家計負債率上昇でBISが警鐘
” 国際決済銀行(BIS)はこのほど、オーストラリア国内で家計負債率が上昇していることを受け、利上げの実施で負債額がさらに膨張した場合、「世界経済のリスクにつながりかねない」と警鐘を鳴らした。
またBISは「オーストラリアの政治システムは、国内経済の立て直しを行うのに十分に機能していない」と指摘している。オーストラリアンが伝えた。
BISは年次報告書の中で、オーストラリアや米国などを含む主要国で家計に占める負債額が過去最大水準に膨張しており、「世界経済のリスク要因になる可能性がある」と警告した。
オーストラリア連邦準備銀行(RBA)が今後利上げを行った場合、家計に占める負債率が上昇し、個人消費の伸びが著しく低迷すると予測した。
一方BISは、世界経済が改善していることを受け、オーストラリアを含む主要国の中央銀行に対し「政策金利の引き上げを行うべき」との見方を示した。
また、利上げによって家計債務の増加など一部リスク要因は残るものの、世界経済は低金利や低インフレの状況から脱却すべきだと指摘した。
家計負債などのリスクを巡っては、RBAのロウ総裁が今月下旬、主要都市の住宅価格高騰や家計の負債率上昇などがオーストラリアの経済成長に歯止めをかけているとして、「これらのリスク要因への警戒感を強めていく」と述べている。”(出典:NNA ASIA)
ざっと調べてみたところオーストラリアのGDP世界13位(2016年)の規模で、世界経済への引き金といった発想は持っていませんでしたが、
住宅価格にはじまり高止まりして久しい物価など、生活者としての実感はないものの綱渡りと感じられる面は少なからずあり、
経済政策の行方は(オーストラリア)国内にとどまらない局面を迎えている認識は必要なようです。
オーストラリア ライフスタイル & ビジネス 研究所