2020年第4四半期の家計資産、住宅価格上昇で過去最高
” オーストラリアの2020年第4四半期(10~12月)の家計資産が、計12兆335億豪ドル(約1,008兆円)と過去最高を記録したことが、豪政府統計局(ABS)の発表で分かった。
前期から4.3%の増加で、四半期としては09年第4四半期以降で最大の伸び率。
住宅価格の上昇のほか、スーパーアニュエーション(退職年金)資産の増加が全体を押し上げた。公共放送ABCなどが伝えた。
昨年第4四半期の家計資産は、一人当たり平均で46万7,709豪ドルだった。
ABSの金融・資産部門を統括するキーナン部長は、同期の家計資産の伸びについて「史上最低水準にある政策金利や、連邦政府の補助金制度『ホームビルダー』を背景とした住宅価格の高騰が要因になった」と指摘。
また昨年下半期に株式市場が回復し、退職年金の資産額が新型コロナウイルスの前の水準まで戻ったことも、全体の伸びに寄与したと述べた。
退職年金ファンドの基金残高は、昨年第4四半期に1,660億豪ドル増加しており、残高の減少がみられた昨年第1四半期(1~3月)から順調な回復を遂げている。”(出典:NNA ASIA)
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全国住宅価格、2021年17%上昇と予想
” オーストラリアの住宅価格は今年、シドニーやパースなど主要都市を中心に17%の急上昇が予想されることが分かった。
1980年代以降では最も速い伸び率となっている。シドニーの住宅価格の中央値はすでに110万ドルに達し、今年は19%上昇と15年以来で最大の伸びとなる見通しだ。
住宅価格の高騰は特に、都市部で初めて住宅の購入を検討している人たちに大きな打撃になるとみられる。
13万5,000ドルの貯蓄を行った人が、シドニー近郊で最も住宅価格の低いサバーブで住宅を購入出来なかったケースも出ているという。
他の都市では、パースで住宅価格が今年19%上昇するほか、ホバートが18%、メルボルンとブリスベンがそれぞれ16%、アデレードが13%となっている。
ANZ銀行は今年、全国で9%の上昇を予想していたが、低金利、移民の減少、コロナを背景とした貯蓄の増加などがこれを大きく押し上げたと分析している。”(出典:JAMS.TV)
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スコット・モリソン政権のJobKeeper制度廃止に危機感
” コロナウイルス・パンデミック中の雇用を守るため、JobKeeper制度では、規制で休業した事業所が雇用を維持すれば2週間ごとに$1,500が賃金援助として事業所に支払われている。
スコット・モリソン政権は、「経済が回復しており、もう事業所は援助を必要としていない」として、3月末を最後にJobKeeper制度を廃止することになっている。
同制度廃止後にはシドニー都市圏では3万人が失業すると予想されている。シドニー・モーニング・ヘラルド紙(SMH、電子版)が伝えた。
この制度が廃止されると、まだパンデミックの影響を受け続けている観光、ホスピタリティ、芸術、娯楽部門の中小事業所で失業者が増えると予想されている。
ブルーマウンテンのカトゥーンバ市内シーニック・ワールドの場合、経営者のアンシア・ハモン氏は、来週末までに人件費を半減し、フルタイム雇用を現在の190人から110人に減らすことになる。
また、シドニー・ハーバー・ブリッジ・クライムのデビッド・ハモン氏はフルタイムの雇用を250人から170人に減らさなければならないとしている。
アンシア・ハモン氏は、「社員は家族のようなもの。やめてくれと言うのはひどく辛い。
それに、現在の規模で経営が苦しければ規模を縮小した時には経営を続けることも難しくなることが心配だ」と語っている。
連邦財務省は、「3月28日にJobKeeper制度が停止すれば全国で10万人から15万人が失業すると予想している。
シドニー都市圏は全国の雇用の22%前後を占めており、この地域では22,000人から33,000人程度が失業することになるが、シドニー都市圏の大手雇用者である観光などがもっとも打撃を受けている部門だけに失業者はもっと増える可能性もある」と分析している。
NSW州の観光部門の調査では、42%の事業所が社員を減らすことになると考えており、また53%は社員の勤務時間短縮でしのぐことを考えている。
さらに10%程度は、雇用援助がなくなれば事業を畳むことになると考えており、20%程度は一時的に休業することも考えている。
観光業者協会のグレッグ・ビンスキン会長は、「業界の雇用や規模、心理に直接的な影響があるだけでなく、観光経済を支えているサプライ・チェーンに影響が波及してゆくこともありえる」と語っている。”(出典: NICHIGO PRESS)
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財務省、失業率4.5%で賃金水準上昇を予測
” オーストラリアで賃金水準が上昇し始め、連邦政府が財政の修復に乗り出すには、失業率が4.5%まで下がる必要がある――。
財務省のスティーブン・ケネディー秘書官が上院審問で見解を明らかにした。25日付オーストラリアン・ファイナンシャル・レビューが報じた。
オーストラリアでは新型コロナウイルスの影響で昨年に失業率が7.4%まで上昇したが、今年2月には5.8%に低下し、政府の予想をはるかに上回る速度で回復を見せている。
同秘書官は、今月末に政府の給与補助制度「ジョブキーパー」が終了した後、10万~15万人が職を失う可能性があるとした上で、失業率が大幅に上昇することはないと予測。
「労働市場を歪曲しないためにも、給与補助制度を終了する必要がある」と述べた。
ただ、同秘書官は、労働市場が予想以上に急回復している一方で、インフレ圧力が高まるには失業率が4.5~5%に下がる必要があり、この水準は以前に想定していた5%から低下したと説明。
政府が支出と負債の削減に取り掛かるのも、失業率がこの水準に低下してからになるとの見方を示した。
オーストラリア連邦準備銀(RBA)のロウ総裁も今月初めに、賃金上昇率が3%を超えてRBAが利上げに転じるには、失業率が約4%に低下する必要があるとの見解を示していた。”(出典:NNA ASIA)
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洪水、1.8万人が避難。ほぼ全土に警報発令
” オーストラリアが過去半世紀で最悪の洪水に見舞われている。
シドニーが位置する南東部ニューサウスウェールズ州など複数の州で豪雨が続き、住宅や道路、家畜が押し流されるなどの被害が出ている。
この洪水では、これまでに1万8,400人が避難。当局はほぼ全ての州および準州に新たな警報を発令したほか、追加で約2万2,000人に避難準備を勧告し、全人口2,500万人のうち1,000万人に影響が及ぶ事態となっている。
今のところ死者は出ていないが、過去数日間に救助された人は数千人に達している。
ソーシャルメディア上には、橋やトラックが押し流される様子のほか、クモやヘビの大群が洪水から逃れて大移動する写真や動画が投稿された。
豪雨が4日間続くニューサウスウェールズ州では、主要都市のシドニーで一時的に雨がやんでいるものの、河川の水嵩はさらに増す見込み。
シドニーの北60キロメートルを流れるハークスベリー川流域の住民には避難準備の指示が出されている。
20日に貯水能力を超過したシドニーの水源、ワラガンバダムでは、水があふれた状態が今後1週間は続くとみられている。”(出典:REUTERS via livedoor NEWS)
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世界的なワクチン接種で、2022年航空旅客国際線復活の見通し
” 3月21日付シドニー・モーニング・ヘラルド紙(SMH、電子版)は、連邦保健省のブレンダン・マーフィ事務次官の、「オーストラリア国内のコロナウイルス・ワクチン接種が十分に広がれば、海外からの帰国者・渡航者は現在の14日間のホテル隔離から自宅隔離やより短期のホテル隔離に取って代わられるようになるだろう」との発言を報じている。
マーフィ教授は、「また、国際的にワクチン接種が広まれば、2022年には航空旅客国際線も復活できるだろう」としている。
マーフィ教授は同日朝のスカイ・ニューズに出演し、「内外でコロナウイルス・ワクチン接種が広がっていけば、どのような入出国手続きや隔離手続きを実施しなければならないかを考える段階になる。
たとえば、隔離期間を短くすることや、接種済みの人々については自宅隔離も認めるようになる。
一方、このワクチンの効力がどの程度の期間続くのかがまだ明らかでないため、入出国手続きがどうなるかはまだまだ未知数なところがある。
個人的には2022年にはかなりの頻度の国際航空旅客便が発着するようになると希望しているが、まだ言明するには早すぎる」と語っている。
また、「国際航空旅客便が復活する前に、我が国では国内の州境閉鎖をやめなければならない国内で人口の大半、特に重症になりやすいバルネラブルな人々が接種を済ませた後では門戸を開放しなければならないだろう」と語っている。 “(出典:NICHIGO PRESS)
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2021年第1四半期 M&A取引額、3年ぶり高水準
” オーストラリアで今年に入ってから3月18日までに発表、または実施されたM&A(合併・買収)取引総額が283億米ドル(約3兆816億円)に達し、2018年ぶりの高水準になったことが、米金融情報会社リフィニティブの調べで明らかになった。
新型コロナウイルスからの急速な経済回復が見られる中、M&A取引は今後さらに増えると予想されている。22日付オーストラリアンが報じた。
市場では、超低金利を背景に潤沢な資金を有しているプライベートエクイティ(PE)企業による事業買収のほか、政府の給与補助制度「ジョブキーパー」が今月末で終了した後に苦境に陥るであろう企業をターゲットとする買収が増えるとの見方が広がっている。
法律事務所ハーバート・スミス・フリーヒルズのパートナー、トニー・ダミアン氏は、「昨年下半期にM&A市場が回復した流れが今年に入ってからも強く続いている」と分析。
特に、PE企業によるM&A活動が非常に活発になっているとし、すべての業界で案件が増えていると話した。
今年に入ってからのM&A取引のうち、10億米ドルを超える大型案件は9件だった。
オーストラリア企業による海外事業の買収総額は113億米ドルで、昨年第1四半期(1~3月)の取引額の2倍以上に増加した。
中でも、インフラ投資会社IFMインベスターズによるスペイン企業ナタージュ・エナジー・グループの権益取得が取引総額を押し上げた。
国内で規模が大きかったM&A取引としては、通信会社ボーカス(Vocus)・コミュニケーションズや廃棄物管理・リサイクル会社ビンゴ・インダストリーズが挙げられた。”(出典:NNA ASIA)
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ニューサウスウェールズ州の沿岸部で100年に一度の水害
” オーストラリア最大都市シドニーを抱える東部ニューサウスウェールズ州の沿岸部が記録的な豪雨に見舞われ、一部地域では家屋が浸水して避難命令が出た。
今後数日間は雨が降りやすく、当局は警戒を呼び掛けている。 豪気象局によると、21日午前9時(日本時間同日午前7時)までの24時間の降水量はシドニーが110ミリ。
シドニーの水がめとなっているワラガンバダムでは貯水能力を上回り、ダムから水があふれている。
ポートマッコーリー付近では降水量が249ミリに達し、ベレジクリアン州首相はこうした地域では「100年に1度」の水害が起きていると指摘した。
同州は昨年初めには干ばつなどによって大規模森林火災が発生し、多数のコアラなどが犠牲となった。1年後には水害に襲われており、天候に揺さぶられている。”(出典:JIJI.COM via Yahoo! JAPAN )
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「冒険」に出たものだけが、大きな果実を手にすることができる