在オーストラリア日系企業活動の概要 ②
” 在豪日系企業の状況をみると15年の営業利益見込みが「黒字」となると回答した企業の割合は14年の71.5%から0.6ポイント拡大して72.1%となった一方で、
「赤字」となると回答した企業の割合は14年の17.1%から5.2ポイント縮小して11.9%と大幅に改善しました。
また、14年10月時点で34.7%の企業が15年の営業利益見込みは14年に比べて改善すると回答しましたが、
15年10月時点では36.0%の企業が14年に比べて改善すると回答しており、過去1年間で日系企業の景況感は改善したと言えます。”(出典:『日豪プレス』2016年3月)
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在オーストラリア日系企業活動の概要 ①
” オーストラリア経済をみると、鉱業部門は引き続き価格下落の影響を受けている一方で、経済成長の基盤は鉱業から非鉱業分野に移行しつつあると言われる中で経済は底堅く推移しています。
内需は低金利政策による効果が消費部門に表れていると言われていますが、住宅価格の緩和による資産効果の剥落や緩慢な賃金上昇により短期的に消費の先行き不透明感が高まりつつあります。”(出典:『日豪プレス』2016年3月)
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先週末は、新宿の紀伊國屋ホールで開催された経営コンサルタントの神田昌典さんの講演会に参加。
神田昌典さんの講演は1月以来で、その時は年始恒例の全国縦断の2022講演会でしたが
今回は、先日刊行され早々にベストセラーとなった『稼ぐ言葉の法則』刊行記念で開催されたもの。
講演中、神田昌典さんが「本の内容の通りに講演したのは初めて」と言われた通り、先日読了した本の内容をおさらいする機会に加え、
読むと聞くとでは同じ内容でも頭への入り方が異なってくる感じもあり、新たな理解を得られる機会にもなりました。
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日本産食品などの対豪輸出額、5年で倍増 ②
” オーストラリアは人口が約2,400万人と市場規模が比較的小さいため、世界全体への輸出額に占める割合は1.6%にとどまるものの、
人口比の需要で見ると食文化の似ている欧米諸国ではトップクラスだ。
だた、オーストラリア政府の検疫規制が厳しいため、日本から輸出できない品目が多いことがネックとなっている。
価格が低いオーストラリア産や第三国産の食材で代用できるケースも多く、日本の食品メーカーや生産者にとっては、価格競争力の強化や付加価値の訴求も課題と言える。
世界全体への輸出額も7,452億円と21.8%増え、過去最高を更新した。
日本政府は農林水産物の輸出拡大を成長戦略の柱の1つとしている。
20年までに輸出額の1兆円を掲げているが、中間目標の7,000億円を1年前倒しで実現するなど好調に推移していることから、1兆円達成の前倒しを目指す。”(出典:『NICHIGO PRESS』2016年3月 p8)
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日本産食品などの対豪輸出額、5年で倍増 ①
” オーストラリア市場での日本食人気を背景に、日本からの食品などの輸出が伸びている。
2015年の日本産農林水産物のオーストラリア向け輸入額(速報値)は121億円と前年比28.1%増加し、前年に続き過去最高を更新した。
日本の農林水産相が2月2日に発表した「平成27年日本産農林水産物・食品の輸出実績」で明らかになった。
オーストラリア向けの同輸出額は、国・地域別で9番目に多い。5年連続で増加しており、10年(53億円)の2倍以上に増えた。
品目別で最も多いのは清涼飲料水(20億円)。次にソース混合調味料(15億円)、アルコール飲料(14億円)などが多い。
アルコール飲料の内訳は、ビール5億円、ウィスキー4億円、日本酒3億円などとなっている。”(出典:『NICHIGO PRESS』2016年3月 p8)
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貿易政策 ④
” 豪韓FTA及び日豪EPAの両協定については、オーストラリアが自動車関税の即時又は3年間での段階的な撤廃を約束した点や、
焦点となっていた牛肉の関税について、韓国が15年間の段階的な撤廃を、日本が現状38.5%の関税について、
セーフガードを設定した上で、冷凍牛肉については15年目に23.5%とすることを、それぞれ約束したことが特筆すべき点であった。
また、前労働党政権が断固として受入を拒絶していたISDS(投資家対国家の紛争解決)条項については、
保守連合はケース・バイ・ケースでその受入の可否を判断するという立場を表明していたが、豪韓FTAでは最終的に同条項が含まれることになった。
その一方で、日豪EPAにおいては、現時点では同条項を含むことはせず、再協議を実施することになった。
韓日中との二国間FTA/EPAの交渉を約束通り妥結したアボット首相は、次なる目標として、2014年11月に訪豪したモディ印首相との間で、インドとのFTA交渉を2016年末までに妥結させることに合意した。
さらに、同年11月にWTO政府調達協定加入に向けて取り組むことを発表するとともに、2015年はTPP交渉、RCEP交渉に積極的に取り組む姿勢を示している。
なお、2015年3月現在、新たに発効した韓国とのFTA及び日本とのEPA以外に、
ニュージーランドとの経済緊密化協定(CER)(1983年)、シンガポール(2003年)、タイ、米国(いずれも2005年)、チリ(2009年)、ASEAN(2010年)、マレーシア(2012年)とのFTAがそれぞれ発効している。
また、2014年のG20議長国であったオーストラリアは、成長と雇用を中心テーマに据え、成長を促進する重要な要素として貿易・投資の自由化も議題として取り上げた。
2014年11月にブリスベンで開催されたサミットの成果として、G20全体のGDPを2018年までに追加的に2%引き上げる目標の設定、
公共及び民間のインフラ投資を引き上げるための知識共有に貢献するグローバル・インフラストラクチャー・ハブをシドニーに設置すること、労働力率の男女間格差を2025年までに25%削減させること等の合意に成功した。”(『オーストラリア概要 2015/2016』p29-30)
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貿易政策 ③
” 前労働党政権においては、WTO等の多国間の経済枠組みをより多くの利益をもたらすものとして重視し、ドーハ・ラウンドの成功を最優先課題としていた。
また、二国間及び地域でのFTAについては、あくまでWTOを補完するものと位置づけ、
多数国間システムを弱体化させない質の高い、真に自由化された協定を目指すべきとされ、さらにオーストラリア自身も貿易に関する経済改革を推進するとされていた。
しかしながら、現実には、WTOドーハ・ラウンドは停滞し大きな進展が見られず、二国間及び地域でのFTA交渉に注力せざる得ない状況であった。
そうした状況の下、2013年9月に連邦議会選挙が行われ、アボット首相率いる保守連合政権が誕生した。
保守連合は、選挙期間中、労働党政権の下では、ドーハ・ラウンドは停滞し、二国間あるいは地域のFTA交渉も進展せず、輸出支援も不十分であったとし、
FTA交渉の促進、アジアの成長取込のための「経済外交」の推進等を打ち出した。
さらに政権成立後、保守連合政権は、通商交渉の中で、韓国、日本、中国との個別の二国間FTA交渉、TPP(環太平洋パートナーシップ)協定交渉、新サービス貿易協定交渉(TiSA:有志国によるサービス貿易自由化に向けた交渉)を重視する姿勢を示した。
なかでも、韓国、日本、中国との二国間FTA交渉については、アボット首相が全ての交渉を1年以内に妥結すると発表したことは大きな注目を浴びた。
保守連合政権は上記の公約を遵守する形で、韓国とのFTAについては2013年12月に交渉妥結、2014年12月に発効を実現し、
日本との経済連携協定(FTA)についても、2014年4月アボット首相来日の際に大筋合意、同年7月安倍総理訪豪の際に署名、2015年1月に発効をそれぞれ実現した。
さらに、中国とのFTAについても2014年11月の習近平中国国家主席訪豪の際に、交渉の妥結が発表されるに至った(ただし、2015年3月現在、豪中FTAの署名・発効の見通しは立っていない)。”(『オーストラリア概要 2015/2016』p29)
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貿易政策 ②
” 比較的高水準だった「乗用車および同部品」並びに「繊維・衣類・履物」の関税についても、
前者については2010年から10%から5%に引き下げられ、後者については2015年中に5%以下に引き下げられる予定である。
ただし、オーストラリアはアンチダンピング、補助金相殺関税等の一時的な保護措置を多用する傾向を再び強めており、新規措置発動件数が増加傾向にある。
なお、オーストラリアの対外経済関係において、歴史的に日本が圧倒的なウェイトを占めていたが、
近年は対中経済関係が急速に進展しており、07/08年度には輸出入総額で中国が日本を抜いてオーストラリアにとって最大の貿易相手国となった。”(出典:『オーストラリア概要 2015/2016』p29)
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「冒険」に出たものだけが、大きな果実を手にすることができる