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オーストラリア ライフスタイル & ビジネス研究所:南太平洋で影響力を拡大させる中国にオーストラリアが抱く危機感 ②

南太平洋で影響力を拡大させる中国にオーストラリアが抱く危機感 ②

” ◆「中国の罠」に強い警戒感
オーストラリアは、地理的、政治・経済的に近い南太平洋諸国に強い影響力を持ってきた。

しかし、近年は自国の“庭”と言っても過言ではない南太平洋の支配についても中国脅威論が識者の間に広がっている。

今年4月には、オーストラリア沿岸から2000キロしか離れていないバヌアツ共和国に中国が軍事基地を建設しようとしていると豪紙が報じるなど、安全保障問題にも発展しつつある。

それだけに、経済援助の面で中国に大きく水を開けられつつあるという今回のデータは、かなりショッキングなニュースとして受け止められているようだ。

豪有力紙オーストラリアンは、バヌアツの基地の噂を、東アフリカのジブチとインド洋のスリランカのケースになぞらえて警戒する。

ともに、中国の融資で港湾施設を建設したものの、負債を返済できなかった結果、中国国営企業の所有となり、事実上中国海軍の拠点になっているケースだ。

同紙はこれを、融資を餌にした「負債の罠」だと表現。中国が同様の手段で南太平洋に軍事的プレゼンスを確立しようとしているのではないかと懸念する。

オーストラリアのフィエラヴァンティ=ウェルズ国際開発・太平洋大臣は今年1月、中国は「使えない建物」と「どこにもつながっていない道路」を建設し、貧しい南太平洋諸国に返済不能の負債を負わせていると非難した。

ディーキン大学のクラーク教授も、「中国は非常に譲歩した条件でインフラに融資している。

しかし、たとえ無利子でも返済はしなくてはならない」と指摘。

そして、スリランカなどで実際に起きたように、融資を受けた国が返済不能に陥った場合は土地かインフラ資産を中国に明け渡さなければならないと警告する。

中国の狙いはまさに、好条件の融資を餌にしたインフラの実効支配かもしれない。

◆中国の援助は「約束だけ」という指摘も
ただし、中国の援助の規模は、額面通りには受け取れないという見方も多い。

まず、2017年の援助額の「40億ドル」は、実際に支払われた額ではなく、あくまで援助を「約束した」額でしかない。

これを受け、CNNは、「中国がオーストラリアを抜いて南太平洋諸国の最大の援助国になるかもしれない。

ただし、北京が援助の約束を守ればの話だが」と慎重に報じている。2011年から今年にかけ、中国が実際に出した援助金は「約束した額」のたった21%で、対するオーストラリアは97%だという。

また、40億ドルのうちのほとんど(39億4,000万ドル)は、パプアニューギニア向けで、それも大半は国道開発を中心としたインフラ整備に対するものだ。

つまり、1国の一定のプロジェクトに集中しているわけで、南太平洋諸国全体への影響力という点では疑問符がつく。

データをまとめたローウィー研究所のディレクター、ジョナサン・ブライク氏によれば、

サモア、トンガ、バヌアツ、フィジーといった他の国々は、“罠”に気づいて今では中国の融資を受けるのに消極的になっているという(ガーディアン)。

南太平洋諸国と一口に言っても、パプアニューギニアとその他の国々との間では、中国に対するスタンスにかなり温度差があるようだ。

中国の支援がインフラに集中する一方、オーストラリアと兄弟国ニュージーランドの支援は、社会福祉や教育など国民が実際に緊急に求めている支援に幅広く振り分けられているというデータも出ている。

オーストラリアン紙は、オーストラリアは、中国の進出に浮足立つことなく、冷静に状況に対処し、「我々はこの地域の発展に責任を持つだけでなく、自らもその一員であるという態度を取っていくべきだ」と提言している。”(出典:NewSphere

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オーストラリア ライフスタイル & ビジネス研究所:南太平洋で影響力を拡大させる中国にオーストラリアが抱く危機感 ①

南太平洋で影響力を拡大させる中国にオーストラリアが抱く危機感 ①

” 経済力を背景に東南アジア、アフリカなどの発展途上国への影響力を強めている中国が、南太平洋でも勢力を拡大しつつある。

これまで、南太平洋諸国に対する経済援助の規模で地理的・歴史的関係の深いオーストラリアがトップに立ち続けていたが、中国がそれを大きく上回りつつあるというデータが発表された。

これを受け、オーストラリア国内では、地域大国の地位を中国に奪われるのではないかという懸念が広がっている。

◆オーストラリアの4倍の支援を約束
豪シンクタンク、ローウィー研究所が8日に発表したデータによれば、中国は、2017年の年間ベースで、パプアニューギニアを中心に南太平洋諸国に約40億ドルの支援を約束した。

一方、オーストラリアは、2017-18の年度ベースで、約8億1,500万ドルの支援を約束している。

オーストラリアは、南太平洋諸国最大の人口を抱えるパプアニューギニアを1975年まで委任統治領としていたなど、同地域に対して絶大な影響力を維持してきた。

政府開発援助(ODA)などの経済支援でも、長年トップの支出を行ってきた。一方、中国は2014年の時点でオーストラリア、アメリカ、ニュージーランドに次ぐ4位の援助国だったが、

2017年に実際に支出された援助金ベースで2位になり、援助の「約束」をした総額では上記のようにオーストラリアの約4倍という突出した額でトップに立った。

オーストラリアでは保守系政権下の2011年以来、南太平洋諸国へのODAの支出を減らし続けており、アメリカ、EU、同地に植民地を多く持っていたフランスも削減傾向にある。

一方、中国は「一帯一路構想」と世界第2位の経済力を背景に南太平洋でも援助を拡大している。

国際開発を専門にする豪ディーキン大学のマシュー・クラーク教授は、中国がいずれ南太平洋を援助国として支配することは予想していたが、

「これほど急速に現実となったことには驚いている」と、英ガーディアン紙に語っている。”(出典:NewSphere

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オーストラリア ライフスタイル & ビジネス研究所:ワラビーズ、オールブラックスの壁厚く黒星発進(2018 ラグビーチャンピオンシップ)

ワラビーズ、オールブラックスの壁厚く黒星発進(2018 ラグビーチャンピオンシップ)

” 南半球の強豪4か国が競うラグビーチャンピオンシップが8月18日に開幕し、3連覇を狙う世界ランキング1位のニュージーランド代表“オールブラックス”は、同5位のオーストラリア代表“ワラビーズ”とシドニーで対戦。

前半を1点ビハインドで折り返したが後半にトライを重ねて逆転し、38-13で制した。

ニュージーランドとオーストラリアの間には87年の歴史があるブレディスローカップのタイトルもかかっており、3戦シリーズに先勝したオールブラックスは16年連続のカップ保持に王手をかけた。

先に主導権を握ったのはオーストラリアだった。前半10分にCTBリース・ホッジのPGで先制し、20分にも敵陣深くでプレッシャーをかけ続けて相手の反則を引き出し、SOバーナード・フォーリーのショットで加点した。

その後、堅守でもムードをよくしていたオーストラリアだが、黒衣の王者は39分、FBベン・スミスが切り込み、右のショートサイドを次々とつないでSHアーロン・スミスがフィニッシュし、5-6で前半を終えた。

追う立場で折り返したニュージーランドだが、後半早々、鮮やかなカウンターアタックで逆転する。

43分(後半3分)、WTBワイサケ・ナホロがタックル後にボールをもぎ取り、

自陣22メートルライン内からワイドに動かしWTBリーコ・イオアネがゲイン、インサイドでサポートについていたCTBジャック・グッドヒューが約45メートル独走し、逆転した。

ニュージーランドはさらに52分、相手のノックオンで転がったボールをSOボーデン・バレットがドリブルし、インゴールに押さえた。

そして、セットピースも勝因となる。スクラムは終始優勢。ラインアウトではLOのブロディー・レタリックとサム・ホワイトロックが2人で6回もスチールするなど、オーストラリアを苦しめた。

62分にはターンオーバーから一気に形勢を変え、カウンターアタックの起点となったレタリックがダミーからゴールへ駆け抜け点差を広げた。

オーストラリアは67分に21歳のFBジャック・マドックスがデビュー戦トライを記録したが、流れは変わらず。

ニュージーランドは73分、またもターンオーバーからチャンスを広げ、SOバレットが無人のスペースにロングキックしたボールをチェイスしたWTBナホロがインゴールで押さえる。

ナホロは75分にも敵陣10メートルライン付近から鋭い走りで防御網を切り裂き、連続トライで勝負を決めた。

両チームは8月25日、舞台をオークランド(ニュージーランド)のイーデンパークに移して再戦する。

ラグビーチャンピオンシップは、南アフリカとアルゼンチンを含む4か国がホーム&アウェイで戦い、10月6日までおこなわれる。

ニュージーランドとオーストラリアが競うブレディスローカップの第3戦は、10月27日に神奈川・日産スタジアムで開催される。”(出典:RUGBY REPUBLIC

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オーストラリア ライフスタイル & ビジネス研究所:関谷祐選手 FFAカップ 2得点で番狂わせの主役に

関谷祐選手 FFAカップ 2得点で番狂わせの主役に

” MF本田圭佑のメルボルン・ビクトリー加入で沸くオーストラリアで、“もう一人の日本人選手”がスポットライトを奪った。

21日の国内カップ戦FFAカップ・ベスト16で1部メルボルン・ビクトリーと2部APIAライカールト・タイガースが対戦。

APIA所属のFW関谷祐が2ゴールを挙げる活躍で3-2の勝利に貢献し、現地メディアは「ホンダは不在だったが、他の日本人選手がショーのスポットライトを奪った」と報じている。

注目の本田はベンチ外でオーストラリアデビューはお預けとなったが、この一戦では“もう一人の日本人選手”がスタメンに名を連ねた。それが湘南ベルマーレユース出身で、2016年からAPIAでプレーする関谷だ。

2部リーグにあたるナショナル・プレミアリーグ・ニューサウスウェールズのAPIAで今季20試合10得点を記録する25歳は、前半9分にいきなり魅せた。

ドリブル突破で右サイドを駆け上がってペナルティーエリア内に侵入すると、相手マーカーの寄せが甘いと見るや右足を一閃。

対角線上に放ったグラウンダーのシュートは、GKの手の先をすり抜けると左ポストをかすめてゴールに吸い込まれた。

大会公式ツイッターは「ワォォ! APIAライカールトが先制!」と動画付きで速報。衛星放送「FOXスポーツ」のサッカー専門ツイッターも「会心の一撃! セキヤがAリーグ王者を打ち砕く」とセンセーショナルに伝えた。

「セキヤがFFAカップで主役になる」

関谷は後半2分にこの日2点目もマーク。その後、APIAは同点に追いつかれたが、後半35分にセットプレーから決勝ゴールを奪い、3-2でベスト8進出の大金星を挙げた。

オーストラリアメディアの「Bega District News」は、「セキヤがFFAカップで主役になる」と特集。

「ホンダは不在だったが、他の日本人選手がショーのスポットライトを奪った。タスク・セキヤは準々決勝進出を懸けたスリリングな打ち合いで、前後半にゴールを決めた」と称えた。

また、記事では関谷がサッカーをする傍ら、シドニー・オペラハウスでアルバイトを行っていることも紹介している。

“日本人対決”実現とはならなかったが、日本人選手「Tasuku Sekiya」の名がオーストラリアの人々の記憶に刻まれるゲームとなった。”(出典:Foootball ZONE web

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オーストラリア ライフスタイル & ビジネス研究所:マルコム・ターンブル首相、自由党党首戦を制す

マルコム・ターンブル首相、自由党党首戦を制す

” ターンブル豪首相は21日、自由党党首選で勝利した。内閣の支持率低下に失望した同党議員から党首交代を求める声が挙がっていた。

同党議員による党首選でターンブル首相が48票、ダットン内相が35票を獲得した、とスカイ・ニュースが伝えた。

ただ、首相の立場は弱まり、政府内で亀裂が拡大しており、再び退陣を迫られる可能性が高い。ダットン内相は党首選の後、閣僚を辞任したとスカイは伝えた。

フリンダース大学のハイドン・マニング教授(政治・公共政策学)はターンブル首相の退陣シナリオが鮮明になってきたと述べ、

「これは古典的な二部構成で、第一幕は辛くも失敗するが、第二幕で成功する舞台設定だ」と指摘した。

ターンブル首相(63)は2016年の総選挙では僅差で自由党・保守党連立政権を維持できたものの、それ以来、政策のけん引力や政治的求心力の確保に苦戦してきた。

政府はその後、世論調査では最大野党の労働党に支持率で後れを取っており、5月までに選挙が予定される中、ターンブル首相の指導力を巡り不穏な空気が広がっている。

ここ1週間は、主要なエネルギー政策を巡って複数の若手議員が反対票を投じる構えを見せ、政府に石炭産業の支援強化とパリ協定の温室効果ガス排出量目標の断念を要求するなど、首相の求心力は低下していた。”(出典:Bloomberg

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オーストラリア ライフスタイル & ビジネス研究所:アスリートの怪我治療に注目されるカンガルーの腱

アスリートの怪我治療に注目されるカンガルーの腱

” 負傷したスポーツ選手の治療に、カンガルーが一役買う日も遠くないようだ。

負傷からの迅速な回復にカンガルーが鍵となる可能性があるようで、ある研究結果によると、

近い将来、カンガルーの腱が負傷した膝や肩の治療に使用されることになるという。

人間の6倍の強さがあるとされるカンガルーのしっぽと足の腱を、

食用の肉処理場から得て行われるこのシドニー大学の研究には、3年間で2,400万豪ドル(約20億円)という巨額が投資される。

整形外科医のニック・ハートネル氏は「カンガルーの腱は人間のものと組織は似ていますが、持続力もあり優れた機能を持っているんです」と説明する。

研究者たちは膝の結合組織やじん帯の損傷などの治療に適用できるのではないかと考えているようだ・”(出典:ナリナリドットコム

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オーストラリア ライフスタイル & ビジネス研究所:非正規社員に有給休暇で物議

非正規社員に有給休暇で物議

” オーストラリア連邦裁判所が、炭鉱で定期的に働くカジュアル労働者(非正規社員)への有給休暇の付与をめぐる裁判で、労働者の有休取得権利を認める判決を下した。

今回の判決を受け、カジュアル労働者を多く雇用する企業からは今後の責任や事業の先行きを不安視する声が上がっており、

オーストラリア産業グループ(AIG)は判決を覆すため、連邦政府に職場関連法の改定を求めた。17日付オーストラリアン・ファイナンシャル・レビューが報じた。

同裁判は、炭鉱で運転士として働いていたカジュアル労働者のピーター・スキーン氏に有給休暇を与えるべきとして、建設・林野・海運・鉱山・エネルギー労組(CFMEU)が人材派遣会社ワークパックを訴えていたもの。

連邦裁判所は、スキーン氏が日常的に定時で働いていたことを考慮し、ワークパックに対して有給休暇の未払い金2万1,000豪ドル(約169万円)と利息6,700豪ドルの支払いを命じた。

CFMEUのマハー全国書記長は、ほとんどの炭鉱で多くのカジュアル労働者が雇用されているが、「カジュアル」とは名ばかりで、正社員と同様の仕事を同じ勤務時間でこなしていると説明。

今回の判決は、こうした「常在のカジュアル労働者」の雇用形態に終わりを告げるものだと満足感を示した。

一方、採用・コンサルティングサービス協会(RCSA)のキャメロン代表は、「カジュアル労働者は正社員に代わって臨時の仕事を得られるという利点があり、

有給休暇の権利まで得られれば、2重で利益を得ることになる」と指摘。

AIGのウィロックス代表も、「業界の慣行と相反する判決」と述べ、政府に対し、フェアワーク法を改定してカジュアル労働者の定義を明確にするよう求めた。”(出典:NNA ASIA

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オーストラリア ライフスタイル & ビジネス研究所:ハーバーブリッジ 違法よじ登り罰金額2.2万豪ドルに増額

ハーバーブリッジ 違法よじ登り罰金額2.2万豪ドルに増額

” オーストラリア南東部ニューサウスウェールズ州の政府は6日、豪最大都市シドニーの観光名所ハーバーブリッジを違法によじ登った場合の罰金額を、

2万2,000豪ドル(約180万円)と従来の3,300豪ドル(約27万円)から約7倍に増やしたと発表した。

橋はシドニー中心部と郊外を結ぶ大動脈だが、今年4月にはアーチ形の橋の上を男がよじ登る騒ぎが発生した。

警察が下りるよう説得している約6時間、橋は通行止めとなり、朝の通勤時間帯と重なったこともあり、大渋滞を巻き起こした。

こうした事態を受けて州政府は再発防止策を検討してきた。新たな罰金の額は、シドニーの世界遺産オペラハウスの建物に違法に登った場合と同じ水準に設定した。

州政府は「違法に登るのはとても危険なだけでなく、橋を毎日使う多数のドライバーの生活を脅かす」と訴えている。”(出典:時事通信社

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