日豪安保宣言を改定へ、対中国で協力強化
” 日本、オーストラリア両政府が日豪安全保障共同宣言の改定を検討していることが29日、分かった。
現行宣言は北朝鮮の核・ミサイルとテロに対する安保協力が中心で、中国の脅威への対応には触れておらず、宣言を改定して中国に対する協力強化を前面に掲げる。
中国の台湾侵攻などを念頭に有事での共同対処能力を高め、安保協力を新次元に引き上げる指針とする。
日豪両政府は平成19年、安全保障協力に関する日豪共同宣言(日豪安全保障共同宣言)を策定した。
8年の日米安全保障共同宣言の策定以外では初の共同宣言で、日本は29年までにインド、カナダ、英国とも共同宣言を策定している。
日豪間で共同宣言の改定が実現すれば初の改定となる。 現行の日豪安保共同宣言は2001(平成13)年の米中枢同時テロ後、米国がテロとの闘いに力を注いでいたことを踏まえ、アジア太平洋地域で米国のプレゼンス(存在感)を維持するため米国の役割を補完することが主眼だった。
宣言ではテロと北朝鮮に対する協力の強化を柱に据えた。 当時、米国は国防費を急増させる中国への対応を重視していた。
一方、日本は中国の脅威を中長期的な課題と位置づけ、輸出拡大など中国との関係強化を優先する豪州は潜在的脅威とすら認識していなかった。
対中脅威認識での米国との温度差は日豪安保共同宣言で中国への対応が前面に出なかった要因でもあったが、15年近く経て日豪両政府にとって中国への対応が最大の課題となった。
対中でどう安保協力を拡充するかとの新たな指針を掲げるため共同宣言を改定すべきだとの認識で一致している。
新たな日豪安保共同宣言は「自由で開かれたインド太平洋」の推進に向け、協力深化の方針を打ち出す。
米国、日米豪印の「クアッド」の枠組みでのインドとの協力拡大に加え、ASEAN(東南アジア諸国連合)や太平洋島嶼(とうしょ)国、欧州諸国との関係強化も強調する。
拡充する安保協力の分野としては、自衛隊と豪軍による抑止力と対処力の強化を最も重視する。
中国をめぐる有事で米国も交えて高度な作戦を行い、共同対処の実効性を高められるよう、訓練のさらなる活発化と質の向上を特記する。
防衛の新たな領域の宇宙・サイバーでの情報共有や技術協力、経済安全保障での連携のほか、より機微な情報を共有するための措置を講じることも盛り込む。”(出典:産経新聞 via Yahoo! JAPAN)
Yahoo!でもヘッドライン級の扱いでしたが、
日本との関係が密になるのは嬉しいながら、事情を考慮すると複雑な思いも抱かされます。
上記はFacebookページ「オーストラリア ライフスタイル&ビジネス研究所」の2021年12月30日分の掲載記事です。
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