先日、「大手企業がGPSを駆使したマーケティング素材で、何か商品化出来ないか」との相談を受け、
プレゼン後に端末をいじってみれば・・ 何やら「位置情報ビジネス」というカテゴリーが注目を集めるようになっていると知り、
私自身が勉強のために購入した『大前研一ビジネスジャーナル No.10(M&Aの成功条件/位置情報3.0時代のビジネスモデル)』
good.book編集部 good.book 2016-05-13
の読んだところまでのおさらい。
誰しも切っても切られることのないビジネスの正体
まず、章の冒頭で・・
” 「位置情報」ー それは、今まさにあなたという人物が「その場所にいること」そのものである。
近年、詳細な位置情報を取得する技術の発達が目覚ましく、同時に位置情報を利用したビジネスが大きく動き出している。
スマートフォンを手に、タブレット片手に、街で、空港で、駅で・・・、
おそらく、私たちは今この瞬間も無意識のうちに何らかの形で、位置情報ビジネスと密接に関わっているのである。
今後、さまざまな産業が影響を受け、2020年には市場規模が2012年の3倍にまで膨れ上がると予測される、位置情報ビジネス。
このビジネスはまだスタートを切ったばかりで、まだまだ多様なビジネスが産声を上げている最中であり、
本書を読むすべての人の前に、大きなチャンスが広がっていると言える。”(No.838、845/百分率は電子書籍のページ数、以下同様)
位置情報ビジネスを定義すると・・
” 位置情報は、スマホやSNS、センサー技術、測位技術等を利用して取得する、人やモノの位置に関する情報です。
そうした対象物の位置情報を利用し、事業に展開したのが位置情報ビジネスです。”(No.857)
「位置情報ビジネス」最前線
本(電子書籍)では、位置情報ビジネスが3つの段階を踏みながら発展してきた旨が解説され、現在の「3.0」と称される時代に、
アメリカの小売業の巨人ウォルマート・ストアーズを例に、どのようなことが行われているかというと・・
” 顧客のスマホに、その人の今いちばん近くにあるウォルマートの特売品や、本日の特売品といったものを通知します。
通知を受け取った顧客の興味によっては、店内に入ると同時にスマホを稼働させ、顧客が興味をもった商品のある場所まで「右に曲がって左に曲がって、ここの棚にあります」といった具合に誘導もします。
なにせ巨大なウォルマートですから、目的の品を探す顧客としては非常に便利です。
こうした広告はどの程度成果を上げているのでしょうか。
ウォルマートは2014年、感謝祭(Thanksgiving)に先立って「ブラックフライデー広告」を配信しました。広告は2,500万人にダウンロードされ、・・中略・・
話題性や顧客の満足度を重要視し、実に巧みに屋内測位を使って購買意欲をくすぐった結果、前年のサイバーマンデーに次ぐ2番目に高いオンライン売り上げを記録しました。”( No.1133-1149/一箇所括弧書き省略)
位置情報ビジネスが、注目される時代認識として・・・ ”
- 位置情報ビジネスそのものがまだスタートしたばかりの新しいビジネスであるために、隙間もチャンスも多く、未来の可能性を秘めていること
- 「こんなことができるよね」「こんなものがあればいいよね」といった具合に、自らがユーザー目線に立ってアイデアを出し合い、個人やチームの業務改善から運用をスタートできるフットワークの軽さも魅力
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このまま位置情報ビジネスが加速していけば、2012年時点に約20兆円であった市場規模は一気に膨れ上がり、2020年には約62兆円になるとも予測されています(図ー5)。つまり、日本のGDPの12%〜13%をこの位置情報関連産業が占めることになる。”(No.916、924)
と、大きく3つの点に魅力、醍醐味が要約されています。
過去から予測する未来の時代から、「今、この瞬間」に対応する時代に
マーケティングと云うと、私自身、顧客に依頼に応えて様々なデータを扱い、信憑性のあるデータを、ときに数年前遡るなどして、
現在評価なり、蓋然性の高い未来に備えるレポートを作成してきましたが、時代の変化の速さに呼応して「今やリアルタイムかー(=今、起こっている状況に最善策を講じる)」と、
様々な実例に触れ、驚嘆する箇所も複数でしたが、テクノロジーの進化で、日々新たな技術革新が試みられ、普及していっているという状況、
まだ、入り口に立ったばかりではありますが、興味を持ったところで、注目すべき対象としてフォローし、続編で学びのシェアを継続していきたいと思います。