オーストラリア ライフスタイル&ビジネス研究所:失業率 − 2023年5月

失業率 − 2023年5月

” 豪連邦統計局が15日発表した5月の雇用統計は、就業者数が予想以上に増加した。失業率は低下し労働参加率は過去最高となった。

労働市場が依然として逼迫していることを示す結果となり、オーストラリア準備銀行(中央銀行)に利上げ圧力がかかるとみられる。 就業者数は前月比7万5,900人増加。

市場予想は1万5,000人増、4月は4,000人減(改定値)だった。4月の減少はイースター休暇が影響したとみられる。 失業率は3.6%と約50年ぶり低水準付近となった。前月は3.7%、市場では横ばいが予想されていた。

労働参加率は4月の66.7%から66.9%へ上昇し過去最高を更新した。女性の労働力人口増加が寄与した。正規雇用者数は6万1,700人増加した。4月は2万8,600人減に改定された。

中銀は政策金利を11年ぶり高水準の4.1%まで計400ベーシスポイント(bp)引き上げているが、インフレ抑制に向けてさらなる措置が必要になるとの見方が高まった。

雇用統計を受けて市場が織り込む7月の0.25%利上げ確率は約50%となった。11月までに政策金利が4.6%に達することがほぼ確実視されている。

豪国債市場ではリセッション(景気後退)の可能性を示すシグナルとされる逆イールドが一段と拡大し、10年債と3年債の利回り差はマイナスに転じた。

ANZのオーストラリア経済担当責任者、アダム・ボイトン氏は雇用統計を受け、政策金利が8月までに4.6%でピークに達すると予想。従来予想の4.35%から上方修正した。

「軟調だった第1・四半期国内総生産(GDP)は雇用の伸びが今後数カ月でかなり鈍化することを示唆しているが、年初からの雇用データが全般的に強いことは否定できず、経済にある程度の勢いが続いていることがうかがえる」と語った。

オックスフォード・エコノミクス・オーストラリアのマクロ経済予測責任者ショーン・ラングケーキ氏は「労働市場は依然としてかなり引き締まった状態で、2023年の賃金上昇を後押しする」と述べた。

「豪中銀は6月の利上げ後もタカ派的なトーンを維持し、基調的なインフレの持続に懸念を表明している。今回の結果はこうした懸念を和らげることには全くならない」と指摘した。”(出典:REUTERS via Yahoo! JAPAN

過去最高に達した労働参加率、特に女性である点、今回のポイントになりますね。

上記はFacebookページ「オーストラリア ライフスタイル&ビジネス研究所」の2023年6月16日分の掲載記事です。

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