Twitterで見つけたサイン本販売情報から帯に踊る
「稀代のストーリテラーが綴る7編、7匹の物語」
なるコピーに好奇心を刺激され、
真夏の夜、閉店間際の書店に駆け込んで入手していた一冊。
七様の猫の物語
本書は、
ハチジカン 〜旅猫リポート外伝〜
こぼれたび 〜旅猫リポート外伝〜
猫の島
トムめ
シュレーディンガーの猫
粉飾決算
みとりねこ
の七話で構成。
それぞれ異なる猫と飼い主らが織りなすストーリーで、一話目の「ハチジカン 〜旅猫リポート外伝〜 」は、
保護者の転勤により飼い猫を手放さざるを得なくなった貰い手家族と、アルバイト代を貯めて飼い猫に会うべく遠路飼っていた猫に会いにきた少年の切なくやり切れない状況に直面しながら前向きな姿勢描かれる話しにグッと惹き込まれ、
最後話の「みとりねこ」では、
“「浩美を待っててくれたのね」”(261)
と、死期を迎えながらも初めての添乗員としての任にあたっていた主人公の海外からの帰りを待って永遠の眠りについた猫の話しなど、
私と同じく猫に犬を家族として迎えられている方々にとっては、感情移入せずにはいられないストーリーが続きます ^^
2021年秋の犬、そして2021年秋は猫
約一年前(2020年)に読んだ馳星周さんの『少年と犬』は ↙️
同じ犬が一つの作品(話を跨ぐ形)で登場人物、場面を変えていき、本書と設定は異なるものの
猫が前面に出てきた作品として随所に共感しながら読み進めたプロセスは、作品に近い感覚を有し印象に刻まれた作品でありました〜