失業率 − 2018年10月
” 豪政府統計局(ABS)は15日、オーストラリアの10月の失業率(季節調整値)が5%と、前月に続き6年ぶりの最低水準を維持したと発表した。
就業者数が3万2,800人増と大幅に伸びたことが影響した。エコノミストの間では、第3四半期(7~9月)の賃金価格指数(WPI、季節調整値)が3年ぶりの高水準になったことと併せて、
労働市場が堅調であることから、オーストラリア連邦準備銀行(RBA)は政策金利を2021年より前に引き上げる可能性があるとの見方も出ている。
失業者数は、前月比4,600人増(0.7%増)の67万2,100人となった。失業者のうち、フルタイム求職者は同5,200人減(1.2%減)の44万5,400人となった。
一方、パートタイム求職者数は、22万6,700人と9,800人増(4.5%増)となった。男女別の失業率は、男性は前月に続き0.1ポイントの改善で5.0%となったが、女性は0.1ポイント悪化の5.1%となった。
就業者数は3万2,800人増(0.3%増)の1,267万1,500人となり、内訳は、◆フルタイム就業者:870万3,700人(4万2,300人増、約0.5%増)◆パートタイム就業者:396万7,900人(9,500人減、約0.2%減)――となった。
また、1カ月当たりの総労働時間は610万時間増の17億6,440万時間、労働参加率は0.1ポイント増の65.6%だった。
州別の失業率は、タスマニア州が5.3%と0.4ポイント改善したほか、◆西オーストラリア州:5.7%(0.3ポイント改善)◆南オーストラリア州:5.4%(0.1ポイント改善)◆ビクトリア州:4.5%(0.1ポイント改善)――となった。
一方、クイーンズランド州は6.3%と0.3ポイント悪化した。ニューサウスウェールズ州は4.4%で横ばいだった。
日本のリクルートが運営するオンライン人材サービス会社インディードのエコノミストは「フルタイム就業者数の伸びが大きく貢献した」と評価。
「RBAは、雇用市場の安定が賃金上昇率に大きく反映されれば、政策金利引き上げに動くだろう」としている。
オーストラリア・ニュージーランド銀(ANZ)のエコノミストは、失業率が低水準を保ったことは、
株式市場の不安定さや住宅市場の低迷などのネガティブな要因に反し、消費者マインドが楽観的であることと一致しているとの見方を示した。”(出典:NNA ASIA)
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