デイビッド・ローソン駐大阪オーストラリア総領事インタビュー
” 米国がトランプ政権のもとで環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)からの離脱を通知し、保護主義色を強めるなか、昨年12月に着任したデイビッド・ローソン駐大阪オーストラリア総領事が産経新聞の取材に応じ、
TPP交渉の過程で日本と経済連携協定(EPA)を結んだ日豪関係について「重要な経済パートナーになった」と強調した。
大阪府が誘致を目指す2025年国際博覧会(万博)には「パビリオン出展を検討する」と意欲を示した。
--関西とオーストラリアの経済をどう発展させていきたいか
「日本の投資によってオーストラリアの鉄鉱石や石炭などの産業が発達した。伝統的な関係があり、われわれの顧客でもある。
今後は、水素など次世代の産業分野でも一生懸命頑張りたい。企業や商工会議所とセミナーなどで協力していく。
日本は昨年、英国を抜いて米に続く2番目のオーストラリアへの投資国となった」
--TPPから米国が離脱することになった
「TPPは難しくなったが、日豪のEPAは非常に重要だということを強調したい。
日本にとって農業大国と初めてのEPAだと思うが、両国にはそれほど信頼感があり、経済連携の重要性が互いにあるということだ。
重要なパートナーになった。日豪のビジネスが東南アジアなど第三国での事業につながっている」
--大阪万博については
「オーストラリアは現在、万博へのパビリオン出展に積極的ではないが、大阪万博となれば出展を検討することになるだろう。着任して外務省にも報告した」
--ターンブル豪首相とトランプ米大統領の電話会談は予定より早く終了した
「何があったかは聞いていない。ターンブル氏は元実業家でビジネスを良く知っていて、安倍晋三首相と非常に親しい関係を持っている。首脳関係が良いとビジネスもしやすい」
--日本はオーストラリアの次期潜水艦を受注できなかったが、安全保障面での信頼関係は
「最終的にはダメだったが、機密が多い潜水艦で話をした日本は、信頼できるところまできたということで、(米英豪などが機密情報を共有する)『ファイブ・アイズ』の関係と同等ではないか」”(出典:産経WEST)
オーストラリアの総領事の取材記事が出る珍しさから内容を興味深く読みましたが、
” 日本は昨年、英国を抜いて米に続く2番目のオーストラリアへの投資国となった “
の認識など、一時的なものであるにせよ先の電話首脳会談で暗雲立ち込めた豪米関係もあり、
永続的且つ安定的な二国間関係という視点で、日本の存在は大きいように改めて感じた取材記事でありました。