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産業や社会のあり方を抜本的に変えつつある「IoT」の正体:『HARVARD BUSINESS REVIEW IoTの衝撃』読了記

『ハーバード・ビジネス・レビューの IoTの衝撃』を前日読了.-

先日、読み終えた↓シリーズ書と位置づけられるであろう『人工知能』編

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<< 2016年11月8日投稿:画像は記事にリンク >> 人工知能が発達していく時代、人はどう共存していくべきかを学ぶ一冊:『HARVARD BUSINESS REVIEW 人工知能』読了記

と比較して、少なくとも私個人にとってはレベルが高かったように思いますが、

第1章 IoTという新たな産業革命

第2章 IoT時代の競争戦略

第3章 IoT時代の製造業

第4章 GEが目指すインダストリアル・インターネット

第5章 【インタビュー】データは誰のものか?

という章立てのもと、

” IoTとは、あらゆるモノがインターネットにアクセスする可能性を持つ状態になることである。”(p13)

” ビッグデータと、身の回りの製品がデータを送受信する「モノのインターネット」(IoT)”(p192)

に関して、

” IoTがビジネスモデルをなぜ変革するのかを理解するために、デジタル技術の三つの基本特性を、押さえておくとよい。

① アナログ信号とは異なり、デジタル信号は誤差の無い完全な伝達ができる。

たとえば、米国のバロアルトで作成したフェイスブックのウェブページを、インドのベンガルールのユーザーのPCでまったく同じように表示できる。

② デジタル信号は無制限に複製できる。同一のフェイスブックのウェブページを、劣化のない状態で何十億人ものユーザーが閲覧できる。

③ 一度のネットワークのインフラに投資すれば、そのウェブページの閲覧者が増えても限界費用はゼロ(あるいは極めて少額)である。

多大な追加費用をかけて遂行する従来型のアナログタスクは、追加費用ゼロで実行されるデジタルタスクにあっという間に取って代わられるだろう(メールやソーシャルネットワークが「かたつむり郵便」<普通の紙の郵便>を駆逐しているのもこの理屈である)。”(p185-186)

” 接続機能を持つスマート製品を用いると、モノの販売からサービスの販売へとビジネスモデルを転換できる。”(p115)

” 我々はいまだアナログの世界に住んでいる。しかし今後五年間で多くのビジネス用そのデジタル化が進み、いままでなかった製品、サービス、ビジネスモデルが実現するだろう。

たとえばタクシー業界では、ウーバーが予約、追跡、請求、顧客サービス、ドライバーの実績や格付けといったあらゆる要素をデジタル化して革命を起こしている。”

あなたの会社や業界が抱える、複雑なプロセスの中で、計測やコネクティビティを通用しやすい分野はないだろうか。

自社や顧客にとって、最も適用が難しい分野はどこだろうか。”(p180)

といった時代認識のもと、今までの経緯に、蓋然性の高い未来に、

専門家の見立てを論文を通じて、学べる一冊であったものと。

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IoTから描かれるであろう近未来

ちょっと前までは “IoT”の表記を見て、Internet of Things(インターネット・オブ・シングス)の読み方も知らなかったところから

本を一冊読んでみるところまできましたが、今回理解が及ばなかった分は、実際にデバイスに触れていくなどして

IoT全般に対する理解を深めたり、自分なりに迎えるであろう未来に考えを及ばせてみたいと思います。

 

川上量生さんがスタジオジブリの弟子入り生活を通じて導いたコンテンツの本質:『コンテンツの秘密 ぼくがジブリで考えたこと』読了

KADOKAWA・DWANGO代表取締役会長 川上量生さんの『コンテンツの秘密  ぼくがジブリで考えたこと』を読了.-

先日参加した 川上量生さん x 南場智子さん特別対談

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<< 2016年11月6日投稿:画像は記事にリンク >> 川上量生さんと南場智子さんの対談を聴いて近未来を感じてきた:川上量生 X 南場智子 特別対談 教養としての「IT」と「経営」聴講記

実現のきっかけとなった一冊で、その際、南場智子さんが本書を絶賛されており、

リップサービスも含まれているものと思い、特に関心を抱いてませんでしたが、

後日、八重洲ブックセンターを訪れた際、サイン本を発見し、急に興味が湧き上がったという(笑)

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筒井康隆さんが圧巻の世界観で表現した人類と世界の秘密を語る男、GOD の存在感:『モナドの領域』読了

その独特な世界観から独自の地位を確立されている小説家 筒井康隆さんが、本の帯で「わが最高傑作にして、おそらくは最後の長篇」と評価、位置付けた『モナドの領域』を昨日読了.-

時を遡ること昨年(2015年)12月、本書のサイン本お渡し会に参加した後、

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<< 2015年12月12日投稿:画像は投稿にリンク >> 「筒井康隆さんサイン本お渡し会」に行ってきた(『モナドの領域』刊行記念 於 紀伊國屋書店 新宿本店)

しばらく積ん読本と化していましたが ^^;

昨今、荻原浩さんの著書 ↓をはじめ

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<< 2016年10月30日投稿:画像は記事にリンク >> 荻原浩さんが描いた、急遽、農家を継ぐことになった男の葛藤と見出された悦び:『ストロベリーライフ』読了

フィクション、小説を読むようになっていた気分的な盛り上がりから、このタイミングと読み始めた次第。

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人工知能が発達していく時代、人はどう共存していくべきかを学ぶ一冊:『Harvard Business Review 人工知能』読了記

Harvard(ハーバード)と名の付く書籍は難解であったりして敬遠気味であったところ・・

書店で開いてみた感じが良く、何より人工知能について理解を深めたく、購入した『Harvard Business Review 人工知能』を先週読了.-

Harvard Business Reviewの日本語版として出版された『DIAMOND ハーバード・ビジネス・レビュー』に掲載された六本の論文に、

二本の関連論文を収録して構成された一冊で、論文のタイトルはそれぞれ

第1章 オーグメンテーション:人工知能と共存する方法

第2章 人工知能はビジネスをどう変えるか

第3章 ビジネスの仮説を高速で検証する

第4章 ディープラーニングで日本のモノづくりは復権する

第5章 アリババの戦略はアルゴリズムに従う

第6章 あなたの上司がロボットに代わったら

第7章 グーグルは組織をデータで変える

第8章 【インタビュー】機械は我々を幸福にするのか

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川上量生さんと南場智子さんの対談を聴いて近未来を感じてきた:川上量生 x 南場智子 特別対談 教養としての「IT」と「経営」聴講記

11月に入り早々、KADOKAWA・DWANGO代表取締役会長 川上量生さんとと、DeNA創業者兼取締役会長 南場智子さんの「教養としての「IT」と「経営」」と題された特別対談を聴講しに八重洲ブックセンターへ。

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八重洲ブックセンターの8Fに戻ってきたのは8月初旬以来.-

川上量生さんがNHK出版新書で『コンテンツの秘密 ぼくがジブリで考えたこと』を上梓された経緯と

NHK出版新書が通算500冊に達した記念に実現した対談であった模様。

参加を思い立ったのは、川上量生さんは以前、著書の『ニコニコ哲学』を読んでいてお名前が頭にあったのと、

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<< 2014年12月15日投稿:画像は記事にリンク >> 川上量生さんがニコニコ動画を世に出した考え方とは:『ニコニコ哲学』読了

対談相手の南場智子さんはNPB(日本野球機構)傘下の横浜DeNAベイスターズのオーナーであるというお立場に

書店で著書↓を何度か見掛けており、

レアな感じの組み合わせの特別対談に興味を持って。実際、お二人の対談は初であったそうな。

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荻原浩さんが描いた、急遽、農家を継ぐことになった男の葛藤と見出された悦び:『ストロベリーライフ』読了

直木賞受賞後、初の長編作品として注目の荻原浩さんの『ストロベリーライフ』を読了.-

出版されていること承知していたものの、元来、ノンフィクション好きで、

また、タイトル、帯から想像された設定に決め手を欠き、購入を逡巡していたものの

先日参加したサイン会 ↓ の対象書籍という巡り合わせから入手した次第。

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塩田武士さんが迫った戦後最大の未解決事件「グリコ・森永事件」の真相:『罪の声』読了

時効を迎え、当時の世間を騒然とさせた史上最大の未解決と称される「グリコ・森永事件」を題材とし、真相に迫った

『罪の声』を読了。

400ページ超のボリュームながら、幸い期間中の中距離移動が多く、5日程度の移動電車中で一気にエンディングまでといった感じでしたが、

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<< 2016年10月24日投稿:画像は記事にリンク >> 塩田武士さんが迫った戦後最大の未解決事件「グリコ・森永事件」の真相:『罪の声』読み始め

一つ一つの場面描写の細かさに、刻々と切り替わっていく場面に、入り混じる人間模様に・・

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直木賞作家 荻原浩さんの新刊『ストロベリーライフ』刊行記念サイン会で過ごした、ちょっと嬉しい展開

直木賞作家 荻原浩さんの新刊『ストロベリーライフ』刊行記念サイン会に参加。

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直木賞受賞後の第一作『ストロベリーライフ』刊行記念サイン会

一時期は著名人のサイン会というと、丸善 丸の内本店といった感じで、しばしば足を運んでいましたが、

今回イベント目当てで足を運んだのは・・ 記憶が正しければ、2013年12月の瀧本哲史さんの講演会以来。

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<< 2013年12月9日投稿:画像は記事にリンク >> 瀧本哲史さん講演

列に並ぶこと20分程度、

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順番待ち時の様子。L字状の先に荻原浩さん

自分の順番が巡ってきて、指定された座席に腰を掛け・・

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