教育産業
” オーストラリアの教育産業が、輸出産業として昨年約200億豪ドル(約1兆6,900億円)規模に拡大したことが、豪政府統計局(ABS)の最新報告で分かった。
輸出項目で石炭と鉄鉱石に次いで3番目に大きく国内経済に貢献しており、サービス分野では好調な観光を引き離した。4日付オーストラリアン・ファイナンシャル・レビューが伝えた。
ABSによると、豪ドル安を受けて、2015年の留学生による総支出額は192億豪ドルと、前年の170億豪ドルから13%増加した。観光輸出も、昨年は158億豪ドルと前年比11%増加している。
連邦政府の教育省の調べでは、昨年の留学生数は前年比約10%増の65万人。このうち最多の27万人が学位など高等教育コースを学習しており、専門学校のディプロマコースなどを選ぶ生徒も14%増加したという。
マッコーリー・グラジュエート・スクール・オブ・マネジメントのフリーノ学長は、計量経済学分析により、豪ドルの価値と大学の留学生数には強い相関関係があるとしている。
同学長は、豪ドルが対米ドルで10豪セント下落するごとに、留学生の入学者数は2%増加するとしており、向こう11年のうちに、大学だけで留学生数は年間50万人に達すると予想している。”(出典:NNA.ASIA)
今週、オーストラリア国内の有名大学及びそれらを束ねる Group of Eight:グループ・オブ・エイトについて紹介しましたが、
教育産業全体では良好な推移で、オーストラリア経済に大きく貢献している産業であることが分かります。
なお「日本の教育産業は?」と、調べてみたところ・・ 矢野経済研究所の調査結果で2014年度:2兆5,253億円(前年度比ほぼ横ばい)との記載がみられ、
オーストラリアと日本の両国で、人口で1億人程度の差があり、経済規模全体を考慮すると、
如何にオーストラリアの教育産業が巨大であるのかが分かります。なお、比較した教育産業の数値は調査方法が異なる可能性もあり、参考としてご考慮頂けましたらと思います。
オーストラリア ライフスタイル & ビジネス 研究所