「novel:小説」カテゴリーアーカイブ

村上春樹さんが紡いだ亡き父への想い:『猫を棄てる 父親について語るとき』読了

村上春樹さんの最新刊『猫を棄てる  父親について語るとき』を読了。

先月(2020年5月)、久方ぶりに遠出した際、ふらっと立ち寄った書店で

最後の一冊で手元に引き寄せたタイトル

サイン本に遭遇し、入手していた経緯。

亡き父への想い

よって、内容について一切承知しておらず、目に入っていた『猫を棄てる』だけ読むと、「けしからん」だとか「重いなぁ」といった心情にさせられますが、

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百田尚樹さんが新型コロナウイルス対応に揺れた事態に示した怒りと危惧:『カエルの楽園2020』読了

(2020年の)いわゆるゴールデンウィーク期間中の一部で限定公開された小説家 百田尚樹さんの

出典:百田尚樹さんTwitter(画像はツイートにリンク)

『カエルの楽園2020』を読了。

オリジナル  << 2017年1月8日投稿:画像は記事にリンク >> 百田尚樹さんが寓話を通じて問うた、日本が置かれている現状、日本が迎え得る未来:『カエルの楽園』読了

感染症拡大防止に見え隠れした危うさ

舞台は再び、平和であった頃のツチガエルが棲まうナパージュをアマガエルのソクラテスとロベルトが訪れ、

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新海誠監督が描いた「もう一度あの人に会いたい」の思いに突き動かされた少女の大冒険:『小説 星を追う子ども』読了

新海誠監督原作、ストーリーテラー あきさかあさひさん著『小説 星を追う子ども』を読了。

新海誠監督作品に当たるシリーズで、

<< 2020年2月15日投稿:画像は記事にリンク >> 新海誠監督が描いた孤悲ものがたりの行方:『小説 言の葉の庭』読了

前回、2020年2月の『小説 言の葉の庭』⬆︎以来、四作目。

抑え切れぬ思い胸に、未知の世界へ

とある日、高台で遭遇した別世界(アガルタ)から来訪していた少年と遭遇。

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新海誠監督が描いた孤悲ものがたりの行方:『小説 言の葉の庭』読了

新海誠監督の2013年の監督作『言の葉の庭』(アニメーション映画)を公開後、小説化した『小説 言の葉の庭』を読了。

書店で本作を見つけレジに持っていく際、文庫版ながら約400ページに及ぶ厚みに腰が引け気味でしたが、

目次に目をやると、第一話〜第十話+エピローグと小分け?に。

「まぁ、大丈夫なんだろう」なんて思いながら会計を済ませましたが、一旦、読み始めて見ると

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ポール・オースターの名を一躍世に知らしめたニューヨーク三部作の一作目『ガラスの街』読了

アメリカ文学を代表する作家の一人、Paul Auster:ポール・オースターのニューヨーク三部作の一作目を飾る作品にして出世作『ガラスの街』を読了。

(2019年)夏、翻訳者 柴田元幸さんのイベント⬇︎に参加直前、

<< 2019年8月24日投稿:画像は記事にリンク >> 『デカルトからベイトソンへ 世界の再魔術化』刊行記念トークイベント 佐藤良明 × 柴田元幸 参加記

「何か、サインして頂くのに丁度良いのあるかなぁ」と、書店で物色していた際、あらすじ、文庫の厚さなどから手にしていた作品。

裏表紙からあらすじを引用すると

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新海誠監督が綴った、少年から大人になるまでの三つの恋物語の行方:『小説 秒速5センチメートル』読了

新海誠監督の『小説  秒速5センチメートル』を読了。

(二〇一九年)夏、映画『天気の子』鑑賞後、

<< 2019年9月1日投稿:画像は記事にリンク >> 新海誠監督が描いた、天気を味方にしたものたちが全力で駆け抜けた夏:映画『天気の子』鑑賞記

漠然と『君の名は。』以外の作品について関心を持っていたため書店に立ち寄った際、購入していた経緯。

少年から大人、それそれでの・・

目次に

 第一話「桜花抄」

 第二話「コスモナウト」

 第三話「秒速5センチメートル」

とあり、

最初、短編集かと思いきや、第二話「コスモナウト」ではアングルが女性に切り替えられているものの

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又吉直樹さんが描いた、もがき苦しむ者たちの葛藤:『人間』読了

芥川賞作家、ピース又吉直樹さんの新作『人間』を読了。

刊行記念イベント⬇︎に参加し入手していた著書。

<< 2019年10月11日投稿:画像は記事にリンク >> 又吉直樹さんサイン会 『人間』刊行記念 参加記

初の長編小説ということで全366ページに及ぶ分量もあり、読了時の感想は、まず「長かったなぁ」というのが、実感。

大きくは話しが3つに分かれ、シェアハウスの住人中心に作品展をやることになり、そこで話題を集めた主人公の作品に盗作の嫌疑がかけられ・・

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池井戸潤さんが爽快に描き切った左遷人事で奮起したサラリーマンのラグビーチーム運営奮闘記:『ノーサイド・ゲーム』読了

池井戸潤さんが、ラグビーを素材に描いた小説『ノーサイド・ゲーム』を読了。

TVドラマ放映が終わったばかりで、今更感がありながら、本書を手に取ったのは

最後の一冊、となっていたサイン本販売。

立ち寄った書店で、最後の一冊となっていたサイン本を見つけていたことから。

存分に伝わるリアリティ

本の最後、

“この物語はフィクションであり、実在の会社、人物等のモデルはありません。 “(p404)

と注意書きされているものの

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