小売各社の破綻、政府の労働者補償増加
” オーストラリア連邦政府が企業倒産に際して解雇手当など労働者の各種権利を保障するFEG(Fair Entitlements Guarantee)からの支払い額が、
今年度上半期(2019年7~12月)は小売り関連の労働者585人に対し740万豪ドル(約5億4,900万円)に上ったことが司法省の調べで分かった。
FEG支払い総額の8.9%。小売業界の不振が続く中、過去数年この割合が上昇しており、国民の税負担となっている。13日付オーストラリアン・ファイナンシャル・レビューが伝えた。
2019年度通期の小売業界の労働者への支払いは、1,192人に対し1,490万豪ドル(全体の8.5%)、18年度は958人に対し1,220万豪ドル(7.4%)だった。
最近は服飾やアクセサリーブランドのバードットやジーンズウエスト、コレット・バイ・コレット・ヘイマン、ディスカウントチェーンのハリススカーフ、大学生協組合が運営する書店のコープブックショップなどが相次いで破綻した。
管財人のアンドリュー・スプリング氏は、電子商取引への転換など小売各社による早急な変革がみられない限り破綻企業は増える上、新型肺炎による影響も今後出てくるとの見方を示している。
ジーンズウエストの管財人に指名された会計大手KPMGのスチュワート氏は、「FEGは買い手が見つからない場合の最後の手段。管財手続きの担当者は被害を受けた労働者を補償するため出来る限りの努力をしている」としている。”(出典:NNA ASIA)
日本からでは馴染みのない企業名が並んでおり、国内の限られたマーケットで、このところの小売環境が芳しくないことで苦境の度合いが増しているのでしょうが、
専門家の見立てに沿ってe-commerceへ舵を切って、活路を見出すことになるでしょうか・・