来日中のアメリカの元国務長官コリン・パウエルと、日本(もはや世界的?)を代表する孫正義さんのリーダーシップ論についてのセミナーに参加してきました。
共に最新動向をこまめにチェックするなど、ピンとくるお方でないものの
個人の存在感であったり、やはり日本人としては孫さんと同じ場の空気を体感してみたいとの漠然とした願望叶って、興味深い時間を過してきました。
移民で差別されるところから始まったエリートキャリア
二部構成で、第一部はコリン・パウエルさんの「Leadership:Taking Charge」と題された講演。
今でこそ、世界各国を旅してVIP待遇を受ける立場と思いますが、幼少の頃は移民として差別をも受ける立場で、
そこから苦労を経て、軍人としてトップの座にまで登り詰めるまでになったサクセス・ストーリー。
コリン・パウエルが説くリーダーシップ13ヶ条
その中で、リーダーシップを発揮してきた事が、成功を導く上で大きな役割を果たしてきた事に繫がっており、
パウエルさんが上げられたのが、下記13項目。
1. 何ごとも思うほどには悪くない。
2. まず怒れ。その上で怒りを乗り越える。
3. 自分の人格と意思を混同してはならない。
4. やれば出来る。
5. 選択は細心の注意を払え。思わぬ結果になることもあるので、注意すべし。
6. 優れた決断を問題で曇らせてはいけない。
7. 他人の道を選ぶことは出来ない。他人に自分の道を選ばせてはいけない。
8. 小さな事をチェックすべし。
9. 功績は分け合う。
10. 冷静であれ。親切であれ。
11. ビジョンを持て。
12. 恐怖に駆られるな。悲観論に耳を傾けるな。
13. 楽観的であり続ければ力は倍増する。
各項目について解説がありましたが、特に最後の「楽観的である事」については、アメリカ軍のトップに君臨したパウエルさんが語る事で、格段の説得力を感じました。
リーダーに、大局観
第二部は孫さんが登場され、パウエルさんとの対談。パウエルさんは、4人の大統領に仕えたそうで
その中で印象的なエピソードとして、レーガン大統領時、ジャパンマネーがアメリカのランドマークを次々と購入していった時、
多くのはアメリカ人は、日本人にアメリカが乗っ取られるかの感覚を有したそうですが
レーガン大統領は、「アメリカが有力な投資先として注目されている事」に関心されていたそうで、
パウエルさんは大方の見方に惑わされず、自国の力を客観的に把握していて、大局的な物事の見方に関心されたそうな。
今回、孫さんはもっぱら聞き手としての役回りでしたが、お一人でもなかなか得難い機会に
二人が対談するという興味深い機会で、内容も去ることながら、その場の雰囲気を体感する事が出来、有意義な時間を過す事が出来ました。