失業率 − 2023年4月
” 豪政府統計局(ABS)が18日に発表した2023年4月の失業率(季節調整値)は、3.7%となり前月から0.2ポイント悪化した。
ただ、過去数カ月は50年ぶりの低水準となっており、チャルマーズ財務相は「依然として非常に低水準」とした。
先に発表された今年第1四半期(1~3月)の賃金上昇率は前期比0.8%とオーストラリア連邦準備銀行(RBA)の予想範囲内だったこともあり、市場ではRBAの来月の追加利上げ観測は弱まっている。
失業者数は前月比1万8,400人増加し、52万8,000人だった。このうち、フルタイム求職者は2万2,000人増の36万4,200人、パートタイム求職者は3,500人減の16万3,900人だった。
就業者数は、4,300人減の1,388万2,100人。フルタイム就業者は2万7,100人減の972万6,500人で、パートタイム就業者は2万2,800人増の415万5,600人だった。
4月の総労働時間は4,900万時間増加の19億7,400万時間。労働参加率は0.1ポイント低下の66.7%だった。希望する就労時間が得られない不完全就業者の比率は0.1ポイント改善し6.1%だった。
男女別の失業率は、男性は前月から0.3ポイント悪化の4%、女性は0.1ポイント改善の3.3%だった。
■大半の州で悪化
州別の失業率では、それぞれ0.1ポイント低下したタスマニア州(3.9%)と北部準州(NT、3.4%)のみが改善。このほかは、◇ニューサウスウェールズ州:3.4%(0.1ポイント上昇)◇ビクトリア州:3.9%(0.2ポイント上昇)◇クイーンズランド州:3.9%(横ばい)◇南オーストラリア州:4.3%(0.6ポイント上昇)◇西オーストラリア州:3.6%(0.2ポイント上昇)◇首都圏特別区(ACT):3%(0.2ポイント上昇)――だった。
■利上げリスクは減少
ABSで雇用統計部門を率いるジャービス氏は、「イースター前後で休暇を取った労働者が今回は例年より少なかった」とし、人手不足が背景にある可能性を指摘した。
ナショナル・オーストラリア銀行(NAB)のチーフエコノミスト、コールフン氏は、予想されていたように雇用市場の圧迫が緩和されつつあるとした。
同行やオーストラリア・ニュージーランド銀行(ANZ)は、先の賃金上昇率が前期比で市場予想を下回ったこともあり、来月の利上げの可能性は低下したとの見方を示している。”(出典:NNA ASIA)
悪化したとはいえ小幅で、コロナ前の4%台(前半)で推移していた頃と比較すると3%であれば被雇用者側からの捉えで肯定的に受け止められるように。
上記はFacebookページ「オーストラリア ライフスタイル&ビジネス研究所」の2023年5月25日分の掲載記事です。
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