週初めに中間記⬇︎
をアップロードしていたなぎら健壱さんの『高田渡に会いに行く』を読了。
類稀なる説得力
中盤以降も(序盤からと同様)人間臭いエピソード満載でしたが、それらに加え
” 佐久間 基本的には、渡ちゃんはものすごく歌が上手だから。いわゆる歌唱能力というか、ただ歌が上手い、ということではなくてね。
あの人の歌はメロディーが上下するわけでもないんだけど、ものすごく上手なんだよね。声も太いし、何より届く。”(p257/佐久間=佐久間順平)
に、
” シバ 全然気張らないで、声を張り上げるわけでもないのに、この説得力はなんだろうって。”(p295-296)
と音楽家として秀でた力量に、
” 佐久間 ・・中略・・ 人が好きなんだと思うの。渡ちゃんは。人のことが好きで、愛している。だから、人に媚びるんじゃなくてね。
「おい、君」なんて話しかけるときも、ほんとうに人が好きなんだよ。”(p268)
或いは「あと書き」での
” 高田渡は刺激的で魅力的な人物であった。それだからといって「良い人」「好い人」「善い人」をイコールすることは早計である。
シバの言葉、「高田渡は高田渡をやっていたんだ」はまさに高田渡をいいあてた言葉である。”(p325)
というなぎら健壱さんの総括など、
ご本人を知らずとも人がら滲んで伝わってくる内容で、なぎら健壱さんが本書に込めた
” 今回の本は知っている人だけ買ってもらえればいいというんじゃいけないと思っているの。こういう人が音楽界にいたということを残しておかないと。”(p274)
思いの一助になることが出来たのかなと ^^ と、購入時は未知の領域&300ページ超の厚みに腰が引け気味でしたが、快調に最終頁に到達しました。