「オーストラリア ライフスタイル&ビジネス研究所」カテゴリーアーカイブ

オーストラリア ライフスタイル&ビジネス研究所:激しさ増す対中関係

激しさ増す豪中対立、民主主義国は結束を

” 豪州がコロナウイルスの起源を究明する独立した調査を提唱したことを契機に、中国と豪州の関係は急速に悪化しているが、

11月26日付けの英フィナンシャル・タイムズ紙が、中国の豪州に対する要求には危険な要求が含まれているとして、民主主義諸国が結束して中国の圧力に対抗すべきことを主張する社説を掲げている。

今回、引き金を引いたのは新型コロナウイルスの起源の調査の提案であるが、他にもある。

Huaweiを5Gネットワークから排除することを早々と決定したこと、南シナ海に関する中国の立場に法的根拠はないと表明して「完全に違法」とするポンペオ国務長官の見解に同調したことなど、中国を怒らせた理由は色々ある。

中国の反発は激烈であった。5月、中国は、豪州からの牛肉の輸入を一部停止し、大麦に 80%の追加関税を決定した。

8月にはオーストラリア・ワインのダンピング調査が始まった。

当初は法的な正当性の衣をまとうことを試みていたが、最近に至ってその手間は放棄し、税関に輸入の差し止めを非公式に指示するだけで済ましているらしい。

順次締め付けは強まり、規制の対象は石炭、砂糖、木材、ロブスター、銅鉱石を含め13品目、対中輸出の3分の1に及ぶという。

除外されている主要品目は代替輸入が困難な鉄鉱石及びLNGである。

これらの妨害措置はWTOのルールを無視するものであり、恐らくは中国・豪州FTAに違反する行動である。

フィナンシャル・タイムズ紙の社説は、キャンベラの中国大使館がメディアに手交した苦情のメモが自由な言論を否認するような要求を含んでいることを重大視している。

しかし、国内で言論を抑圧している中国に言論を論ずる資格はない。

中国大使館のメモは、豪州政府がその政策に反するとの理由でビクトリア州に「一帯一路」への参加を反故にするよう強いていると苦情を述べているが、中国が外国との自由な合意を容認する筈もない。これらは一種の偽善である。

いずれにせよ、接受国への苦情のメモをメディアに手交することは礼儀作法にもとるが、宣伝目的のメモの内容にいちいち取り合う必要はない。

むしろ、重大視すべきは、豪州の貿易構造の中国に対する脆弱性につけ込んで、中国の意に逆らう豪州を経済的に圧迫する中国の行動である。

ウイルスの問題だけではない。去る9月、新華社は6月に豪州の情報機関が4人の中国人ジャーナリストの捜査に入りコンピューター、スマホ、文書を押収したとされる一件を暴露して豪州を非難する一幕があった。

その前日の9月7日、身の危険を感じたABCとAustralian Financial Reviewの中国特派員2人が豪州大使館の介入を得て中国を脱出する一件が発生した。これに伴い中国に豪州の特派員はいなくなった。

豪州は厳しい状況に置かれている。問題解決のための閣僚レベルの電話の要請にも中国は応じていないようである。

この種の経済的圧迫は中国の常套手段であり、日本も韓国も経験済みである。

チェコの上院議長一行が台湾を訪問した際にはチェコ製ピアノの発注が取り消された。

他の民主主義諸国に効果的な手助けの手段があるようには思われないが、何はともあれ、民主主義諸国は豪州との結束を維持してやる必要がある。

先日、モリソン首相が来日したが、我が国の政権交代に伴い外国首脳が訪れるのは珍しいことである。これも豪州が置かれた立場を反映しているのであろう。”(出典:Wedge via Yahoo! JAPAN

続きを読む オーストラリア ライフスタイル&ビジネス研究所:激しさ増す対中関係

オーストラリア ライフスタイル&ビジネス研究所:連邦政府、新型コロナウイルス後の経済成長予測を上方修正

連邦政府、新型コロナウイルス後の経済成長予測を上方修正

” オーストラリア政府は17日、国内経済が予想より早く30年ぶりの景気後退から脱却するとの見通しを示した。新型コロナウイルスの封じ込めが寄与した。

フライデンバーグ財務相は予算の見直しで、来年の経済成長率予測を4.5%に上方修正。

2カ月前の予測は4.25%だった。 失業率は4年以内に新型コロナ危機前の5.25%前後に低下する見通し。

失業率は一時、事実上10%を超えた。 政府は、失業対策を中心に総額3,000億豪ドルの新型コロナ経済対策を打ち出している。

大半の地域では、ほとんどの行動制限が解除されており、年間の財政赤字は過去最高水準ながらも、当初の予想を下回る見通しだ。

フライデンバーグ財務相は2020/21年度(7ー6月)の財政赤字を1,977億豪ドルと予測。10月時点の予測は2,137億豪ドルだった。(出典:REUTERS via Yahoo!JAPAN

続きを読む オーストラリア ライフスタイル&ビジネス研究所:連邦政府、新型コロナウイルス後の経済成長予測を上方修正

オーストラリア ライフスタイル&ビジネス研究所:ノーザンテリトリー準州、住宅賃貸法一部改正。ペットは・・

ノーザンテリトリー準州、住宅賃貸法一部改正。ペットは・・

” NT準州は来年から住宅賃貸法の一部が改正され、ペットにしたい動物が「妥当なもの」であれば許可されることになる。

NT準州の2019 年住宅賃貸法では、賃借人が希望住居の家主にどのようなペットを飼いたいかを書面で提出する義務がある。

家主が申込書を拒否した場合、賃借人はNT準州の民事行政審判所(NT CAT)へ申し立てができ、そのペットが「妥当かどうか」審査されるという。

妥当性は、NT CATが動物の種類、賃貸物件の状態、地方自治体の条件などを考慮して決定される。

同準州の不動産協会は「徐々にだが確実に、家主は苦労して投資した自分の物件に対する権利を奪われていっている。」と新法律に反対している。

「新法律の発表があってから、家主たちから物件の賃貸や投資を中止する意向の連絡が入っており、今後の動向に不安を持っている」と語った。

法務省のスポークスマンは、法的に規制や禁止されている動物は対象外となり、賃貸物件の間取りや付帯設備も考慮されると説明している。”(出典:NICHIGO PRESS

続きを読む オーストラリア ライフスタイル&ビジネス研究所:ノーザンテリトリー準州、住宅賃貸法一部改正。ペットは・・

オーストラリア ライフスタイル&ビジネス研究所:各州・準州一斉にニューサウスウェールズ州との州境を再規制

各州・準州一斉にニューサウスウェールズ州との州境を再規制

” クリスマスまで後1週間。ようやく規制が緩和されてきた時にシドニー都市圏ではノーザン・ビーチーズにクラスターが発生し、QLD、VIC、WA、SA、TAS全州とNTがNSW州からの旅行者の入域規制を始めた。シドニー・モーニング・ヘラルド紙(SMH、電子版)が伝えた。

この規制でオーストラリア国民のクリスマス・シーズンの旅行や家族再会の見通しがつかなくなっている。

マーク・マクガワンWA州首相は、「12月18日午前1時より、NSW州からの入域者はすべて14日間の自己隔離に入ること。

この決定は大勢の人にとって苦しいことだが、政府にはすべてのWA州民の最大の利益を守る義務がある」と語った。

TAS州とNTは、シドニー北部海岸地域を「ホットスポット」に指定し、この地域に入った者はTAS州への入域を禁止し、一方、NTは14日間の隔離を義務化した。

QLD州は、最近にホットスポット地域に入った後にQLD州に入る者はその地域から出た日から数えて14日間は自己隔離しなければならない、などの規制を義務化した。また、14日間のホテル隔離の経費は本人負担とする。

VIC州も、QLD州とほぼ同じ規制を発令しており、追ってさらに新しい規制を発表するとしている。

WA州では、12月11日から12月18日までの間にNSW州からWA州に入った者は直ちに自己隔離に入り、また、直ちにい検査を受け、陰性が確認されるまで隔離を続けること。

WA州入域から11日目に再び検査を受けることなどの措置が発表されている。

TAS州も、「ノーザン・ビーチーズ」を「ホットスポット」に指定し、12月11日以後にホットスポット地域に入った者はTAS州への入域を禁止される。

また、12月11日以降にノーザン・ビーチーズに立ち寄ったことがあり、すでにTAS州に入っている者は直ちに自己隔離に入ることが義務づけられている。

SA州では、州政府が指定したNSW州の地域に指定した日時に立ち入ったことのある者は直ちに14日間の自己隔離に入り、コロナウイルス検査を受け、さらに12日めにも再度検査を受けること。

いずれも陰性の判定が出た場合も14日間の隔離を済ませること、などとなっている。”(出典:NICHIGO PRESS

続きを読む オーストラリア ライフスタイル&ビジネス研究所:各州・準州一斉にニューサウスウェールズ州との州境を再規制

オーストラリア ライフスタイル&ビジネス研究所:失業率 − 2020年11月

失業率 − 2020年11月

” オーストラリア統計局が17日発表した11月の雇用者数の増加幅は予想の2倍余りとなった。

ビクトリア州での新型コロナウイルス関連の制限措置解除で雇用者が大幅に増加したほか、豪政府による多額の財政支出とオーストラリア準備銀行(中央銀行)の追加刺激策が経済の回復を促した。

11月の雇用者数は前月比9万人増。エコノミストの予想中央値は4万人増だった。

失業率は6.8%(予想中央値は7%)と、前月の7%から改善した。労働参加率は66.1%と、予想の65.9%を上回った。

統計局の労働統計責任者、ビョルン・ジャービス氏は、最新のデータはビクトリア州で好調が続いていることを示していると説明。同州の11月の雇用者数は7万4,000人増加した。”(出典:Bloomberg

続きを読む オーストラリア ライフスタイル&ビジネス研究所:失業率 − 2020年11月

オーストラリア ライフスタイル&ビジネス研究所:住宅市場、需要減で2021年まで賃料低下へ

住宅市場、需要減で2021年まで賃料低下へ

” オーストラリアでは新型コロナウイルスの感染流行で移民が激減していることから、シドニーやメルボルンで住宅賃料が低下する見込みだ。

2018年に設置された住宅公社の全国住宅金融・投資会社(NHFIC)がまとめた報告書によると、今年と来年は住宅需要は供給を下回り、ピークの来年は12万6,700件の供給過多になると予測している。15日付オーストラリアンなどが伝えた。

NHFICは、2022年までに計19万5,000件の一戸建てと集合住宅が供給過多となり、需要が供給を上回る水準に回復するのは23年以降と予測。

特に海外留学生に依存するシドニーやメルボルンで、ピークとなる来年にそれぞれ3万7,000件、4万2,000件、供給過多になるとしている。

NHFICによると、来年以降の住宅賃料は、21年に実質2.1%、22年に1.8%、23年に0.7%低下する見込みという。

賃料は過去10年間に20%上昇と、賃金上昇率を大きく上回る水準で上昇している。

国境閉鎖により、2025年までの移民流入数は新型コロナ前の予想より100万人減少するとみられている。

■新型コロナでQLD州住宅の人気上昇

新型コロナを機に、国内の南部州からクイーンズランド(QLD)州の海沿いの都市への移住を検討する市民が増えているようだ。

不動産情報サイトの「realestate.com.au」によると、過去1年間の住宅販売件数が最も多かったのは1,079件のQLD州サーファーズパラダイスで、同市は問い合わせ件数も最多だったという。

同サイトを運営するREAグループのコニスビー氏は、新型コロナ以来、ビクトリア州民によるQLD州南東部の物件の検索数が例年の倍以上となっているとしている。”(出典:NNA ASIA

続きを読む オーストラリア ライフスタイル&ビジネス研究所:住宅市場、需要減で2021年まで賃料低下へ

オーストラリア ライフスタイル&ビジネス研究所:ワラビーズ、ラグビーワールドカップ2023でウェールズ、フィジー等と同組

ワラビーズ、ラグビーワールドカップ2023でウェールズ、フィジー等と同組

” ラグビーワールドカップ2015、2019年大会のプールステージで一緒だった3チーム、ウェールズ代表、オーストラリア代表、フィジー代表が、2023年フランス大会でも同組に入った。

もし、ヨーロッパ予選1位がジョージア代表で、ウルグアイ代表が敗者復活戦から出場権獲得となれば、2019年日本大会のプールDとまったく同じ顔合わせになる。

ウルグアイは2015年大会でも上記3強と一緒のプールだった。ちなみに、ウェールズ、オーストラリア、フィジーは2007年大会のプールも同組で因縁がある。

ウェールズは、2020年1月1日時点で世界ランキング4位だったが、現在は9位まで転落。今年10試合戦ってわずか3勝しかできなかった。

今年から指揮を執っているウェイン・ピヴァック ヘッドコーチの解任を求める声も出てきている。

闘将のLOアラン=ウィン・ジョーンズはニュージーランドのレジェンドであるリッチー・マコウを抜いて世界最多キャップ保持者となり、いまなお体を張ってチームをけん引しているが、2023年の秋には38歳となるため、もし今後3年間でこの大黒柱を失うことになれば精神的ダメージは大きくなる。

オーストラリアは、ニュージーランドとの間で争う伝統のブレディスローカップは今年も奪還できなかったが、11月7日にブリスベンで宿敵を破り、デイヴ・レニー新ヘッドコーチ率いる新体制となって初勝利をあげた。

しかし、トライネーションズ(南半球3か国対抗戦)ではアルゼンチン相手に2試合連続引き分けと、改革のラグビーが浸透するのは来年以降となる。

現在は世界ランキング6位だが、24年ぶりのワールドカップ優勝を狙えるタレントはいる。ラグビーリーグ(13人制)から新たなスターも加わる見通しで、チーム内の競争を高める起爆剤としても期待される。”(出典:RUGBY REPUBLIC

続きを読む オーストラリア ライフスタイル&ビジネス研究所:ワラビーズ、ラグビーワールドカップ2023でウェールズ、フィジー等と同組

オーストラリア ライフスタイル&ビジネス研究所:2021年3月までにニュージーランドと隔離不要の往来再開へ

2021年3月までにニュージーランドと隔離不要の往来再開へ

” ニュージーランド(NZ)のアーダーン首相は14日記者会見し、隣国オーストラリアとの間で隔離が不要となる自由な相互往来について、来年1~3月に開始する方針を決めたと発表した。

南半球にある両国では新型コロナウイルスの感染が封じ込められていることから、往来再開の条件が整ったと判断した。

豪州、NZ両国は感染防止のため、3月以降は外国人の入国を原則的に禁止。

豪州が10月から一方的にNZからの入国を再開していたが、NZ側は当時、豪州の感染を理由に再開に慎重な姿勢を示していた。その後、豪州でも感染がほぼ収束した。

アーダーン氏は、市中感染が再発した際の対応など詰めの作業を進めると説明。往来再開の日程は「新年に発表する意向だ」と語った。

豪州はNZとの相互往来を手始めに、自由な往来が可能な国を広げたい考えだ。豪州のハント保健相は「国際的な(往来の)正常化に向けた最初の一歩だ」と述べた。”(出典:JIJI.com via Yahoo! JAPAN

続きを読む オーストラリア ライフスタイル&ビジネス研究所:2021年3月までにニュージーランドと隔離不要の往来再開へ