大手銀行3行トップ、住宅不足への対応求める
” 豪大手銀3行のトップは26日、供給不足により住宅価格が上昇している可能性があり、初めて住宅を購入する人は取得が困難になっていると指摘した。技能不足を補うために必要な移民が締め出されているとも述べた。
コモンウェルス銀行(CBA)、ナショナル・オーストラリア銀行(NAB)、ウエストパックの最高経営責任者(CEO)はシドニーで開催された「AFRバンキング・サミット」で住宅の供給不足を批判し、地方政府に対し計画を迅速に認可するよう求めた。
CBAのマット・コミンCEOは、所得に対する負債の比率という点でオーストラリアは世界で最も住宅が入手しづらくなっているとの指摘に対し「若い世代にとってこれは本当に重大な問題だと思う」と語った。
国内3位のウエストパックのピーター・キングCEOは「市場で供給制約がある場合は価格が上昇することを意味する」と指摘。ただ「社会的な観点からは高すぎる」と付け加えた。”(出典:
REUTERS)
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アウトバウンド好調。繁盛期の2024年1月、コロナ前の水準回復
” オーストラリアから海外を訪れるアウトバウンド旅行者数が、コロナ禍前の水準を回復した。
オーストラリア統計局(ABS)がこのほど発表した月間の出入国統計によると、アウトバウンド需要の指標となる1月の「居住者の短期渡航帰国者数」は139万2,890人と前年同月比で26.9%増加した。
コロナ禍前の2019年1月の139万2,850人と比べるとほぼ同水準だった。また、海外でのコロナ感染が報じ始められていたものの、月間としても過去最高を記録した20年1月(139万7,420人)をわずかに下回る水準まで回復した。
1月は例年、クリスマスから年始にかけて海外で過ごす旅行者が多い繁盛期となるため、帰国者が最も多くなる。
一方、海外からオーストラリアを訪れるインバウンド旅行需要の指標となる1月の「外国人の短期渡航の入国者数」は60万3,770人と前年同月比で46.4%増えた。ただ、19年の同月比で17.4%減、20年の同月比で21.2%減の水準にとどまり、アウトバウンドと比較すると回復が遅れる形となっている。
なお、日本からオーストラリアを訪れる短期渡航者の回復も遅れている(グラフ参照)。23年1年間の短期渡航者数を出発国・地域別に見ると、日本は29万7,710人と7番目に多かったが、19年よりまだ4割低い水準だ。これに対し、韓国(28万8,020人=8位)はコロナ前を超え、インド(39万5,560人=5位)もほぼ回復した。中国はコロナ前に最多だったが、海外旅行解禁が主要国で最も遅れ、23年は53万5,800人(4位)と19年より6割低い水準にとどまっている。”(出典:NICHIGO PRESS)
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失業率 − 2024年2月
” 豪連邦統計局が21日発表した2月の雇用統計は就業者数が予想以上に増加し、失業率は予想以上に低下した。労働市場が依然逼迫しており、最近見られた需給の緩みは統計上のゆがみで誇張されていた可能性がある。
2月の就業者数は11万6,500人増となり、1月の1万5,200人増から大幅に増加した。新型コロナウイルス大流行によるゆがみを除けば、過去10年間で最大の増加幅。市場予想は4万人増だった。アナリストは1月まで見られた雇用の軟調は統計上のゆがみが要因とみている。フルタイムの就業者数は7万8,200人増。
失業率は2年ぶりの高水準だった4.1%から3.7%に改善し、予想の4.0%を下回った。統計局は、夏休み明けの2月に就業開始した人の数が例年より多かったと説明した。
労働参加率は66.7%に上昇、労働時間は2.8%増えた。前月の労働時間は2.5%減だった。
ただ、労働市場は今後数カ月で緩むことが見込まれており、豪中銀は失業率が6月までに4.2%、年末までに4.3%に上昇すると予測している。
豪ドル は0.5%高の0.6622米ドル。上昇していた3年債先物は4ティック安の96.35となった。市場では年内の豪利下げ幅予想が44ベーシスポイント(bp)から37bpに縮小した。
AMPのチーフエコノミスト、シェーン・オリバー氏は「数値が大きく変動しているため、豪中央銀行は『ほこり』が落ち着くのを待ち、何かを結論付ける前に数カ月分のデータを確認したいと考えるだろう」と述べた。
INGのアナリストは「オーストラリアの雇用が非常に堅調であることは、中銀が利上げの選択肢を残しておいたことが正しかったことを示唆している。中銀は緩和バイアスに移行しなくて良かったと思うだろう」と指摘した。”(出典:
REUTERS)
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消費者に信頼されているブランド(2023年)
” 市場調査会社ロイ・モーガンは7日、オーストラリアで2023年12月までの1年間に信頼されているブランドのランキングを発表した。
これによると、1位はハードウェア・ストア「バニングス・ウェアハウス」で、3年半ぶりに首位の座に返り咲いた。
バニングスは、親会社の複合企業ウェスファーマーズの傘下にあり、オーストラリアとニュージーランドに合計513店舗を展開している。
物流倉庫のようなマンモス店舗と、オーストラリア人が得意な日曜大工からプロの建築工事まで幅広いニーズに対応しているのが特徴。
日本で言う「ホームセンター」(和製英語)にプロ向け商品を加え、店舗を巨大化したような業態で、オーストラリア在住の邦人にも親しまれている。
週末には店の前で地元の慈善団体などが「ソーセージ・シズル」(ソーセージを焼いてパンに挟んだ軽食)を売っているのも、オーストラリアらしい風物詩となっている。
20年5月以降、トップの座に君臨していたスーパー最大手「ウールワース」は2位に転落した。社会を騒がせているインフレ便乗値上げの疑惑が影を落としたと見られる。
3位は日本では無名だが近年オーストラリアで勢力を拡大しているドイツ発祥の格安スーパー「アルディ」、4位は格安小売店チェーン「Kマート」。5位のスーパー2番手「コールズ」もウールワースと同様に便乗値上げの疑いが浮上しており、順位を2つ落とした。
外国勢では、アイフォンのメーカーとして有名な米アップルが6位、オーストラリアの新車市場で長年首位をキープしているトヨタが7位に入った。
一方、信頼されていないブランドのランキングでは、1位が昨年長時間の通信障害を起こした通信大手オプタス、2位はフェイスブックを運営する米メタ、3位はいわゆる「幽霊フライト」問題に揺れるカンタス航空、4位は通信最大手テルストラ、5位はメディア大手ニューズ・コーポレーションだった。
ロイ・モーガンが毎月、14歳以上の約2,000人の回答者を対象に実施している聞き取り調査をもとに、1年間のサンプル数2万5,863人の回答から平均値から算出した。”(出典:NICHIGO PRESS)
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家賃高騰、80万人が引っ越し不可避に
” オーストラリアでは家賃高騰により、80万世帯以上が現在住んでいる地域からの引っ越しを余儀なくされる可能性があることが、不動産調査会社サバーブトレンズの調査で分かった。
家賃が上昇する地域の賃貸市場に高所得者層が流入してくることで、低所得者層が追い出されるという。オーストラリアン・ファイナンシャル・レビューが報じた。
調査会社コアロジックが先月発表したデータによると、家賃の中央値は全国で614豪ドル(約6万円)で前年同期比8.5%上昇した。シドニーは751豪ドルで9.4%上昇、メルボルンは574豪ドルで10.8%上昇し過去最高額を記録した。
不動産調査会社サバーブトレンズのディレクター、ラードナー氏は、住宅アフォーダビリティー(適正な住宅費負担)の基準を収入に占める家賃比率3割とした時、これ以上の割合を支払っている世帯はより家賃の安い地域に追いやられると説明。
社会経済階級がより下位の地域に移動し、最終的に最下位に属する世帯が、雇用機会のある中心部から遠く離れた地域に移動するという。
この層は15万世帯いるとみられる。裕福な地域の空室率は1.8%で、貧困地域の1.3%より高いため、負担は最も大きくなる。
引っ越しの危機に直面している世帯の数は、ビクトリア州メルボルン都心部で最も多く(4万7,980世帯)、次いでクイーンズランド州ゴールドコースト(3万3,982世帯)、ニューサウスウェールズ州シドニ―の都市部および都心南部(3万2,441世帯)だった。
賃貸住宅への投資家の増加や、賃貸住宅を選択する富裕層の増加、住宅購入価格の上昇により頭金を貯蓄する期間が長期化していることが状況を悪化させているという。”(出典:NNA ASIA)
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パームコーブ、世界最高のビーチに選出
” 危険なワニや暴風雨で有名なオーストラリア北東部のパームコーブ(Palm Cove)が、ハワイやギリシャ、フィジーといったライバルを抑えて世界最高のビーチに選ばれた。
米旅行専門誌「コンデナスト・トラベラー(Conde Nast Traveller)」が世界一の称号を与えた豪クイーンズランド(Queensland)州のパームコーブには、約2キロにわたってヤシの木立と真っ白な砂浜が続いている。
ただしこの地域は、オーストラリアでも特にワニが多い。また昨年末にはサイクロンで、飲食店や高級ホテルや軒並み被害を受けた。
それでも「世界一のビーチ」への選出は、「地元住民がすでに知っていたことを立証したにすぎない」と町長のテリー・ジェームズ氏は誇らしげに語った。
オーストラリアではパーム・コーブ以外にも複数のビーチが、同誌のランキングの上位に入っている。”(出典:AFP BB News)
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勤務時間外の連絡無視OK、法制化
” 勤務時間外に仕事の連絡を無視しても、不利益な扱いを受けない―。オーストラリア議会で2月、労働者の「連絡遮断権」を定めた法律が制定された。8月にも施行される。
サービス残業をなくし、私生活の自由を保障するのが狙い。だが、業務の機動性が失われかねない雇用主らは「不必要な法律」と反発している。
この法律は、労働組合を支持基盤に持つ与党・労働党と、環境政党の野党・緑の党が推進。連絡遮断権はフランスやスペインなどでも既に導入されており、緊急時を除いて認めることにした。
通信手段の発達やテレワークの普及で勤労形態が多様化した一方、昼夜を問わず業務対応に追われる労働者も増加。豪シンクタンク「未来仕事センター」の調査では、業務過多や上司の圧力で残業をした経験を持つ人は71%に上る。育児や介護を抱える働き手は「ワーク・ライフ・バランスの確立につながる」と遮断権を歓迎している。
これに対し、雇用主側は「顧客への対応が遅れれば損失を招く」「勤務シフトの調整すら難しくなる」などと困惑。豪商工会議所は「利点より害悪の方が大きい」と批判した。財界と関係の深い右派野党の保守連合は採決で反対し、「政権を奪還すれば廃止する」と主張している。”(出典:JIJI.com)
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給与総額の男女格差19%
” WGEAは27日、4,962社で就労する493万1,902人を対象に男女の給与格差について調査した結果を発表した。給与総額中間値は、男性が9万6,945豪ドル(約955万円)で、女性の7万8,484豪ドルを1万8,461豪ドル上回った。
一方、基本給中間値は、男性(7万9,613豪ドル)は女性(6万8,071豪ドル)よりも14.5%(1万1,542豪ドル)多かった。
就労者の男女比で、女性が多い産業では給与総額の男女格差は11.6%だったが、男性優位の産業では24.1%となった。
■建設の格差が最大
産業別で、給与総額と基本給の格差の開きが最大となったのは建設で、それぞれ31.8%と25.2%となった。その他の格差は、◇金融・保険:給与総額(26.1%)、基本給(23.6%)◇専門サービス:26.1%、24.8%◇メディア・通信:24.2%、22.5%◇輸送・郵便・倉庫:20.4%、9.9%◇電気・ガス・水道・廃棄物:20.1%、9.5%◇製造:18.1%、12.8%◇資源:15.1%、12.3%――などとなった。
■高齢者介護企業の格差が73%超に
WGEAの調査結果をまとめたオーストラリアン・ファイナンシャル・レビュー(AFR)によれば、オーストラリアの上場上位200社で、給与総額の格差が最も大きかった企業は、ニュージーランドの乳業大手a2ミルク・カンパニーで40.5%だった。
WGEAが調査した中で、企業全体で格差が最大となったのは高齢者介護ハンタープライマリー・ケアで73.1%。一方、非営利企業の障害者サービス事業者、バークマは社員に女性が多いことなどから、女性の給与総額中間値は男性の4倍となった。”(出典:NNA ASIA)
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「冒険」に出たものだけが、大きな果実を手にすることができる