保険業界、災害増で2020年の純益98.9%減
” オーストラリアの保険業界全体の純利益が昨年、前年比98.9%減の3,500万豪ドル(約29億円)に落ち込んだことが、オーストラリア金融監督庁(APRA)の最新の資料で明らかになった。
洪水などの自然災害による保険金請求の増加や投資収入の落ち込み、新型コロナウイルスに関連した事業中断保険への引当金計上などで利益が大きく削がれたという。オーストラリアンが報じた。
保険業界は昨年第1四半期(1~3月)に10億豪ドルの損失を計上した後、第2四半期に8億6,000万豪ドルの利益、第3四半期にも8億3,600万豪ドルの利益を出したが、第4四半期に再び6億4,900万豪ドルの損失に転じた。
背景には、自然災害などを理由とする保険金請求額が前年比23.7%増となる472億豪ドルに増えたことや、新型コロナを背景とする経済低迷で企業からの配当の受け取りが減少し、投資収入が同48.8%減少したことがある。純資産に対する年間利回りはわずか0.1%だった。
また、国内では新型コロナの感染流行を理由に事業を一時中止した企業に対する事業中断保険の支払いをめぐる裁判が続いており、今後予想される事業中断保険の保険金支払いや、自然災害に備えた準備金など、引当金の引き上げを余儀なくされているという。”(出典:NNA ASIA)
現下(2021年)の山火事をはじめとする自然災害動向も気になるところですが、既存の枠組みで収まり切らない事態が続くことも懸念されます・・
上記はFacebookページ「オーストラリア ライフスタイル&ビジネス研究所」の2021年3月8日分の掲載記事です。
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