くりぃむしちゅー有田哲平さんの『純度100%!有田哲平のプロレス哲学』を読了。
発売をを知り著者と内容に興味を抱き、苦戦しながらも
足を伸ばしてサイン本を確保出来ていた経緯。
人生を変え、駆け巡る妄想
本書は、
” あくまでもプロレスの「哲学書」です。いわゆるゴシップ本や名鑑のようなものとは違い、僕が日々プロレスについて考え、その中で生まれた「哲学」を書き残したものです。”(p254)
との主旨をもとに書かれた著書で、プロレスに多少なりとも関心あれば、読みやすく平易な文章でプロレス愛が伝わってきます。
本編は
” 僕は頭の中で、プロレス団体を運営しています。もちろん妄想の中での話ですが、僕にとっては理想の団体なので、僕が好きなように運営していくし、現実とは日がって僕が「こうだったらいいのに」「こうしたら面白いはず」と思う形で展開されていきます。”(p16)
との日々の思考から導かれた論に、
“「俺はお前の噛ませ犬じゃねえ」という言葉は、とんでもないインパクトを残しました。
そしてこのインパクトは、当時熊本の小学生だった有田哲平少年にも直撃したんです。直撃された有田少年は、クラスの人気者だった高田君にビンタを食らわせて「俺はお前の噛ませ犬じゃなくかけんね」と言い放ちました。唐突に。
長州力に出会うまでの僕は、教室の隅の方でひそひそとお笑いの話をしたり、一人で粘土細工をしたりしているような小学生でした。”(p160)
という有田哲平さんの人生を変えたプロレス史/個人史に、
” 当時は今よりもプロレスに対する風当たりは厳しく、「あんなのニセモノだろ?」というような言葉を投げかけられるようなこともしょっちゅうだったんです。
僕もテレビ中継を見ていると、オヤジにそんなことを言われましたから。
でもその時に、「いや、UWFは違うんだ、UWFを見ろよ!」という、まるで水戸黄門の印籠を授けられたかのように誇らしさがありました。”(p176)
と世代が私と一致するがゆえの共通体験など、252ページに及ぶ有田哲平さんの溢れんばかりのプロレス愛を感じながらの興味深き読書機会となりました ^^