特別講演に参加。
時代を紐解く実態とキーワード
「人生100年時代」とは
今月参加した三戸政和さんの講演☝️でも掲げられていたキーワードで、今後の潮流と考えられますが、
寺島実郎さんの切り口は、
続きを読む 寺島実郎さんが説く、人生100年時代を生き抜く思考の枠組み:『ジェロントロジー宣言 「知の再武装」で100歳人生を生き抜く』刊行記念 特別講演 参加記 →
外交をはじめとしてシンクタンク、TV等で鋭く本質に切り込まれる寺島実郎さんの『大中華圏 ネットワーク型世界観から中国の本質に迫る』を読了.-
先日参加した講演会↓で、
寺島実郎さんが最新刊『ユニオンジャックの矢』と類似性を持った書籍とのことで紹介されたもので、
入手後、さっそく読み始め、初日に半分以上に到達するなど、読了まで興味深く拝読しました。
中国を捉える本質
本の冒頭、
続きを読む 寺島実郎さんに学ぶ、ネットワークを通じて見ゆる中国の本質:『大中華圏 ネットワーク型世界観から中国の本質に迫る』読了 →
寺島実郎さんに学ぶオーストラリア史 ③
” シドニーも当初は流刑地であり、七五〇人の囚人が送られてきたのが始まりとされている。
他の地域に先駆けて港湾や倉庫などの整備が進んで、一八世紀、一九世紀と商業が大きく発展し、やがてメルホルンをしのいでオーストラリアを代表する都市へと成長していく。
旧市街地にはオーストラリア準備銀行やオーストラリア証券取引所などが集まって金融センターとなり、
鉄鉱石、金、天然ガス、石炭などの開発によって資源大国化する現在のオーストラリアを支える存在となった。”(p95-96)
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寺島実郎さんに学ぶオーストラリア史 ②
” 先住民の人口は英国の入植開始前には一〇〇万人程度だったとされるが、一九二〇年代には七万人にまで減ってしまった。
土地を追われたこともあるが、英国からの入植者によって、天然痘や梅毒、麻疹、インフルエンザなどの伝染病が持ち込まれたことが大きいとされている。
長年にわたって同化政策もとられたが、現在では先住民の保護政策が進み、四〇万人程度まで回復してきているという。
一八三〇年代以降は、流刑制度に加えて補助移民という形での移民が人口の九八%を占め、英国の植民地としてのオーストラリアができあがった。
一八五一年にはニュー・サウス・ウェールズ州とヴィクトリア州中央部で金が発見されてゴールドラッシュが沸き起こり、世界各地から移民が押し寄せるようになる。
中国からも労働力として人が集まるようになり、これを嫌った白人たちによって、白人を優先する「白豪主義」がとられるようになる。
一九世紀後半にかけて独立の気運が高まり、一九〇一年には六つの州が集まって、オーストラリア連邦が成立するのである。”(出典『ユニオンジャックの矢』p95)”
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寺島実郎さんに学ぶオーストラリア史 ①
“「黒いオーストラリア」という言い方があるが、オーストラリアは英国支配以前は先住民(アボリジニ)の住む地だった。
ヨーロッパの人々にとってオーストラリアの存在は一六世紀後半には知られていたが、一七世紀半ばにオランダ人のアベル・タスマンが現在の北部と西部の湾岸地域を巡る程度に留まっていた。
一七七〇年に英国人のジェームス・クックがシドニー南方のボタニー湾に到着して領有を宣言し、英国の関心が高まっていく。
英国からアメリカが独立した後、英国内で増えていた囚人をオーストラリアに送ることにしたのである。
オーストラリアが正式に英国の植民地となったのは、流刑囚七八〇名を含む一五〇〇名の乗組員からなるアーサー・フィリップの船団が到着した一七八八年のことだった。
日本の北海道開拓でも流刑囚を開拓民として使うことがあったが、以後「白いオーストラリア」として、流刑囚を中心にした入植者が続々と送り込まれることになる。
一八三〇年までは白人人口の七割が流刑者だったという。流刑囚の輸送は一八六八年まで続き、実に一六万人以上の囚人がこの地に入植したのである。”(出典『ユニオンジャックの矢』p93)
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英連邦を支えるオーストラリアの発展
” オーストラリアは英連邦を支える大きな国の一つで、元首は今日もエリザベス女王である。
・・中略・・ オーストラリアは資源大国化してきており、石炭、天然ガス、鉄鉱石、ウラン、金などの輸出を軸に大きな繁栄を実現している(次頁・図7参照)。
最近の資源価格の下落によって苦闘しているようにも見えるが、コンスタントに二%の実質成長を維持している。”(出典:『ユニオンジャックの矢』p92-93)
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日本総合研究所会長、多摩大学学長で、報道番組等でコメンテーターとしても活躍されている寺島実郎さんの『ユニオンジャックの矢 大英帝国のネットワーク戦略』を読了。
水曜日に参加した特別講演会が縁で購入した一冊。
内容も主だったところは講演のおさらいとなりますが、本を開いたところの「はじめに 「全体知」としての英国理解への挑戦」で
” 英国をグレート・ブリテン島に限定した欧州の島国と捉えてはいけないということである。
この国のポテンシャルはネットワーク力にある。”
とくに、五二か国を緩やかに束ねる隠然たる影響力、その中でもロンドンの金融地シティを中核に、
ドバイ(アラブ首長国連邦)、ベンガルール(インド)、シンガポール、シドニー(オーストラリア)を結ぶラインを「ユニオンジャックの矢」とイメージし、その相関をエンジニアリングする力に注目すべきである。”(p3)
という本書の根幹に据えられた見立てに始まり、「ユニオンジャックの矢」とは・・
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「冒険」に出たものだけが、大きな果実を手にすることができる