オーストラリア ライフスタイル&ビジネス研究所:オーストラリア・デー日付変更動議を地方自治体が可決

オーストラリア・デー日付変更動議を地方自治体が可決

” 1月26日にはオーストラリア・デーとして、「建国記念日」と同等の意味を持っているが、1788年のこの日にアーサー・フィリップ総督が、シドニー・コーブにイギリスの国旗を掲揚し、イギリス植民地を宣言した日であり、

オーストラリアの先住民族にとっては白人からの侵略があった屈辱の日と捉えられている。そのため、先住民族グループからは、すべての国民が祝える日に変更すべきとの主張がなされていた。

そのオーストラリア・デー日付変更に従来保守的な地方自治体から支持の声が挙がっている。ABC放送(電子版)が伝えた。

キャンベラで開かれていた全豪地方自治体連合会会議(ALGA)で、ホバート市議会提出の動議が64対62の僅差で可決された。

ホバート市議会代表のスー・ヒッキー市議は、「1月26日はすべての国民を代表しておらず、まして先住民族を排除する日付だ。動議が支持されてうれしい」と語っている。

ALGA幹部会は、来月の会合で行動方針を決定するが、日付変更を追求することがALGAの方針になるとは限らないとされている。

ヒッキー市議は、「連邦政府は地方自治体からの働きかけを真摯に受け止めるはず。

地方自治体は住民に一番近いところにある政府であり、住民の関心事を連邦政府に迅速に伝える機関として最適。日付はすべてのオーストラリア人にとって記念すべき日を選ぶべきだ」と語っている。

マルコム・タンブル連邦首相はすでに、オーストラリア・デー日付変更の要望を却下しており、報道担当官は、「連邦政府の方針に変更はない」と発表している。

また、移民国境警備省のアレックス・ホーク副大臣は、「国民のほとんどは日付変更を支持していないし、ALGAの票を見ても、意見は真っ二つに分かれている。

ALGAは、緑の党市議のようにごく少数派の意見が通りやすいが、このようなトップダウンの決定は国民のコンセンサスを得られるものではない」と語っている。”(出典:NICHIGO PRESS

オーストラリアデーの1月26日に関する議論は根強く、下掲のように以前に記事にしたこともあります。

<< 2017年1月27日投稿分:画像は投稿にリンク >> オーストラリアデーを1月26日から移行する議論

個人的に日付変更されるまでに至らず、歴史観の統一はどの国でもデリケートな事柄で議論が終結することはないように捉えていますが、

広くオーストラリア国民の心情を理解する上で、このような背景があることは理解しておいた方が良さそうです。

オーストラリア ライフスタイル & ビジネス 研究所

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上記は、Facebookページ「オーストラリア ライフスタイル & ビジネス研究所の2017年6月23日掲載分の記事です。
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