オーストラリアの失業率(2016年8月)
” 豪政府統計局(ABS)は15日、8月の失業率(季節調整値)が5.6%と、前月より0.1ポイント改善したと発表した。3年来の低水準となる。
背景には労働参加率が前月の64.9%から64.7%に低下したことがある。パートタイム就業者数の増加傾向が続いていたが、今回はフルタイム就業者数が1万人以上増加した。
失業者数は1万500人減の71万3,300人となった。このうち、フルタイム求職者は1万4,900人増の49万6,900人、パートタイム求職者は2万5,400人減の21万6,400人。
性別の失業率は男性が5.5%、女性が5.7%と、それぞれ1ポイント改善した。
雇用者数は3,900人減の1,196万3,700人だった。フルタイム雇用者数は1万1,500人増の816万6,100人で、パートタイム雇用者数は1万5,400人減の379万7,700人だった。総労働時間は390万時間減の16億5,600万時間となった。
州別の失業率は、ニューサウスウェールズ州が0.2ポイント改善の5.0%、ビクトリア州は0.3ポイント改善の5.5%、西オーストラリア州は横ばいの6.3%となった。
一方、タスマニア州が0.9ポイント悪化の7.2%と、国内で最悪となったが、同州では労働参加率が0.9ポイント上昇と大きく改善しており、雇用者数も増加した。
また、前月大きく改善した南オーストラリア州は0.5ポイント悪化の6.8%、クイーンズランド州は0.1ポイント悪化の6.2%だった。
ABSは、連邦政府が8月に実施した国勢調査で3万8,000人の臨時雇用を実施したことを補足。ただし、この多くが既存の就業者数であり、今回の結果に大きく影響するものではないとしている。
RBCキャピタル・マーケッツのアナリストは、「失業率は低下しているが、就業者が十分な労働時間を得られない構図も明らかになった」とし、雇用市場で過少労働が続けば賃金上昇率にも重しになると慎重な見方を示した。
ナショナル・オーストラリア銀行(NAB)は、失業率が下がっているのは重要とし、オーストラリア連邦準備銀行(RBA)の追加利下げ予想は変えないもの、来年以降になると見ている。”(出典:NNA.ASIA)
最近、経済指標に関して厳しい表現が散見されますが、失業率に関しては注視すべき点はありながら
一年くらいの期間でみると右肩下がりといえる状況で、
このところ外交で厳しい選択を迫られているターンブル政権としては、この点に関しては安堵出来る範疇と思われます。