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國分功一郎さんが誘(いざな)う 失われた「態」中動態の世界:『中動態の世界  意思と責任の考古学』読了

哲学者 國分功一郎さんの『中動態の世界  意思と責任の考古学』を読了。

先月(2018年9月)、銀座蔦屋で開催された絵本作家 五味太郎さんと(國分功一郎さん)のイベントの対象書籍として買い求めていた一冊。

<< 2018年9月29日投稿:画像は記事にリンク >> 絵本作家 五味太郎さんと 哲学者 國分功一郎さんの「絵本と哲学の話をしよう!」での内容が奥深く胸に刺さってきた(CUT AND CUT!』&『対談集 絵本のこと話そうか』刊行記念 トーク&サイン会 参加記)

馴染みのないタイトルに、その厚み(335ページ/注釈を含む)に、

専門書335ページに及ぶ厚み

買ってはみたが、いざ読み始めようかという段階に突入すると、尻込みするようなところもあり、

実際、一読しただけでは大学の教養課程で哲学を履修した程度のレベルとしては「難しかったなぁ」と。

” 中動態の存在を知ったのは、たしか大学生の頃であったと思う。本文にも少し書いたけれども、能動態と受動態しか知らなかった私にとって、中動態の存在は衝撃的であった。

衝撃と同時に、「これは自分が考えたいことととても深いところでつながっている」という感覚を得たことも記憶している。

だが、それは当時の自分にはとうてい手に負えないテーマであった。単なる一文法事項をいったいどのように論ずれはよいというのか。”(p327)

というきっかけに、経緯から、機が熟して2017年4月に上梓された著書。

帯裏面.-

中動態と、哲学者たちの叡智

著者 國分功一郎さんの

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絵本作家 五味太郎さんと 哲学者 國分功一郎さんの「絵本と哲学の話をしよう!」での内容が奥深く胸に刺さってきた(CUT AND CUT!』&『対談集 絵本のこと話そうか』刊行記念 トーク&サイン会 参加記)

銀座蔦屋書店で開催された『CUT AND CUT !』&『対談集 絵本のこと話そうか』刊行記念 五味太郎さんと國分功一郎さんと「絵本と哲学の話をしよう!」

会場は 銀座 蔦屋書店(GINZA ATRIUM)

に参加。

会場へ足を運ぼうと思ったのは、6月に読了していた國分功一郎さんの著書『暇と退屈の倫理学  増補新版』の内容に刺さりが多かったものの

<< 2018年6月22日投稿:画像は記事にリンク >> 國分功一郎さんが迫る「暇と退屈」の正体と、その向こう側:『暇と退屈の倫理学 増補新版』読了

本イベントで初めてお名前を知ることになった五味太郎さんが絵本作家とのことで、

國分功一郎さんを知ることになったきっかけの政治学者 白井聡さんとのトークイベントとは

<< 2018年6月2日投稿:画像は記事にリンク >> 白井聡『国体論 菊と星条旗』刊行記念「国体」は、我々をどこに連れていくのか?白井聡 X 國分功一郎 トークイベント参加記

だいぶ色合いの異なる切り口に、参加を逡巡するようなところがあったものの

いざ開演を迎え、お話しが始まると・・

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國分功一郎さんが迫る「暇と退屈」の正体と、その向こう側:『暇と退屈の倫理学 増補新版』読了

先日、中間記をアップロードした

<< 2018年6月17日投稿:画像は記事にリンク >> 國分功一郎さんが迫る「暇と退屈」の正体と、その向こう側:『暇と退屈の倫理学 増補新版』読み始め

國分功一郎さんの『暇と退屈の倫理学』を読了(注 を除く)。

本書を読んでみようと思った動機が、タイトルにある暇、退屈を感じた際に、従来と捉え方を変えることが出来れば、肯定感が高まるかなといったもの。

そのレベル感からすると、中盤で展開されている論は次元が高いと感じられるところもありましたが、

” 人は日常の仕事の奴隷になっているのか?それは「なんとなく退屈だ」という声から逃れたいためだった。

常識から言えば、奴隷になるのはとてもイヤなことだ。だが、この声に悩まされることは、それとは比べものにならないほど苦しいのだ。”(p312)

事例として

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國分功一郎さんが迫る「暇と退屈」の正体と、その向こう側:『暇と退屈の倫理学 増補新版』読み始め

哲学者 國分功一郎さんの『暇と退屈の倫理学 増補新版』を読み始めてから、

全部で七章(+序章、結論ほか)まであるうちの第三章までを読み終えたので、そこまでのおさらい。

本書の冒頭「増補新版のためのまえがき」で、

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白井聡『国体論 菊と星条旗』刊行記念「国体」は、我々をどこに連れていくのか?白井聡 x 國分功一郎 トークイベント参加記

先日、中間記↓をアップロードした

<< 2018年5月30日投稿:画像は記事にリンク >> 白井聡さんが問う「国体」という視点を通じて切り拓く日本の未来:『国体論 菊と星条旗』中間記

白井聡さんの 『国体論  菊と星条旗』刊行記念トークイベント「国体」は、我々をどこに連れていくのか? に参加。

イベント告知後、早々に「満席」となる人気ぶり・・

哲学者  國分功一郎さんとの対談形式で、

当該イベントを知った時は完全に出遅れて、その時「満席」であったものの

駆け込みセーフで、中央部の座席を確保。

当日のダメ元でキャンセル待ちで出向いて、入場叶ったもの。

『国体論  菊と星条旗』と、その周辺

大学の先輩後輩という間柄で、先輩の國分功一郎さんがリードする形で進行。

下記、印象に残ったところを箇条書きすると・・

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齋藤孝先生に学ぶ、人生をラクにしてくれる50の概念:『世界の見方が変わる50の概念』読了

先日、中間記

<< 2017年11月18日投稿:画像は記事にリンク>> 齋藤孝先生に学ぶ、人生をラクにしてくれる50の概念:『世界の見方が変わる50の概念』中間記

をアップロードした明治大学 齋藤孝先生の『世界の見方が変わる50の概念』を読了。

中〜後半は、特に最後で紹介されている 49【悟り】、50【粋】が印象的で、

悟りを技化しよう

” 悟りとは、<思いわずらわずに今の時間に集中できている状態、それでいて自分の意識が勝ちすぎていない状態、リラックスして集中できている状態 >、

つまり <何物にも惑わされない、すっきりとした頭や身体であること >です。”(p216)

具体的には、

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齋藤孝先生に学ぶ、人生をラクにしてくれる50の概念:『世界の見方が変わる50の概念』中間記

明治大学文学部教授で、TV番組へのご出演も多い齋藤孝先生の『世界の見方が変わる50の概念』を読み始めて

50示されている概念のうち半分を読み終えたので、そこまでの中間記。

本書を手に取ることになったのは、「何か(面白いの)ないかぁー」と書店内を彷徨っていた際に、

本書の前を通りかかったもので、「これはー!」と購入に至ったという経緯。

人生をラクにしてくれる「概念」

本の冒頭、【序】で

” <すぐれた概念は、世界の見方、ものの見方を変えてくれます>。”(p14)

” <すぐれた概念は、先人の知恵と思考の結晶です。世界の見方を変え、思考を豊かにしてくれます。不安定になりがちな心をしっかりさせてくれるものでもあります。>”(p15)

と概念についての説明があり、

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