電力卸価格、南オーストラリア州とビクトリア州で記録的高値
” オーストラリアの南オーストラリア(SA)州とビクトリア(VIC)州で、
2019年第1四半期(1~3月)の電力卸価格がそれぞれ1メガワット時(MWh)当たり220.15豪ドル(約1万7,410円)と212.63豪ドルとなり、通常の平均の倍を超える記録的水準となった。
1月の猛暑が原因の緊急措置により、VIC州の電力企業では3,230万豪ドル、SA州では190万豪ドルのコスト増となっていたという。
8日付オーストラリアン・ファイナンシャル・レビュー(AFR)が伝えた。
同期の電力卸価格は、VIC州ラトローブバレーにあるヘーゼルウッド石炭火力発電所が閉鎖され、かつ猛暑となった2017年第1~2四半期よりも高額となった。
エネルギー市場の管理・運営を担うエネルギー市場オペレーター(AEMO)によると、SA州とVIC州では1月24~25日の熱波による電力需要のひっ迫が招く全域停電を防ぐため、
米アルミ大手アルコアがVIC州ポートランドに保有するアルミニウム精錬所などに対し、電力負荷制限または一時的な停電措置がとられた。
緊急処置によるコスト転嫁先は、電力小売企業が裁量権を持ち、通常は契約に従い法人顧客に転嫁される。
AEMOは、個人顧客に転嫁される場合は1顧客当たりVIC州で32豪ドル、SA州で0.8豪ドルと見積もっている。
AEMOのジーベルマン代表は「需要急増により電力供給量が大幅に減るなどの緊急時に、自由に活用できる恒久的な手段が必要だ」と話した。
電力卸価格は電力小売価格の約3割を占めており、オーストラリア科学産業研究機関(CSIRO)など専門機関の多くは、
再生可能エネルギーが最安の供給能力拡大手段であり、電力網への導入を促進し信頼性の高いバックアップを構築すれば、電力価格の低下につながるとの見方を示している。”(出典:NNA ASIA)
南オーストラリア州内でのテスラの取り組み👇など
エネルギー供給に対して手は打たれているような認識ではいましたが、「通常の平均の倍を超える記録的水準」の表現に根の深さを感じさせられました。
オーストラリア ライフスタイル & ビジネス 研究所
上記はFacebookページ「オーストラリア ライフスタイル&ビジネス研究所」の2019年4月9日分の掲載記事です。
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