貿易政策 ①
“オーストラリアは、過去には、国内産業保護の目的から製造業を中心にかなり高い水準の保護を貿易政策として行っていた。
しかし、近年は自主的な自由化の推進こそがオーストラリア経済にとって望ましいとの立場を強め、保護水準の相当な引き下げを実施してきている。
オーストラリアの加重平均関税率は、1980年代後半には10%を超え、米国・EU・日本に比べ著しく高かったが、
2015年中には品目ベースで99%以上の物品の関税は5%以下となり加重平均間税率も2.6%まで低下する低下する予定である。”(出典『オーストラリア概要 2015/2016』p29)
ニュージーランドなど一部の近隣諸国を除いて、オーストラリアと貿易を行う場合、
立地条件から物流コスト(輸送費)の負担が大きいとみられるところ、更に関税が高いと割高の感は否めないでしょう。
輸出業者にとっては、幸か不幸か、一旦オーストラリア国内に入ってしまえば、国内の競合環境の穏やかさ、購買力の高さ等から攻めに転じる局面も描けるのでしょうが、市場規模に限りがあります。
オーストラリアの立場からすると、世界市場の中で特異な条件は不利になってしまうため、
日本との関係では2015年1月のFTA(自由貿易協定)を柱とするEPA(経済連携協定)の発効など、諸外国との障害が取り除かれていく流れは自明の理といえるでしょう。
オーストラリア ライフスタイル & ビジネス 研究所
上記は、Facebookページ「オーストラリア ライフスタイル & ビジネス研究所」の3月23日掲載分の記事です。
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