日本人旅行者大幅増で年間40万人の勢い
” 日本からのオーストラリア・シドニー空港への8月の旅行者数が、前年同月比42%増と大きく増えたことが分かった。
昨年妥結した日本との自由貿易協定(FTA)や、全日空(ANA)の羽田便就航などが寄与したようだ。21日付オーストラリアンが伝えた。
シドニー空港の8月の国際線利用客数は7.6%増となり、日本人と米国人、中国人観光客の増加が貢献した。
これまでの1年間の利用客数も前年同期比で9.5%増となった。
シドニー空港のケリー・マザー最高経営責任者(CEO)は、日本や米国路線の増加など、過去1年間で航空各社による旅客処理能力が13%拡大したことと、観光客需要が約10%増加したことが背景にあるとしている。
オーストラリア政府観光局(ツーリズム・オーストラリア、TA)のマネージングディレクターであるオサリバン氏は、日本路線は特に、昨年ANAとカンタスが羽田線を就航したことが貢献したと説明。
1月に施行となったFTAの効果で、ビジネス利用客も増加しているという。
同氏は「FTA効果で日本人にとってオーストラリアがより魅力的な旅行先となっている上、豪ドル安も手伝っている」と述べている。”(出典:NNA.ASIA)
大幅増の背景には記事にある通り、昨年(2015年)相次いだ直行便の影響が大きいと思いますが、
ヨーロッパの治安が悪化するなど、渡航地の選択肢が狭められている状況下、「安全」が評価されての面もあろうかと思慮します。
アメリカの大統領選に絡んでTTPが暗礁に乗り上げそうですが、
オーストラリアと日本の直接ルートで枠組みが整備されていけば、ビジネスユースも安定化を図れるものと。
2016/2015比が、2015/2014比を上回ることは自明のこととして、真価が問われるのは2017/2016(以降)と考えますが、
プライベートにビジネスに新たな流れが軌道に乗っている状況は歓迎すべきことです。
記事では、更につづきがあり・・
” ■「20年までに年間70万人」
また、TAと日本旅行業協会(JATA)は21日、オーストラリアへの日本人旅行者の持続的成長を視野に、「オーストラリア・ツーリズム2020プロジェクト」を共同で推進することで合意し、覚書に調印した。
2020年までに日本人渡航者を年間70万人までに引き上げることを目指すという。
TAとJATAによると、昨年9月以降これまで、日本人旅行者数は11カ月連続でプラス成長を記録しており、今年は40万人に達する可能性があるという。”
と、かなり高い目標値が掲げられており、この背景には先日のカンタス航空の成田ーメルボルン便就航と同様のニュースが、
水面下で控えている状況と推量し、動向を注視したいと思います。