「スウェーデンで5人が1人が見た」「今年アメリカで公開された外国語映画で動員1位」「驚異の満足度100%」などの謳い文句が目を引く
スウェーデン映画の『幸せなひとりぼっち』を鑑賞〜
絶望の果て死ぬに死に切れず・・訪れた転機
父を衝撃的な事故で亡くし、以降、唯一の人生の理解者であった愛妻に先立たれ、43年一筋の勤務先から肩を叩かれ・・
その頑固さから周囲と摩擦を起こしながら生きてきた主人公が、世の中に居場所を失い、自殺を実行しようとした折、
隣家に新たな家族が引っ越してきて、やはり摩擦を起こしながらも、過去を振り返りながら新たに居場所が見出され、
「幸せ」が取り戻されていく様子が、劇場に足を運んだ観客と共有されていくというのが大づかみのストーリー。
奇をてらったところのないストーリー展開に、正攻法の演出で、人の生きざまに、人間性が中心であるだけに、
2時間弱の上映時間が終わったときの重量感というのか、感情の蓄積は相応のもので
冒頭で掲げたキャッチコピーの意味合いも実感出来るクオリティでした。
誰しも考えるであろう老後の・・
スウェーデン映画というと、ミニシアターという言葉が流行り始めであったと思われる頃の『マイ・ライフ・アズ・ア・ドッグ』が
今も脳裏に焼き付いていますが、本作もまたそれに並ぶかの仕上がり。
不機嫌じいさん… ! 映画『幸せなひとりぼっち』予告編
老後に関しては多くの人が経済的であったり、人の繋がりであったり、漠然とした思いを持っているものだと思いますが
それらの現実が盛り込まれつつも、全体ではクスッと笑える感じにまとめられており、
こちらをご覧頂いてる方々の多くも共感出来る一本であるように思います。