政治学者 白井聡さんの『永続敗戦論 ー 戦後日本の核心』を読み始めて、
「あとがき」を含め全255ページあるうちの128ページ(第二章第一節)まで、読み終えたので、そこまでのおさらい。
先週参加したトークイベントで、
対談相手の國分功一郎さんが「白井くんの名が一気に広まったのは『永続敗戦論』が出てから」といった発言があり、
トークイベント後のサイン会中に買い求め入手していたもの。本編は
政治学者 白井聡さんの『国体論 菊と星条旗』を読了。
読み進めている中途に、
トークイベントを挟んだ経緯から、
本の骨格を掴めた感覚から、全体的に難解と思われたハードルを下げられた印象も、
” 以上、われわれは駆け足で「国体」の二度にわたる形成・発展・崩壊の歴史をたどってきた。
近代前半だけではなく戦後史を、国体概念を基軸としてとらえることの有効性ばかりでなく、今日顕在化した永続敗戦レジームの危機をとらえるうえで、
この概念こそが不可欠な視覚となることを立証しようと、筆者は努めてきた。”(p316)
の本書大半を占める部分は、自分自身、土台づくりが必要で、今後の課題と。
それでも、本書冒頭の二〇一六年八月八日の
先日、中間記↓をアップロードした
白井聡さんの 『国体論 菊と星条旗』刊行記念トークイベント「国体」は、我々をどこに連れていくのか? に参加。
哲学者 國分功一郎さんとの対談形式で、
当該イベントを知った時は完全に出遅れて、その時「満席」であったものの
当日のダメ元でキャンセル待ちで出向いて、入場叶ったもの。
大学の先輩後輩という間柄で、先輩の國分功一郎さんがリードする形で進行。
下記、印象に残ったところを箇条書きすると・・
続きを読む 白井聡『国体論 菊と星条旗』刊行記念「国体」は、我々をどこに連れていくのか?白井聡 x 國分功一郎 トークイベント参加記
政治学者 白井聡さんの『国体論 菊と星条旗』が、
第一章 「お言葉は」何を語ったのか
第二章 国体は二度死ぬ
第三章 近代国家の建設と国家の誕生(戦前レジーム:形成期)
第四章 菊と星条旗の結合 ー 「戦後の国体」の起源(戦後レジーム:形成期①)
第五章 国体護持の政治神学(戦後レジーム:形成期②)
第六章 「理想の時代」とその蹉跌(戦後レジーム:形成期③)
第七章 国体の不可視化から崩壊へ(戦前レジーム:相対的安定期〜崩壊期)
第八章 「日本のアメリカ」ー 「戦後の国体」の終着点(戦後レジーム:相対的安定期〜崩壊期)
終章 国体の幻想とその力
とあるうちの第五章まで読み終えたので、
目次(章)を列挙しただけで難解な印象が伝わるものと思いますが、
冒頭の「 序 ー なぜいま、「国体」なのか 」で、
先日、中間記をアップロードした
ジャーナリスト 青木理さんの『情報隠蔽国家』を読了.-
本書の最後、「おわりの言葉にかえて」で
” 本書に収録したのは、本文中でも書いたとおり、いずれも『サンデー毎日』誌上で発表したルポルタージュやコラムがもととなっている。”(p230)
と元ネタに、
先日読了↓した
武田砂鉄さんの『日本の気配』刊行記念トークショーに参加。
ゲストに
『情報隠蔽国家』を上梓されているジャーナリスト 青木理さん。
森友/加計学園に公文書改ざんなど、問題を数抱えている安倍政権で、国民の多くが疑問を持ち、気持ち悪さ(≒確証はないんだけど、何かおかしい)を抱いていながら
続きを読む 武田砂鉄さんと青木理さんが憂う 今、我々が支配している気配、空気の正体:武田砂鉄 x 青木理『日本の気配』刊行記念トークイベント&サイン会 参加記
月一で開催されている新党大地主催の勉強会、東京大地塾に参加。
今月(2018年5月)のテーマは「南北会談と(アメリカの)イラン核合意離脱」。
冒頭の挨拶では鈴木宗男新党大地代表が、
毎日新聞(夕刊)に掲載された佐藤優先生の『十五の夏』の取材記事の読み上げであったり、
本題に入る前に佐藤優先生から最近TVで扱われるスキャンダルが、セクハラ、性関連などハレンチ系となっており、
従来、取り上げられていた重大ニュースが取り上げられなくなっている(扱いが小さくなっている)状況を指摘(危惧)。
テーマに沿った内容では、
続きを読む 鈴木宗男、佐藤優両先生登壇の勉強会で、朝鮮半島情勢にイラン情勢の見極めに・・ さまざま考えさせられてきた:「東京大地塾」参加記 ⑯
ジャーナリスト 青木理さんの『情報隠蔽国家』を読み始めて
全251ページあるうちの99ページ(第3章の中途)まで読み終えたので、そこまでのおさらい。
第1章 日米同盟の暗部と葬り去られた国家機密 ー 現役自衛官が実名告発
第2章 「私が従事してきた諜報活動と共産党監視」ー 元・公安調査官が実名告発
第3章 抵抗の拠点から
第4章 共謀罪と公安警察と前川スキャンダル
という章立てのもと、前半はサブタイトルに記載されている通り、
第1章では、共産党にリークされた内部文章漏洩の犯人に仕立て上げられた現役自衛官、
第2章では、国際テロ対策担当のベテラン公安調査官がイスラム教に改宗したことから辞職に追い込まれた件での、
それぞれ実名告発により、舞台裏はマスコミで報じられないものの、当事者によって防衛省、公安調査庁の内側が生々しく語られています。
本を読みながら強く実感させられたのは、例えば第1章で事件の引き金となった
” 陸海空の自衛隊を束ねる統合幕僚監部が、法案の8月成立を前提にして、国会と国民には説明せず、海外派兵や日米共同作戦計画などについて具体的に検討していることを示す重大問題 “(p16)
を示す文書の存在が、
国会で明るになった直後(答弁者によって)はぐらかされたものの、後に現役自衛官が起こした訴訟で、国が事実上存在を認めることになり、
国会での虚偽答弁が指摘される状況になったのにもかかわらず、
” 国会やメディアで大して問題視されていない。”(p54)
という実態。
「まだ、やってんのか」と、与野党の立場に肩入れすることなく、事の推移を傍観している森友学園、加計学園問題が、
シンボリックと云えば、それまでですが、さまざま問題が露呈(進行)している最中、
特定の問題に世の中の関心、(国会の)時間、労力が集中してしまっている現実には危惧を覚えました。
(本書)後半にかけて更に生々しい実態の開示があるものと、心して読書にあたりたいと思います。