オーストラリア ライフスタイル&ビジネス研究所:じり貧傾向に陥る数学科学学力世界ランク

じり貧傾向に陥る数学科学学力世界ランク

” 11月30日付で発表された「2015年国際数学理科教育調査(TIMSS)」で、オーストラリアの学童生徒の数学と科学の学力が世界ランキングでじりじりと後退を続けていることが明らかになった。ABC放送(電子版)が伝えた。

TIMSSは、1995年に始められた調査で、オーストラリアを含めた各国の4年生と8年生相当の学年の数学と科学の学力を測定している。

その結果、オーストラリアの学童生徒の学力は1995年以来ほとんど変わっておらず、わずかに4年生の数学だけが1995年より高くなっているが、これも2007年にわずかに跳ね上がったためで、それ以降は変化していない。

1995年から2015年までの時期、シンガポール、韓国、香港、台湾、日本など上位の国は着実に学力を伸ばしており、カナダ、イギリス、アイルランド、北アイルランド、アメリカも改善されてきており、今ではオーストラリアを抜いている。

また、4年生の数学は22位、科学は18位になっている。また、8年生では数学で13位、科学で14位となっている。

国内では4年生でACTが全体のトップを占めているが、8年生になるとあまり違いがなくなる。また、NTが最下位になっている。

男女差では、4年生ですでに男子が女子を上回っている。また、4年生、8年生とも学年の3分の1ほどの生徒が全州・準州合意の標準学力を下回っている。

また、4年生で家庭に蔵書の多い生徒の平均スコアは548ポイントでトップ8か国の水準に達しているが、家庭に蔵書がほとんどない生徒では平均スコアが474ポイントで世界ランキングでは下半分の水準になっている。

先住民族と非先住民族の学力差は20年前と変わっておらず、先住民族子弟は、数学は4年生の62%が標準学力に達せず、8年生ではこれが68%になる。非先住民族子弟の場合、数学4年生は29%、8年生で34%にとどまっている。

以前からオーストラリア国内の学力向上の必要性が言われ続けてきているがまだ決め手はない。

現在は、教育学科入学時のATARの点数を引き上げる案が論議されて、教育課程学生の国語・算数能力を確保する必要性が言われている。”(出典:NICHIGO PRESS

オーストラリアが国として教育産業(=留学生の誘致)に注力している立場から

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<< 2016年2月6日投稿分:画像は投稿にリンク >> 教育産業

必然的にオーストラリア人の学力向上は競争力発揮する上で必須のことと考えられますが、現状はそのようになっていないという。

本題から外れるものの日本が上昇推移にあるのは意外でした。オーストラリアの場合、多国籍を束ねるお国柄ゆえの難しさはあると思いますが、まずは歯止めをかけるところからですね。

オーストラリア ライフスタイル & ビジネス 研究所

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