オーストラリア版 Airbnb – Stayz(ステイズ)
” 日本では東京都大田区が条例を制定するなど、少しずつではあるが規制緩和に向けた動きがあるAirbnb。
今回は、オースラリアでのAirbnbの位置づけと、不安を隠しきれないホテル業界の本音、また実際に起こったトラブルを交えて紹介しよう。
オーストラリアでも3万のホストがAirbnbに登録されているが、実情はどうなのだろうか?
豪州ではリタイア組が参入できる身近なビジネス
オーストラリアはむしろAirbnbビジネスにうってつけの国と言える。
都市部を含めて特に田舎での住まいは土地が広く家も広い。子供達が成長し部屋が余っている人、グラニーフラットという敷地内に小さなワンルームの簡易ハウスを持つ人も多い。
形態は異なるが、実際これらの空きスペースを「不動産賃貸」として学生に貸したり、一人暮らしのお年寄りに年単位で提供したりしているケースは多い。
オーストラリアでは「Counsil(カウンシル)」という役所のような場所が存在し、家や土地を管理している。
Airbnbへの参加も、このカウンシルの求める基準をクリアしていないとOKが出ない。
カウンシルには「合法であるか確認をしたい」と相談に来る人が多いという。
その後、立地条件、部屋の間取り・状態、環境状況など安全に健康に滞在できるかチェックされる。
その時に警告されるのが決まって「知らない人を受け入れるという危険性を熟知して下さい」ということだ。
止まらぬ勢い ホテル業界「危険性と法律の明確化で消化する」
オーストラリアに多い山火事は一旦火が回ると手が付けられない。そんな状態を比喩するかのようにAirbnbの勢力に苦戦しているホテル業界。
ユーザーへ“危険”への警鐘を鳴らし始めた。国内ツーリズムコンサルタントはこう語っている。
「30日以内のショートステイにおいて『ホテル』として登録のないAirbnbは違法であると言える。
その上、こういったシステムは雇用問題や経済発展においても貢献し得ない」
合法ではないと主張するホテル側。実際、オーストラリア・シドニーや多くの主要都市でも、3カ月以内で部屋を貸すことは違法にあたる。
ということは、かれこれ3年以上も違法で運営をしていたというのだろうか。
大家が勝手に登録「借り手は憤慨」
ホスト側には「違法」であるという可能性に加え、「近所づきあい」にも亀裂が入りはじめているらしい。
毎晩入れ替わり立ち代わりやってくるゲストに、ご近所さんはうんざりしているのだ。
ゲストは旅行客がほとんど。弾む心が抑えきれないらしく、朝早くから夜半まで住宅街らしからぬ騒音が響き渡る。
大家が勝手に持ち家をAirbnbに登録をし、実際借りている人物に客を受け入れさせるといった、
とんでもない事例まで発生している。いくら家賃収入に欲が出たからと言っても、どうやって認可網をくぐったというのであろうか。
結局シドニーのカウンシルに仲介に入ってもらいことは収まったというが、翼を失った大家達はAirbnbに似た別のエージェントを見つける。
豪州版Airbnb「Stayz(ステイズ)」とは
それはAirbnbと同じ機能を持つ宿泊斡旋システム・ステイズだ。Airbnbのゲストにとっては新星のごとく現れた新しい宿泊のカタチではある。
これは「オーストラリア版Airbnb」と言っていいだろう。ビジネス規模は国内にとどまっているものの、オーストラリア全土に4万件の登録がある。
宿泊施設は都会の一軒家からアパート、プール付きの高級住宅、眺望の良いペントハウスまで用意されている。ビーチや山間にあるセカンドハウスを貸し出すケースも多い。
ちなみにオーストラリアでの賃貸事情に目を向けてみると、ほとんどの賃貸物件が週払いである。
場所や部屋の広さによっても異なるが、安い所でも150豪ドル以上する。
ワンナイトで軽く1週間分稼げるなら、かなり効率よく稼げるビジネスと言えるのではないだろうか?
旅好きなオーストラリア人に特化したStayzは、住宅やセカンドハウスを短期で貸し出す形態や、予約・支払いは全てオンラインで行うところなどAirbnbと酷似している。
「違法」かどうかはさておき、世界規模のAirbnbより国内を意識したStayzに人気が高まっているのも事実なのである。(トリー・雪香、豪州在住のフリーライター)”(出典:ZUU online)
旅先の宿泊地選びでAirbnbの活用は、もはや一般的なことと云えますが、オーストラリアでは更にオプションがあるという。
具体的な渡航計画をお持ちの方は、この機会にお試し、如何でしょうか。
オーストラリア ライフスタイル & ビジネス 研究所