各地で「March 4 Justice」
” オーストラリア国内社会では1週間に1人以上の女性や子供がパートナーや父親に殺害されるなど、ドメスティック・バイオレンスが長年問題になっており、
そればかりか前回の連邦選挙では政界に根強い女性蔑視の風土に抗議して与党自由党を脱党、政界を引退した議員も現れたが、選挙が終わると政界の女性蔑視問題はうやむやにされた。
最近になって連邦議事堂内での強姦事件の訴えや性的嫌がらせなどの訴えが再び高まっており、3月15日、国内全般の女性差別に抗議する集会と行進がオーストラリア国内各地で行われた。シドニー・モーニング・ヘラルド紙(SMH、電子版)が伝えた。
キャンベラでは、1970年に女性解放グループ設立メンバーのビフ・ウォード氏が挨拶し、「今日のような日が来るとは予想していなかったのでこの何週間かうれし涙が止まらなかった。女性の怒りの波が国土を覆い尽くしている」と語った。
また、元自由党大臣職員で、在職中に同僚職員から大臣執務室で強姦されたと訴えているブリッタニー・ヒギンズ氏が演壇に立ち、「システム崩壊」を改革しなければならないと訴えた。
この日、国内42か所で女性に対する性暴行、差別、嫌がらせなどに抗議する集会と行進が開かれ、何千人もの人が集まった。
ヒギンズ氏は、「未だにこのような問題に抗議しなければならないというのは理解を超えている。私の訴えが新聞の一面記事になったのは、私の事件が連邦議事堂内で起きたからであって、このような事件はどこででも起きていることだ」と訴えた。
さらに、「連邦首相はメディアを通じて公式に私に謝罪したが、そのメディアも陰で私の大事にしている人々の信用をおとしめる行為に励んできた。
議会の質疑応答で私のかつての上司で、私がその下で職務に励んだリンダ・レイノルズ国防相が私の身に起きた事件を何事でもなかったかのように言いくるめるのを見た」と語った。
キャンベラの抗議行動には労働党はアンソニー・アルバネージ党首、タニア・プリバセク、ペニー・ウォン、クリスティナ・ケネリー各議員、自由党からはブリジット・アーチャー、ジェーン・ヒューム、セーラ・ヘンダーソン各議員が参加したが、モリソン連邦首相も、マリス・ペイン婦人問題相も参加しなかった。
全国的なこの行動と同じ日、自殺した女性から「強姦加害者」の訴えを受けていたクリスチャン・ポーター法務長官はABC放送と同放送所属のジャーナリストを名誉毀損で連邦裁に訴えた。(出典:NICHIGO PRESS)
日本でも(問題)噴出といった次元になってしまっていますが、男性では想像し得ない根深さが根幹にあるものと推量しますので、時間はかかっても過渡期を乗り越えて次のステージに進んでいくことですね。
上記はFacebookページ「オーストラリア ライフスタイル&ビジネス研究所」の2021年3月18日分の掲載記事です。
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