kindle(電子書籍端末)で、「オーストラリア関連で何か面白そうなの出てるかなぁ」と検索して、見付かった
「 40からのMBA留学:オーストラリアでビジネスを学ぶ」が、
Chapter 55まであるうちの Chapter 30まで来たので、そこまでのまとめ。
私にMBA(経営学修士の修士課程の修了者に与えられる学位)に関して予定なり関心はないものの
舞台がオーストラリアであることに加え、本の冒頭にある一文
” この本は、40になる普通のしがないサラリーマンがオーストラリア・シドニーのMBAに挑戦した体験記である。”(3%、百分率は電子書籍のページ数、以下同様)
に興味を刺激されて、本書(電子書籍)を購入。
本の構成は大きく、
第一章から四章まで:MBAを目指すきっかけ、英語の勉強、MBA出願、シドニーに移るまでの準備等、その時体験したエピソード
第五章から七章まで:詳細なデータをもとにMBAの科目を通して何を考え、どのように学んできたか
第八章:著者 唐木力さんの人生後半、これからのキャリアとは何か?を中心にした、自己変革や情熱について
と、「はじめに」の部分で説明されており、私が読み終えたのは四章までに加え、少し五章に突入したところ。
男、四十にして決めた覚悟
唐木力さんに共感したのは、本の序盤(「はじめに」)で、
” 作家の五木寛之さんは、著書『人間の覚悟』の序章で「そろそろ覚悟を決めなければならない」と言った。
いよいよこの辺で覚悟するしかないな、と諦める覚悟がさだまってきたのである。・・・では、「諦める」ことで何が見えてくるのか。・・・絶望も希望もともに人間の期待感である。その二つから解き放たれた目だけが、「明らかに突める」力をもつのだ。
・・中略・・
どんな人でも人生を登りつめたら、今度は降りていかねばならない。日本人男性の平均寿命がちょうど80歳。その半分、ちょうど折り返し地点が40歳である。
五木さんの「覚悟」は、事実を真正面から受け止めて、「明らかに究める」努力をすることで、「人間とは何か?」を問うている。
・・中略・・
五木さんの考えが好きなのは、大学生の頃、「生きるとは何か」を真剣に考えて、学外のいろんな人びとと交流するなかで、
茨城県八郷に移り住んで有機農業を営んでいる筧二郎さんに親鸞聖人のことを教えてもらったからである。私にとっては、大切なメンターである。
五木さんの「人間の覚悟」にも、親鸞聖人の考えが出てくる。
「往相環相(おうそうげんそう)」とは、「浄土にいった人が、再びこの地にもどって苦しむ人びとを助ける」という考え方らしいが、私には、五木さんの解釈のほうがしっくり来る。
そして新しい歓びに満ちた人生をスタートする。いったんリセットして生まれかわったように生き生きした人生を獲得することが「往相環相」の本当の意味だろう。
「リセット」、そして「人生の再スタート」・・・ 40歳、人生の折り返しとしては、悪くないアイデアではないか。”(4%)
と、唐木力さんと私の年代が重なっていたことと、まず覚悟について丁寧に語られていたことから、以降の各論で書かれてある内容に入って行きやすかったです。
なお、本書内で紹介されている本ですが、オーストラリアでベストセラーになったエッセイ 『Fat, 40 & Fired:The Year I lost my job and got a life』があるそうで
内容はシドニーの広告代理店CEOが、親会社に買収されリストラに遭った経験が、著者(Nigel Marsh)によって綴られているようで、
日本人ではない視点から考える「40(歳)」というのも面白そうだなぁと。翻訳本の出版を希望 ^^
幅広く読み応えあると思わしき移住体験記
(唐木力さんの)オーストラリア行きに関しては、奥さまの勤務先で(オーストラリアで)人材募集があったことに端を発し、
ダメ元での応募が「行ってもいいって!!」となり、そこから流れがどんどん本格化していく描写は本で克明に綴られています。
但し、本の主人公で著者の唐木力さんは、一家を担う稼ぎ手から学生兼主夫となるため、その辺の心の移ろいも既述の覚悟と重ねて、一読者として興味深かったです。
上記のマインド面の他、本書では、渡豪にあたってのお金の話しに、英語対策(含.TOEFL、IELTS等の英語力認定機関の違い、予備校選び)、
必要書類、離日時の手続き(国民年金保険の任意加入など)渡豪の準備(渡航検診ほか)、引越し時のてんやわんや等にも文面が割かれていますので、
海外MBAにご関心をお持ちの方でなくとも、留学、移住等、読者層は幅広く対応出来るものと思います。
残り半分程度、読了時に改めて内容をまとめられればと思います。