主要国の保護主義政策化と国内経済
” オーストラリア連邦政府はこのほど、今月8~11日にベトナム中部ダナンで開催されているアジア太平洋経済協力会議(APEC)に先駆け、国内経済見通しに関する最新報告書を公表した。
米国をはじめとする主要国が保護主義にシフトした場合、国内で27万人が失職するほか、国内総生産(GDP)が2.2%縮小し、オーストラリアの経済成長に悪影響が及ぶ可能性があると警鐘を鳴らした。オーストラリアンが伝えた。
連邦政府が公表した経済報告書によると、オーストラリアは1980年代に始まった自由貿易の恩恵を受け、2020年までに投資が11.7%、賃金が7.4%、国民所得が5.1%それぞれ増加する見通しという。
だが近年「米国第一主義」を掲げる米国を筆頭に、世界各国で保護主義的傾向が高まっている。
これに伴い今後、輸入関税が10%引き上げられた場合、オーストラリアのGDPが2.2%縮小するほか、対オーストラリア投資の低迷で失業率が最大2.2%(27万人相当)悪化する可能性があるという。
ターンブル首相は保護主義が「自由貿易と経済成長の大きな妨げになる」と警告。「APECでは各国・地域の首脳陣に対し保護主義に抵抗していくよう訴える」と強調した。
■豪NZ首脳、TPP11支持で一致
ターンブル首相は5日、ニュージーランド(NZ)のアーダーン新首相とシドニーで会談した。両首脳は、環太平洋連携協定(TPP)署名11カ国で大筋合意を目指す「TPP11」を支持することで一致した。
ターンブル首相は「NZと自由貿易と開かれた市場に対する重要性を共有した」と強調。
アーダーン首相も「TPPがとりわけ日本との提携によってNZに好機をもたらす」と述べ、大筋合意の実現に意欲を示した。
だが、TPPに含まれる投資家と国の紛争解決手続き(ISDS)条項については慎重姿勢を崩さず、修正の可能性を探る方針を示した。”(出典:NNA.ASIA)
オーストラリアが、TPP構想、枠組みを主導した背景には、記事で書かれてある見立てを未然に防ぐ狙いがあったはずですが、
間に合うことと、(アメリカの引き入れなど)間に合わなかったことがあり、
世の流れに逆らうことは難しいにせよ、更なるリーダーシップ、知恵の出しどころであるといえるでしょう。