1週間の労働時間は39時間が限界
” 豪国立大学(ANU)の研究チームの研究で、「心身の福利を考えるなら、週40時間以上働くべきではない」との結果が出ている。ABC放送(電子版)が伝えた。
「Household, Income and Labour Dynamics in Australia Survey」の一環として、8000人の勤労成人のデータを用いて調査したもの。
現在の世界的な標準になっている1日8時間週6日計48時間という数字は1910年代に決められたことで、心身とも健康な家族生活を続けるためには週39時間が限度と判断した。
研究チームは、「39時間を越えると精神衛生に支障を来すリスクが高くなるとしている。
ANUのResearch School of Population Healthのリンドル・ストラジンズ教授は、「勤労国民の4分の1近くが週39時間を越える時間働いている」と述べている。
また、男性と女性を分けて考えた場合、女性が育児その他に宛てる時間も考慮し、健康な労働時間は週34時間が限度としている。
オーストラリアでは、National Employment Standardsで、雇用主はフルタイム雇用の被雇用者に対して、「超過勤務時間が妥当とされない場合、
週38時間を越える労働時間を要求してはならない」とされているが、「妥当」な超過勤務については特に定めがない。
また、「長時間働くことでいい仕事ができるというのは迷信であり、雇用主は、労働時間を短縮できるようにはからわなければならない」としている。
この研究論文は、学術誌「Social Science and Medicine」最新号に掲載されている。”(出典:日豪プレス)
日本でも働き方に関する議論は国会を含めて活発で、ブラック企業の呼称が一般化するなど社会問題になっていますが、
39時間でラインを引くと、殆どの企業が(ラインを)オーバーしてしまっていることは容易に想像出来ます。
是非論はあるにせよ、今回のような研究結果が発表されたり、
ミレニアル世代の就労実態↑であったり、オーストラリアの労働者の意識が、日本と大きく違う背景が読み取れるのは興味深いです。