ロードレースに乱入したワラビー、間一髪でレーサーとの衝突を回避
” オーストラリアで開催されたロードレースにて先日、バイクが時速200キロ超で走るコースを野生のワラビーが横断した瞬間をカメラが捉えた。
ワラビーはギリギリでバイクとの衝突を免れたが、もし衝突してしまえばワラビーや選手も無事ではなかったであろう事態に多くの人が肝を冷やしたという。『Motorsport.com』などが伝えた。
今月14日から16日にかけて、豪ビクトリア州メルボルン南部にあるフィリップ島でロードレース世界選手権(MotoGP)の「オーストラリアグランプリ」が開催された。
このロードレースは国際モーターサイクリズム連盟が開催する二輪レースの最高峰カテゴリーであり、世界中からトップレーサーが集まる。
そして14日午前中に行われたプラクティスセッション(レース前のウォームアップ)で、カンガルーなどと同様に有袋類の一種であるワラビーがコースに乱入する珍事が発生した。
当時の様子を撮影していたカメラが猛スピードでバイクが迫るコースに向かって飛び跳ねる小さなワラビーの姿を捉えており、ワラビーがコースを横断した直後に2台のバイクが時速約218キロで通過していった。
先頭のバイクに乗っていたのはスペイン出身のアレイシ・エスパルガロ選手(Aleix Espargaró)で、バイクに搭載されたカメラにはアレイシ選手の目の前を通過するワラビーの姿が映っていた。
この動画を見た人からは「オーストラリアへようこそ!」「これは本当にギリギリだ」「この選手はぶつからなくてラッキーだったね」などのコメントが届いており、もし時速200キロ超のスピードで走るバイクにぶつかってしまえば、ワラビーだけではなくバイクに乗っていたアレイシ選手も無事ではいられなかっただろう。
野生動物のコース侵入は今回のレース期間で他にも発生しており、フィリップ島に生息するカモ科の鳥類“ロウバシガン(Cape Barren Goose)”がコース上を横断して問題になっていた。
屋外で開催されるレースのため野生動物の侵入を防ぐには限界があり、2015年に開催されたレースではアンドレア・イアンノーネ選手(Andrea Iannone)が空を飛んでいたカモメと衝突してしまう事故が発生していた。
ワラビーのコース侵入ついては安全委員会で協議されたそうで、この話し合いに参加したアレイシ選手は「委員会が始まった時はみんな笑っていましたが、この出来事が安全性の観点からどれほど重要なことなのか理解してくれました。
今回の件については非常に危険なことですし、とても容認できるものではありません。鳥に対してできることはないので、鳥との事故はこれからも起こるかもしれません。
しかしワラビーとの事故は起こってはならないのです。もしあの時ワラビーとぶつかっていたら、時速220キロくらいで走行していたので非常に大きな事故になっていたと思います」と語っており、主催者にフェンスなどでより確実にコースを塞ぐように依頼したとも明かした。
またオーストラリア出身のジャック・ミラー選手(Jack Miller)は「時速350キロのバイクが走るコースの真ん中で、カンガルーなどが飛び跳ねるのは非常に危険なことと理解しています。
あのワラビーはもともとコースの近くに潜んでいて、バイクが走り出した音で目を覚ましたのではないかと思います」と推測しており、会場には6フィート(約1.8メートル)のフェンスが設けられているわけではないが、フェンスの周りにはたくさんの観客もいたことから、今回目撃されたワラビーはレース期間が始まってからフェンスを越えて侵入したとは考えにくいと話している。”(出典:Techinsight via livedoor NEWS)
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