4大銀行の住宅融資伸び率、過去最低に
” オーストラリアの大手銀行による住宅ローン貸付額の伸び率が過去最低水準に落ち込んだことが、米投資銀行モルガン・スタンレーの分析で明らかになった。
住宅ローンの仲介業者や借り入れを希望する人々の間で、より低い利率や迅速な審査手続きを求める動きが高まる中、
ノンバンクなどいわゆる「影の銀行(シャドーバンク=銀行以外の金融機関)」が急速にシェアを伸ばしている。オーストラリアン・ファイナンシャル・レビューが報じた。
4大銀行の住宅ローンの貸付額は6月に、伸び率が2%増にとどまった。
中でも、オーストラリア・ニュージーランド銀(ANZ)は6月までの3カ月間の貸付額が約3%減少したほか、ナショナル・オーストラリア銀(NAB)でも約1%減少。
大手4行は市場競争が高まる中、固定金利や手数料の引き下げ、自社発行のクレジットカード所有者にボーナスポイントを付与するなど、住宅ローン顧客の獲得に向けてさまざまな対策を打ち出している。
しかし、住宅ローン仲介最大手オーストラリアン・ファイナンス・グループ(AFG)によれば、6月までの3カ月間に、住宅ローン市場におけるノンバンクのシェアは過去最大となる42%に拡大。
市場調査会社キャンスターの分析では、小規模な金融機関が提供する居住者向け住宅ローンの場合、貸付額100万豪ドル(約7,181万円)の住宅ローンにおける利率は、大手銀行に比べて約29ベーシスポイント低いことが示された。
商業不動産向け融資を手掛けるシンクタンク(Thinktank)のストリート最高経営責任者(CEO)は、「ノンバンクでは利率やサービス、融資審査にかかる時間などにおいて(大手銀行と)争う準備が整っている」と指摘した。”(出典:NNA ASIA)
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オセアニア通貨下落
” オセアニア通貨が下落している。米中貿易摩擦による中国経済減速への警戒感から中国人民元が5日1ドル=7元台を突破、
オーストラリア(豪)ドルの売りにつながっている。ニュージーランド(NZ)ドルも対円で下げている。
世界で最も早く始まるニュージーランドのウェリントン外国為替市場では6日、豪ドルは前日同時点より80銭豪ドル安・円高の1豪ドル=71円60~70銭で推移している。
豪州は資源輸出などを通じて中国景気の影響を受けやすく、5日の東京外国為替市場では一時71円42銭近辺まで下げ、約10年ぶりの安値圏となった。
対ドルでは1豪ドル=0.6755~0.6765ドルとなっている。
NZドルは前日同時点より25銭豪ドル安・円高の1NZドル=69円25~35銭で推移している。対ドルでは1NZドル=0.6530~0.6540ドルで始まった。”(出典:日本経済新聞)
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新労働協約賃上率、労働者の半数3%超
” 今年に入って新たな労働協約を締結した企業の労働者の約半数に上る15万人が3%以上の賃上げを獲得していることが、オーストラリア司法省が発表した統計の分析によって分かった。オーストラリアン・ファイナンシャル・レビューが伝えた。
今年第1四半期(1~3月)に締結された労働協約の賃上げ率は、民間部門が昨年第4四半期(10~12月)の3%から2.9%に、公共部門が2.7%から2.4%にそれぞれ低下した。
だが、1~3月の統計からは、新たに締結された労働協約の約3分の1が「定量化できない」という理由から除外されている。
除外された労働協約は同期に労働協約を締結した労働者の45.5%をカバーしている。
労働協約の賃上げ率の多くは、労使裁定機関フェアワーク委員会(FWC)が決定した最低賃金の上昇率3%にリンクしているが、
除外された労働協約の中には、例えばウエストパック銀行が従業員3万人と結んだものも含まれている。
同行の賃上げ率は、年収が8万2,500豪ドル(約592万円)を下回る場合は3.25%と最低賃金を上回っている。
ただ、オーストラリア・ニュージーランド銀行(ANZ)のエコノミストのバーチ氏は、賃上げ率の過去半年間の減速傾向は変わらないと述べている。
賃金上昇率が3%を上回った企業が全体に占める割合は前四半期の14%から29%に上昇したが、昨年第3四半期(7~9月)の48%は下回っている。
最も賃金上昇率が高かったのは建設業界だが、上昇率は過去3四半期の5.9%から3.7%に低下している。”(出典:NNA ASIA)
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6月小売売上高 前月比0.4%増
” オーストラリア連邦統計局が発表した6月の小売売上高は前月比0.4%増と、市場予想の0.3%増を上回り、0..8%増を記録した2月以来の高い伸びとなった。
最近の住宅ローン金利引き下げや住宅価格の底入れを背景に消費者心理が改善した可能性が示された。5月は0.1%増だった。
第2・四半期の売上高(インフレ調整後)は0.2%増にとどまり、市場予想の0.3%増を下回った。
これは小売売上高が第2・四半期の国内総生産(GDP)にほとんど寄与しないことを示唆している。
第2・四半期は家庭用品や食品が軟調だった。一方、百貨店や外食、衣料品の売上高は増加した。
一方、インフレ調整後の4─6月の小売売上高は0.2%増にとどまった。アナリストは0.3%増を見込んでいた。
軟調だった小売売上高は4─6月期の国内総生産(GDP)伸びにほとんど寄与しなかったとみられる。家計支出はGDPの約57%を占める。
豪準備銀行(中央銀行、RBA)は6月に2016年8月以来となる利下げを行い、7月に追加利下げを行ったが、低調な家計支出は中銀にとって大きな懸念要因。
現在政策金利は過去最低の1%となっているが、市場はクリスマスの時期までに0.75%に引き下げられると予想している。”(出典: REUTERS via Yahoo!ニュース)
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失業手当依存者数、過去30年で最低に
” オーストラリアで、労働年齢に達した人のうち、失業手当に生活を頼る福祉依存状態の数が、過去30年で最低水準となったことが分かった。
過去4年間で、手当の受給を停止した人の数は23万人に上るという。
一方、政府の職業あっせんサービス制度「ジョブアクティブ(jobactive)」参加者の約78%が、要件を満たせず手当を一時停止されていることも明らかになっている。1日付地元各メディアが伝えた。
モリソン首相は「福祉制度は、人々が職に就けるようサポートする仕組みでなければならない」とし、
「われわれの制度はただ支援金を分配するのではなく、就職活動を支援するものだ」と話した。
一方ジョブアクティブ参加者の中で、義務を果たさず、2019年7月までに失業給付金(ニュースタート・アローワンス)を10回以上打ち止めされた人の数は6万人に上った。
参加者は、単身世帯の場合2週間ごとに555.70豪ドル(約4万1,551円)、扶養の子どもがいる場合は601.10豪ドルを受給できる代わりに、就職面接に行くなど求職活動を行う必要がある。
キャッシュ雇用・技能・小企業相は、ジョブアクティブ参加者は給付停止を受けると再度求職に励むようになるといい、ペナルティー制度は効果を上げていると指摘。
「何度も給付停止を受けている参加者は、福祉制度を支える納税者の期待に応えていない」と話した。
ただ、オーストラリア社会サービス委員会(ACSS)のゴルディー代表は「手当の給付停止数がこれほど多いということは、制度に問題がある証拠。自動的にペナルティーを科すことは人々にとって残酷だ」と批判している。”(出典:NNA ASIA)
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ウォンバット狩り企画のリゾート会社に捜査
” 豪ビクトリア州当局は31日、軍事用の銃を使いウォンバットなど野生動物の狩猟ができるとして観光客を誘致していたリゾート施設の捜査を開始したと発表した。
同州警察と州環境局は31日、AFPの取材に対し、メルボルンから北に車で2時間ほどの場所にある元牧場で何が行われていたか、捜査中だと明かした。
この牧場の所有権は、たびたび物議を醸している中国人実業家がもっているという。
密猟ツアーを企画していたとされるのは、ジュイジュイ・リゾートというリゾート施設。
中国のソーシャルメディア「微信(ウィーチャット)」に投稿された中国語の宣伝によると、一晩の狩猟体験とメルボルンからのラグジュアリーな送迎付きで1泊2日1,000豪ドル(約7万5000円)だとうたっている。
宿泊客は「二連式ショットガンや小口径のライフル、大口径の狙撃銃を含む」「ありとあらゆる銃」を使うことができるという。
「ミリタリーファンの究極の夢」だとして、観光客が銃を持つ画像も投稿されている。
また宣伝文には「狩猟免許を持つガイドが銃の使い方を説明し、必要な知識をすべて教えるので、狩猟経験が無くても、最良の射手となることを保証します」と書かれ、
「野生のウサギ、キツネ、ウォンバット、カモ、アカシカ、サンバー(シカの一種)」などが「あなたと素晴らしい休暇を過ごすのを待っています」とある。
警察は発表で「ビクトリア州警察は違法な狩猟が行われたという報告があることを把握している」とし「犯罪行為があったかどうか捜査し、判断する」と述べた。
同州では農場経営者らは、オーストラリアの固有種として保護されているウォンバットなどの駆除について許可を申請できる。一方、野生動物の密猟には、罰金と最高2年の禁錮刑が科される。”(出典:AFPBB News via gooニュース)
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シドニーCBDの40km/h速度制限 範囲拡張
” NSW州政府は、シドニー都心部の一部で試験実施されていた40km/hの制限速度を広い範囲に実施すると発表した。シドニー・モーニング・ヘラルド紙(電子版)が伝えた。
8月11日より、シドニー都心部の一部で過去3年間行われてきた試験実施区域を都心部西側区域に約4分の3ほど広げて本格実施に入り、
バランガルー、ドウズ・ポイント、ミラーズ・ポイント、アルティモの一部などにも適用されるようになる。また、実施区域には「high pedestrian zone」の標識が立てられる。
「Centre for Road Safety」のバーナード・カーロン所長は、「交通の90%が歩行者という地域に40km/h制限区域を拡大することは歩行者の安全を向上することにつながるのではないか」と語っている。
車が40km/hで歩行者に衝突した場合と50km/hで衝突した場合を比較すると後者は前者に比べて死亡率が2倍になる。
カーロン氏は、「2014年に都心部の一部に40km/hゾーンを導入して以来、車との衝突で歩行者が重傷を負うケースが46%低下した。
制限速度を40km/hに引き下げることは、この地域で昼間働く人にとっても安全になるが、
シドニー都心部の交通事故の40%が午後6時から午前6時の間に起きており、夜にシドニーの町を歩く人にとっても安全な町になると考えられる」と述べている。
都心部で40km/h制限速度が実施される街路には、サセックス、ポティンジャー、ロワー・フォート、ウィンドミル、ナポレオン、アースキン、キング、マーケット、シェリーの各ストリートとヒクソン・ロードが含まれる。
また、アルティモ地区ではブロードウェイのハリス・ストリートに近い区間、リージェント、トーマス、ハリス、メリアン、マッカーサーの各ストリートとアルティモ・ロードが含まれる。”(出典:NICHIGO PRESS)
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雇用市場、求人と広告件数の相関性に崩れ
” オーストラリアでは、求人数は増えている一方で、求人広告件数の減少が続いていることが、オーストラリア・ニュージーランド銀行(ANZ)の報告書で明らかになった。
求人広告件数が雇用市場の指標とされていた現状に変化が表れているようだ。7月31日付オーストラリアン・ファイナンシャル・レビューが伝えた。
同報告書によれば、昨年5月から、求人広告件数と実際の求人事情の相関関係が崩れているという。
同行の求人広告指数は5.6%低下している一方で、実際の求人数は3%増えている。
ANZは、最近は広告での求人が効果的な雇用につながらないことから、
雇用主がソーシャルメディアや知人からの紹介を利用しているためと考えられると分析している。
また、雇用主は、広告を出して応募を待つより、リクルーターやビジネス向けの会員制交流サイト(SNS)リンクトインなどを利用して、
自ら人材を発掘する形態に移行しつつあることがうかがえるという。
ただし、国内で人材が見つからない場合に技能ビザを通じて外国人を雇う例もあるとしている。
ANZのシニア・エコノミスト、バーチ氏は、「広告件数で雇用市場を評価することはもはや効果的ではないかもしれない。
広告にコストをかけて求人しても必要な人材が得られなければ、広告を出し続ける意味がない」と述べた。
豪政府統計局(ABS)によれば、昨年の求人に対する雇用割合は、建設業界でわずか44%、エンジニアリングで59%と、企業が求める人材が見つからない状況があらわになっている。
また、雇用につながった件数に、知人の紹介や欲しい人材に直接アプローチをする例が占めた割合は、前年比6ポイント上昇の32%だった。”(出典: NNA ASIA)
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「冒険」に出たものだけが、大きな果実を手にすることができる