ワクチン開発なければGDP10年で8.9兆円減
” 新型コロナウイルス感染症のワクチンが2年以内に開発されない場合、人の移動が制限されることでオーストラリアの国内総生産(GDP)は2029/30年度までの10年間で1,170億豪ドル(約8兆8,663億円)減少する見込み――。
コンサルティング大手KPMGが予測している。地元各紙が伝えた。
KPMGによれば、ワクチンが2年以内に開発されない場合、家計可処分所得は総額で800億豪ドル、国民1人当たり2,285豪ドル減少する見通しという。
また、ワクチンが2年以内に開発されない場合、オーストラリアの30年の人口はコロナ危機以前に予想されていた2,910万人よりも110万人少ない2,800万人にとどまるとみている。
KPMGによれば、今後1年以内にワクチンが利用可能になった場合でも、30年の人口は豪政府統計局(ABS)の予測を42万人下回る見込み。
GDPは新型コロナのパンデミック(世界的大流行)が発生しなかった場合の予測を453億豪ドル下回ることになるという。
モリソン首相は19日、英製薬大手のアストラゼネカが開発中の新型コロナウイルスワクチンを調達することで合意したと発表。
ワクチンが承認されれば、2021年初めにも2,500万人の国民に無償で提供できると述べている。
オーストラリア連邦準備銀行(RBA)は先ごろ発表した最新の経済見通しの中で、少なくとも21年半ばまでは国境の閉鎖が続くとの見方を示している。
■接種強制の見直しを=豪医師会
オーストラリア医師会(AMA)は、ワクチンの承認初期段階では副作用の危険性が高いとし、ワクチン接種を強制しないよう連邦政府に要請している。
一方、国民全員に無料で接種を受けさせる件で、ワクチンの保管・輸送で使われる容器の不足が問題だという。”(出典:NNA ASIA)
新型コロナウイルス感染拡大が起きてしまった局面から、打開策(≒救世主)としてワクチンが論じられ、
開発まで少なくても1年、必ずしも開発される訳ではない等々、色んな意見、見通しに触れてきましたが、
罹患しないことに最善を尽くすことの一方、ワクチンが開発されたという事実は、オーストラリアを含めその後への大きな分岐点であることは間違いないようで。
上記はFacebookページ「オーストラリア ライフスタイル&ビジネス研究所」の2020年8月24日分の掲載記事です。
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