不動産市場動向 ⑦
” オフィス市場動向(4)パース
2012年以降の西オーストラリア州の経済市場の低迷は、パースCBDのオフィス市場に多いに影響している。
2013年から上昇し始めた空室率は2014年には14%を超え、2015年に完成予定のビルも多数あるため、2016年には18%程度まで達すると見られている。
平均賃料は今後もどのグレードも下降が続き、インセンティブはBグレードを中心に今後40%を越えると見られている。”(『オーストラリア概要』p137)
” オフィス市場動向(4)パース
2012年以降の西オーストラリア州の経済市場の低迷は、パースCBDのオフィス市場に多いに影響している。
2013年から上昇し始めた空室率は2014年には14%を超え、2015年に完成予定のビルも多数あるため、2016年には18%程度まで達すると見られている。
平均賃料は今後もどのグレードも下降が続き、インセンティブはBグレードを中心に今後40%を越えると見られている。”(『オーストラリア概要』p137)
” オフィス市場動向(3)ブリスベン
2014年後期に賃貸市場の需要に多少の回復が見られたものの、2013年に続き高い空室率が続いた。
投資市場では、国内からの投資が減り、海外からの投資が4割を占める結果となった。
居住用ビルの建設が増加しているブリスベンCBDでは、オフィスの再建設予定が居住用ビルやホテルへ変更されたり、
デベロッパーもテナントの確保の見通しが立つまでプロジェクトを保留しているケースもある。”(『オーストラリア概要 2015/2016』p137)
” オフィス市場動向(2)メルボルン
2014年 メルボルンCBD投資市場は、昨年の23億6,000万ドルから34億6,000万ドルとなり、過去最高額を記録した。
プレミアムグレードの空室率は5%台となっているものの、2015年には新規オフィスビルの完成予定もあるため、2016年頃までは全グレードの平均では8〜9%台を維持していくと見られている。
平均賃料は緩やかな上昇傾向にあり、インセンティブは横ばいとなっている。”(出典『オーストラリア概要 2015/2016』p137)
” オフィス市場動向(1)シドニー
シドニーCBDでは、空室率が2014年前期から下降傾向にあった。Barangarooエリアなどの大型開発により、プレミアムグレードの空室率は10%以上を維持にしているものの、
全グレードの平均は1年で9%から7.4%となり、ここ10年の平均値である8%を下回り、今後も7%台が続くと予想されている。
投資市場においては、国内外いずれの投資家の動きも活発で、2013年に比べ7割増しとなった。
平均賃料は上昇傾向にあり、インセンティブはほぼ横ばいになった。”(出典:『オーストラリア概要 2015/2016』p136-137)
” 投資市場は、年間を通して変動はあるものの回復力に富んでいる。シドニー、メルボルンでは他都市に比べ利回りが低いが、2014年末には回復が見込める傾向にあった。
シドニーでは、2015年も需要が供給を上回る状態が続き、賃料の上昇も続くとみられる。
2014年12月時点の空室率は、戸建ては主要都市すべてにおいて2.5%未満とタイトな状況になった。一方ユニットは、メルボルンやブリスベンなど新規のユニット建設が増えている都市では3%以上を維持している。”(出典:『オーストラリア概要 2015/2016』p136)
” シドニーの賃料は、2014年も上昇を続け、戸建ては1年で4%の上昇が見られ520ドルと最高値の記録を更新し続けている。また、新規物件の供給増加にもかかわらず、ユニット賃料も2%の上昇だった。
メルボルンでは、戸建ては変動はなく、ユニットは2.9%の上昇だった。
ブリスベンも同様に戸建ての変動はないものの、ユニットは都心部の新たな物件の影響により1.3%減少した。
アデレードでは戸建てユニットとも大幅な上昇はないものの過去最高値を維持している。
ホバートでは戸建てが3.2%、ユニットが3.8%と全都市のなかで最も値頃な上昇率となった。
パースはここ数年大幅な上昇を記録していたが、2014年は戸建ては6.3%の減少、ユニットは2.5%の減少となった。”(出典:『オーストラリア概要 2015/2016』p136)
” 2014年は、昨年同様政策金利が低く、住宅供給がまだまだ足りず活発の動きを見せた。
オークション落札率も、シドニーでは毎回80%を上回る落札率を続けた。
2014年の住宅価格の全国平均は6.8%上昇した。各都市の上昇率は、シドニーの12.2%を筆頭に、ブリスベン5.3%、メルボルン4.5%、アデレード2.5%、ホバート2.2%、キャンベラ1.7%、パース1.2%、ダーウィン0.8%と、
都市によって上昇率に違いはあるものの、2014年8主要都市全てにおいて上昇の傾向にあった。CoreLogic RP Data調べでは、2015年1月の戸建ての全国平均価格は590,000ドル、ユニットは487,500ドルを記録している。”(『オーストラリア概要 2015/2016』p136)
” 豪政府統計局(ABS)は18日、1月の失業率(季節調整値)が前月比0.2ポイント上昇の6.0%に悪化したと発表した。
雇用者数が前月比7,900人減の1,189万4,500人で、失業者数は3万200人増の76万1,400人となった。
ただ、失業率は前年同月比では0.3ポイント改善している。専門家の間では、雇用統計の信頼性に疑問があるとの声も出ている。
失業率は男女ともに悪化し、それぞれ0.3ポイント上昇と0.2ポイント上昇の6%だった。
州別では、ニューサウスウェールズ州やビクトリア州などで悪化したが、南オーストラリア州や西オーストラリア州、タスマニア州で改善した。
市場は失業率について、前月から横ばいの5.8%と1万5,000人の雇用増加を予想していた。
失業者のうち、フルタイム求職者は2万5,600人増の54万4,100人、パートタイム求職者は4,600人増の21万7,300人。
一方、フルタイム雇用者は4万600人減の818万5,800人となった一方、パートタイム雇用者が3万2,700人増の370万8,700人だった。労働参加率は65.2%と横ばいだった。
オーストラリア・ニュージーランド(ANZ)銀のエコノミストは、昨年を通して雇用が堅調だったことから、労働市場を軟調とする指標があるものの、昨年12月と1月の結果で雇用市場の頭打ちを判断するのは早いとし、今年は5.75%前後を推移すると予測している。
また、オーストラリア連邦準備銀行(RBA)の反応について、今月の結果は想定内で政策金利を考える材料にはならないとしている。ただ、年内に政策金利が0.5ポイント下がると予想している。
オーストラリアのオンライン証券コモンウェルス・セキュリティーズ(コムセック)のエコノミストは「雇用は過去6カ月に1カ月当たり平均で約2万5,000人増えている。雇用の伸びは堅調だ」としている。
■信頼性に疑問も
一方、マックレナン前ABS局長は「過去6カ月の雇用統計は価値がない」と発言。RBAのスティーブンス総裁やフレーザー財務次官、多くのエコノミストらも技術的問題があるとして、雇用統計に疑問を投げかけている。”(出典:NNA.ASIA)