「life story: 自伝、伝記」カテゴリーアーカイブ

関脇豊ノ島 井筒大樹親方が振り返った波乱万丈の土俵人生:『豊ノ島自伝 七転び八起き』読了

豊ノ島関 井筒大樹親方の『豊ノ島自伝  七転び八起き』を読了。中間記後、

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読み進めたのは 、第3章  激動の関取時代 の中途及び

 第4章 関取の座

 第5章 引退へ

の2章+α。

” 一世一代の対決まで10数分のインターバルがありましたが、あっという間に感じました。再び大銀杏を結い直してもらうと、スイッチが入りました。

相手は大横綱だろうが関係ありません。「やってやるぞ」という気持ちしかありません。”(p127)

という平成22年11月場所に14勝1敗の戦績から白鵬関と挑んだ優勝決定戦のエピソードに、

” 一言でいえば、彼は天才タイプです。

自分は不器用だったから考えるタイプでしたが、彼は考えなくてもできてしまう。あのスパッと二本入る技が考えなくてもできるんだからすごいですよ。”(p136)

と土俵で鎬を削った元横綱稀勢の里 二所ノ関寛親方の豊ノ島評に、

” 新十両を決めたときも泣かなかったのに、このときはまさに号泣です。・・中略・・

これだけ時間がかかって何度もやめようと思ったのを必死に踏ん張った末の関取復帰です。改めて大きな感慨がありました。自分でも本当にすごい経験をしたなと思います。”(p178)

幕下に陥落しながらも2年ぶりの関取復帰を決めた力士人生晩年のハイライトに。

光と影の落差、やり切った土俵人生

身長170㎝(力士採用規定は173㎝)に満たず、師匠の元時津風理事長が導入した「第二検査」で力士人生を切り拓き、

賜杯は叶わずも白鵬関と優勝決定戦を争うまでの栄光の一方、アキレス腱断裂などの怪我により

” 関取として百万円以上の月給を頂いていたのが、幕下に落ちてわずかな手当を除けば、給料はゼロとなり、今までの貯金を切り崩す生活が始まりました。”(p171-172)

という生活が既述の通り2年に及び

購入本に書かれていたサイン

最後

” やはりケガから復帰して一度は、琴奨菊関と対戦したかったです。彼とは中学時代からのライバルであり親友です。”(p15)

の願いは成就しなかったものの、身体的不利に、相次いだ怪我に、野球賭博関与といった不祥事を乗り越えての波乱万丈の土俵人生がよく伝わる自伝でした。

関脇豊ノ島 井筒大樹親方が振り返った波乱万丈の土俵人生:『豊ノ島自伝 七転び八起き』中間記

豊ノ島関 井筒大樹親方が、18年の土俵人生を振り返った『豊ノ島自伝 七転び八起き』を読み始め初日で

 第1章 宿毛での少年時代

 第2章 双葉山道場での猛稽古

 第3章 激動の関取時代

 第4章 関取の座

 第5章 引退へ

と章立てされているうちの 第3章 激動の関取時代 の中途までを読み終えたので、そこまでのおさらい。

サイン本販売情報に反応して

ポストカードに先着でサイン入りポスターなど盛りだくさんであった購入特典.-

入手していた経緯。

生命の危機を抱えながら歩んだ力士への道

まず、幼少の頃、お父さまから

“「お前はこれから勉強して日本一になれるのか? 相撲だったら日本一になれるかもしれない。だったら、相撲だけをやって日本一を目指せ」”(p31)

とユニークな後押しを受け

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本橋信宏さんが辿ったTV界に君臨した劇薬の記録:『出禁の男 テリー伊藤伝』読了

先週末、読み始め記 ↓

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をアップロードしていた本橋信宏さんの『出禁の男  テリー伊藤伝』を読了。

読了へ向け読み進めたのは

 第5章 正月特番で最低視聴率、日テレ出禁

 第6章 東大生の血をたこ八郎に輸血する実験で出禁

 第7章 「おれ、テレビ界に革命起こしてみせますから」

 第8章 『天才・たけしの元気が出るテレビ!!』

 第9章 やしろ食堂のX JAPAN

 第10章 土屋敏男とガンジーオセロ

 第11章 プロデューサーとの乱闘で出禁寸前

 第12章 不肖の弟子と再会

 第13章 ねるとん紅鯨団

 第14章 浅草橋ヤング洋品店

 第15章 江頭2:50のグランブルー

 第16章 日本共産党から出禁

エピローグ 斜視との別れ

あとがき

といった12章+α。

『天才・たけしの元気が出るテレビ!!』が伝説たり得たワケ

タイトルに絡んで「出禁」の二文字が記された章が目立ちますが、比重としては

” 「長尾さん、おれ、テレビ界に革命おこしてみせますから」”(p167)

と所属する制作会社社長に決意を示してスタートした『天才・たけしの元気が出るテレビ!!』に分量が割かれています。

” オンエアされるまではどんな手を使ってでもいいものにすること。それが伊藤班の掟だった。”(p187)

及び

” 伊藤班のADたちは常にスーパーマン並みのことを要求された。伊藤班にはノーと言ったことがなかった。”(p198)

更には

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本橋信宏さんが辿ったTV界に君臨した劇薬の記録:『出禁の男 テリー伊藤伝』読み始め

プロフィールに私小説手法で庶民史を描くことをライフワークとしている本橋信宏さんの『出禁の男  テリー伊藤伝』を読み始めてから全16章+エピローグとあるうちの

プロローグ  

 第1章 斜視

 第2章 運不運

 第3章 スタートは制作会社の AD

 第4章 ディレクターデビューは雨傘番組

まで読み終えたので、そこまでのおさらい。

昨年、本書の出版(2021年8月)を知ってから注目していて、サイン本は一旦(貰えるかどうか)保留にして、「そろそろ」と手が伸びた著書。

本に先行する形で出版記念イベントは2021年秋体験済み << 2021年9月12日投稿:画像は記事にリンク >> テリー伊藤さんが振り返った『元気が出るテレビ!!』『浅ヤン』に賭けていた並々ならぬ思い:『アサヤンVOL.21 出禁の男解禁〜蘇るテリー伊藤 アサヤン伝説』視聴記

テリー伊藤さんをよく知る人たちの間で

” テリー伊藤は視聴者を面白がらせるには手段を選ばない。あの人ほど、視聴者を楽しませることに全力を傾ける人はいない、と人々は証言する。”(p4)

という一方、

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中野信子さんの自伝で辿られた思考の遍歴から伝わった自分自身である覚悟:『ペルソナ 脳に潜む闇』読了

脳科学者 中野信子さんの『ペルソナ  脳に潜む闇』を読了。

先月(2022年6月)↓

<< 2022年6月8日投稿:画像は記事にリンク >> 田口美和さん、神野真吾さん、中野信子さんが紐解いたアートの醍醐味:『子どもの未来をひらくアート鑑賞〜アート教育が大切な理由 アートカード「PLAY!たぐコレ」刊行記念』参加記

中野信子さん登壇イベント前「あわよくばサイン頂けたらいいなぁ」との思いから購入していた著書。

刺激的でもある本書帯

遡られていく自伝

帯に「脳科学者  初の自伝」とあり、今まであればご専門の脳に関する学びを分かりやすくといった購入目的でしたが、

いつ以来だろう・・と遡ってみれば、実に5年ぶりの中野信子さん本でした  << 2017年5月29日投稿:画像は記事にリンク >> 中野信子さんに学ぶ、簡単なコツやテクニックで習得できる脳のメカニズムにかなった生き方:『世界で活躍する脳科学者が教える!世界で通用する人がいつもやっていること』読了 ②

本書は脳ではなく中野信子さんご自身に焦点があてられた内容で、冒頭の「はじめに わたしは存在しない」から

” モザイクのように出来上がっている中野信子の姿を、何がしたいのかよくわからない、といってお叱りいただくこともある。が、そういうその人こそ、何がしたいのかよくわからない。”(p3)

に、

” わたしのペルソナ(他者に対峙する時に現れる自己の外的側面)は、わたしがそう演じている役である、といった言い過ぎだと感じられるだろうか?  あなたが、わたしだと思っているものは、わたしではない。一時的に、そういう側面を見て取ってもらっているだけのことである。”(p9)

と(読者を)突き放し気味の文が続き、TV等で何となしに抱いていた物腰の柔らかさといった先入観を覆されるかの展開。

構成も

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Greg Renoffが辿ったロック界の黄金期を築いたプロデューサーの軌跡:『プラチナ・ディスクはいかにして生まれたのか テッド・テンプルマンの音楽人生』読了 2/2

前回↓

2022年6月18日投稿:画像は記事にリンク:GREG RENOFFが辿ったロック界の黄金期を築いたプロデューサーの軌跡:『プラチナ・ディスクはいかにして生まれたのか テッド・テンプルマンの音楽人生』読了 1/2

に続いて『プラチナ・ディスクはいかにして生まれたのか テッド・テンプルマンの音楽人生』の読了記(後編)。

大成功連鎖の反動

VAN HALENを不動の地位に押し上げた “1984 “

” アルバムの売り上げは1000万枚を超えはしたが、私はこのアルバムは好きではない。<ホット・フォー・ティーチャー>と<パナマ>は素晴らしいが、未だに<ジャンプ>には惹きつけられない。

正確に言うと、曲自身と、レコーディング時の経験を切り離すことが出来なくて、あのアルバムに対してなかなか客観的になれないのだ。”(p439-440)

と表向きにはロック史に燦然とするアルバムながら制作時に生じていた容易ならざる亀裂に、

その後リリースしたDavid Lee Rothの” Crazy From The Heat “が

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Greg Renoffが辿ったロック界の黄金期を築いたプロデューサーの軌跡:『プラチナ・ディスクはいかにして生まれたのか テッド・テンプルマンの音楽人生』読了 1/2

先日、中間記↓を

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アップロードしていた『プラチナ・ディスクはいかにして生まれたのか テッド・テンプルマンの音楽人生』をその後、

 第10章 ホワット・ア・フール・ビリーヴス

 第11章 ロックン・ロール・ベイビー

 第12章 ジャンプ

 第13章 分裂

 第14章 5150への復帰

 第15章 駆り立てるもの

 第16章 兄弟

と読み進めて読了。当初は、一気に読了記と考えていたものの書き留めきれないので、2回に分けるうちの前編。

絶頂と崩壊への階段

章のタイトルの如く、第11章 ロックン・ロール・ベイビー に、第12章 ジャンプ 等、VAN HALENに関する記述が濃密となり、

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Greg Renoffが辿ったロック界の黄金期を築いたプロデューサーの軌跡:『プラチナ・ディスクはいかにして生まれたのか テッド・テンプルマンの音楽人生』中間記

先週末、読み始め記 ↓

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をアップロードした『プラチナ・ディスクはいかにして生まれたのか テッド・テンプルマンの音楽人生』を、その後、

 第6章 リッスン・トゥ・ザ・ミュージック

 第7章 ドゥービー・ストリート

 第8章 叶わぬ賭け

 第9章 溢れる愛

の4章を読み進め、ページ数でも全574ページ中337ページと半分を超えたので、ここでまたおさらい。

出逢いの衝撃、弱みから唯一無二への転機

本書購入の目当ては何といってもプロデューサーの立場から捉えたVAN HALENについて知りたくてのことですが、

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